中卒から消防士になれる?受験資格と消防士の難易度を紹介!
- 中卒だけど公務員を目指したい
- 子どもの頃からの夢だった消防士になりたい
- 世の中のためになる仕事がしたい
このような夢を抱いて消防士になろうとする人も多いですが、最終学歴が中卒でも消防士になれるのでしょうか?
この記事では、中卒から消防士になる方法や受験内容について詳しく解説しています。
消防士についての知識を得て、仕事選びの参考にしてくださいね!
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中卒でも消防士になれる!
意外かもしれませんが、消防士や警察官、自衛官などの職業に学歴は関係ありません。
「高校に行きたくない」「学費がない」という方は、中卒からでも目指せます。
地方の公務員試験に合格しなければならない
消防士は地方公務員ですので、公務員試験に合格する必要があります。
試験では「高卒レベル」の学力が問われるため、誰でも簡単になれないことを肝に銘じておきましょう。
試験に合格して採用されると「消防士」になり、その後は消防学校で研修を終えることで、消防活動に携われるようになります。
消防士には受験資格がある!
そもそも公務員試験を受けるには、以下の2つの受験資格を満たさなくてはなりません。
- 年齢制限
- 身体的条件
また試験は「I類(上級)・II類(中級)・III類(初級)・専門」の4種類に分かれていて、地域によってはI種とIII種の2種類だけというケースもあります。
区分ごとの対象者は、
- I類……大卒者、もしくは卒業見込み者向け
- II類……短大・専門卒者、もしくは卒業見込み者向け
- III類……高卒者、もしくは卒業見込み者向け
- 専門……大卒者、もしくは卒業見込み者向け
このように分けられており、中卒ならII類かIII類を受験するのが一般的です。
では、それぞれの条件をみてみましょう。
年齢制限
II類 | III類 |
---|---|
20歳以上で、試験日翌年の4月1日時点で29歳以下であること | 18歳以上で、試験日翌年の4月1日時点で21歳以下であること |
ただし地域によって学歴要件や年齢が変動することもあります。
受験する方は、地域の消防本部まで問い合わせしてみてください。
身体的条件
身体的条件はこちらで、一部は男女ごとに分かれています。
- 聴力が両耳とも正常
- 矯正視力が0.7以上で色彩識別能力が正常
- 胸囲が身長の1/2以上であること
- 身長…男性160センチ以上、女性155センチ以上
- 体重…男性50キロ以上、女性45キロ以上
- 肺活量…男性3000cc以上、女性2500cc以上
身体条件がクリアしているかは、2次試験で判断されます。
消防士の公務員試験の内容とは?
公務員試験は1次試験と2次試験が用意されています。
それぞれの試験内容を詳しくみてみましょう。
1次試験(筆記)
筆記試験は、区分のレベルに応じた内容で「一般知能」と「一般知識」が問われます。
【一般知能】
- 文章理解(現代文・古文・英文)
- 数的推理(数的処理・判断推理)
- 判断推理
- 資料解釈
【一般知識】
- 社会科学…社会・政治・経済・法律
- 人文科学…地理・日本史・世界史・文学・芸術・思想
- 自然科学…化学・生物・数学・物理・地学
科目は非常に広い範囲になっているため、公務員試験の専門学校に通ったり、参考書を購入して独学したりするなど、対策を立てて試験に臨まなくてはいけません。
2次試験(面接・体力検査)
2次試験では面接があり、また消防士という仕事柄「体力検査」が行われるのが特徴です。
また健康度をチェックするために、「尿検査・胸部X線検査、心電図、血液検査」なども検査されます。
面接では「1対数人の面接官」といったスタイルが多く、中には市長や消防庁が面接官になるケースも。
面接ではハキハキと受け答えし、消防士になりたい熱い想いをアピールすることが大切です。
消防士の合格倍率は18.5倍(平成28年度)
東京消防庁を参考にすると、平成28年度の受験結果は以下のようになっています。
区分 受験者数 合格者数 倍率
I類(上級) 1次日程 4,837人 365人 13.3倍
2次日程 2,691人 107人 25.1倍
II類(中級) 3,860人 99人 39.0倍
III類(初級) 6,829人 370人 18.5倍
専門 82人 11人 7.5倍
中卒の場合はIII類を受験するのが一般的ですので、倍率は18.5倍と、狭き門であることが理解できます。
消防士は人気の職業ですので、高倍率を覚悟して受験に挑まなければなりませんね。
公務員試験に合格したら消防学校に入学
1次試験、2次試験ともに合格して採用されると、「消防士」に任官され、消防学校に入学します。
学校では初任教育を受けて消防の基礎を習得。期間は学歴により異なりますが、およそ半年程度となっています。
学校に入っている期間、教育を受けながら給料が支払われるのも消防士の魅力のひとつです。
消防士の業務に役立つ資格を取得すると有利に試験を進められる!
倍率が高い消防士の採用試験をクリアするには、他の受験生と差はつける必要がありそうです。
ここでは、中卒から消防士を目指す人に、おすすめの資格を紹介していきたいと思います。
資格を持つことで合否を左右することはありませんが、採用に有利になるのは間違いありません。
救急救命士
1番にオススメしたいのは「救急救命士」の資格です。
救急救命士とは、病人や怪我人のもとへ救急車で駆けつけ、救急車両や現場にて救急救命処置を行うことができる資格です。
医師に指示を仰ぎ、口の中にチューブを入れたり気道を確保したりと、重要な役目を担います。
人命に関わることですので難易度は非常に高く、本気で頑張らないと取得することはできません。
救急車内だけでなく、警察や自衛隊、海上保安庁などでも活躍できる資格で、需要が高いのがメリットです。
大型自動車免許
次にオススメしたい資格は「大型自動車免許」です。
資格を取得すると、消防活動で使用するタンク車やポンプ車、梯子車などを運転することができます。
採用に有利になるので受験前に取得しておきたいのですが、費用が30万ほどかかってしまうのがネックです。
市町村によっては補助制度もありますので、消防士に採用されてから取得してもいいかもしれません。
ただし早めに持っておくことで、同期よりも早く「機関員」に任命されることもあります。
第2陸上特殊無線技士
出動すると司令センターと交信する際に無線を使用します。その無線操作に必要な資格が「第2陸上特殊無線技士」です。
資格を取得するには、「国家試験を受験する」もしくは「養成課程を受講する」の2つの方法があります。
養成課程では3日ほどの受講で取得できるため、大変スムーズです。
しかしそれほど難しい試験ではないため、独学でも十分に合格できます。
消防士になるまでの過程を理解してから消防士を目指そう!
中卒でも消防士になれるということが理解できたと思います。
また同時に、人気が高い職業で、試験に合格するのも容易ではないことが分かりました。
採用されるには受験勉強や面接対策も必要で、体力も備えていなくてはなりません。
しかし地方公務員になれれば、安定した収入が得られ将来も安泰。ぜひ頑張って合格してほしいと思います。
採用試験は自治体によって内容が異なるため、詳細は各市町村のサイトを確認してみましょう。
年齢制限があるため、できるだけ早く行動に移すことが大切です。