登録販売者は未経験からでも目指せる?仕事内容や必要な資格を詳しく紹介!
登録販売者はドラッグストアや薬局などを中心として医薬品を販売する職種です。
近年かなり需要の高まっている職種で、資格を取得すれば様々な場所で活躍でき、将来的に仕事を失うリスクも防げます。
しかし、本当に未経験からでも登録販売者として働けるのか、どの様な仕事をするのかなど詳細な情報を知っておきたいですよね。
そこでこの記事では、未経験から登録販売者を目指している人に向けて、仕事内容や向いている人の特徴について詳しく紹介していきます。
そもそも登録販売者とはどのような仕事?
登録販売者とは幅広い言い方をすると医薬品を販売する知識と技能を持ち合わせている人のこと。
販売されている医薬品に関する知識を持ち、一般用医薬品を販売する人が持っていないといけない専門的な仕事です。(一般医薬品とは医師の処方が無くても購入できる医薬品のこと)
そんな登録販売者は「登録販売者」という資格を取得していないとできない業務独占資格です。
最近ではコンビニやスーパーでも薬が販売されいるのを見かけると思います。これは薬種商販売認定試験の廃止・登録販売者資格が新設されたため。
一定条件を満たしていれば、コンビニやスーパーなどで登録販売者資格を所持している人がいることを条件に販売ができる様になったのです。
そのため、登録販売者へのニーズが高くなっているのです。
登録販売者の雇用形態は様々
登録販売者の雇用形態は大きく分けて4つ。
- 店舗管理者
- 正社員
- パート(扶養・夜間責任者含)
- アルバイト
正社員だけではなく、パートや派遣社員として時間の融通が利く仕事なので、時間に縛られず働きたい人にもおすすめです。
また、必要な条件・経験を満たしていれば自身で開業をすることも可能。そのため、女性だけではなく男性人気も高い職種と言えます。
登録販売者と薬剤師の違いとは?
登録販売者と薬剤師の違いは、販売できる医薬品の範囲・調剤ができるかできないかという2点です。
登録販売者は第2類・第3類の医薬品に限られているものの、薬剤師は第1類の一般医薬品を販売することができます。
分類 | 薬事法上の規定 |
---|---|
第1類医薬品 | 一般用医薬品としての使用経験が少ないなど、安全上特に注意が必要な成分を含むもの。その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害を生ずる恐れがある医薬品であって、その使用に関して特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの。また、新一般用医薬品として承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの。質問がなくても情報提供を行う義務があり、薬剤師が対応する。通信販売はできない。例:ガスター10、ニコチネルパッチ20など |
第2類医薬品 | まれに、入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの。その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害を生ずるおそれのある医薬品であって厚生労働大臣が指定するもの※第一類医薬品を除く。 また、第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの。情報提供は努力義務であり、薬剤師または登録販売者が扱う。離島居住者、継続使用者は通信販売が可能。例:バファリンA、新ジキナエースなど |
第3類医薬品 | 日常生活に支障を来すほどではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがある成分を含むもの。第一類および第二類以外の一般用医薬品。質問がない場合情報提供は不要であり、薬剤師または登録販売者が扱う。通販もできる。例:ハイチオールC、エアーサロンパスEXなど |
参考:厚生労働省「一般用医薬品のリスク区分 」
登録販売者の勤務先によって仕事内容が異なる!
登録販売者の勤務先は1つに定まっていないため、いくつかの選択肢の中から働きたい勤務先を選べます。
主に登録販売者の勤務先は4つあるのでそれぞれの特徴について紹介していきます。
- ドラッグストア
- ホームセンター
- コンビニ
- 調剤薬局
ドラッグストア
登録販売者の最も一般的な転職先はドラッグストアです。
ドラッグストアに行くと白衣を着ている人がいますよね?
あの白衣を着用している人はドラッグストアで働く登録販売者です。
ドラッグストアで働く場合。一般用医薬品の販売やお客様の相談対応の他、商品の品出し・陳列、在庫管理や発注などを行います。
また、レジ打ちなどや医療薬品以外の品出し・陳列などの業務も行います。
ホームセンター
ホームセンターはドラッグストアとは規模感が異なるため、従業員の人数がドラッグストアなどに比べて桁違いに多いことが特徴。
ドラッグストアほどスピード感のある昇級は難しい傾向があり、ドラッグストアとは異なるキャリア形成をしていなかなければなりません。
そんなホームセンターで働く登録販売者の仕事内容は、基本的にドラッグストアとは変わりません。
しかし、来客するお客様の数が多いため、来客対応がメインになる傾向があります。
コンビニやスーパーマーケット
店内に医薬品コーナーを設けているスーパーマーケットは、安定した経営基盤を持つ大手企業であることが多いといわれています。
医薬品コーナーのみの仕事であれば、飲料や食品の品出しを任されることはほとんどないので、身体的な負担はそれほど大きくありません。
コンビニ・スーパーマーケットでは登録販売者がいないと医薬品を取り扱えないため、かなり重宝されます。
また、ニーズが高い分未経験者でも採用されやすい傾向があるのも特徴です。
調剤薬局
未経験は厳しいもののある程度登録販売者としての経験を積めば、調剤薬局で勤務することもできます。
調剤薬局で働く場合は処方せんの受付や処方内容の入力など、調剤薬局事務の仕事全般がメイン業務になります。
薬局内で販売されている第2類・第3類医薬品の販売に関わることもありますが、薬剤師のアシスタント的な役割になることも。
そのため、自分がやりたい業務に携れないこともあります。
それでも調剤薬局で働きたい場合は、大手チェーンの調剤薬局に就職することをおすすめします。
大手チェーン薬局であれば福利厚生が整っており、社内環境も良いので働きやすい環境で勤務できます。
登録販売者に向いている人の特徴
ここからは登録販売者に向いている人の特徴を紹介していきます。
- 健康について興味や関心がある人
- 学習意欲の高い人
- 人と関わるのが好きな人
健康について関心が深い人
薬と向き合あう登録販売者は健康についての関心が深くなければ務まりません。
ドラッグストアに医薬品を買いに来るお客様は病院に行く代わりに相談も込みで商品を購入します。
お客様の症状をヒアリングしてその症状に適した医薬品を提案するには、やはり健康についての関心がないとできない技です。
適切に情報提供をするためには、健康について興味・関心がないとかなり厳しいと言えます。
学習意欲が高く常に新しい情報をキャッチできる人
医薬品は常に進化しており、毎日のように新しい医薬品が販売されます。新しい医薬品が出た時は、その知識を身に着けてお客様に説明できるようにしなければなりません。
そのため、医薬品に関して常に学ぶ姿勢が重要です。体に関わる医薬品を購入するわけなので、アドバイスや情報提供には重大な責任が伴います。
新しい薬について学んだり、既存で販売している薬との比較をしたり、常に新しい知識を取り入れられる人が登録販売者にぴったりです。
人と関わるのが好きな人
登録販売者は健康や薬についてのお客さんから悩みをヒアリングする機会が多いです。
そのため、お客様がどのような悩みや問題をもっているのか、どんな商品を求めているのかを知ることが必要。
上手くヒアリングするにはコミュニケーション能力は必須と言えます。
人と接することが好きで、話をきいたり、丁寧に説明ができる人はどこの勤務先でも重宝される登録販売者になります。
登録販売者の資格について
登録販売者になるためには、まず各都道府県で実施される「登録販売者試験」を合格する必要があります。
試験合格後は店舗がある都道府県へ販売従事登録申請し、知事の承認を経てから登録販売者として実際に勤務が可能になります。
受験に際して学歴や経験は問われないため、誰でも受験可能です。
試験項目
- 医薬品に共通する特性と基本的な知識:20問
- 人体の働きと医薬品:20問
- 薬事に関する法規と制度:20問
- 主な医薬品とその作用:40問
- 医薬品の適正使用と安全対策:20問
引用:東京都福祉保健局「平成31年(2019年)度登録販売者試験について」
しかし、登録販売者試験の合格率は40%〜50%と二人に一人は合格しない確率なので、決して簡単に獲得できる資格ではないと考えておきましょう。
登録販売者の年収は300万円~400万円
登録販売者の正社員として働く場合の年収は、300万円~400万円が目安です。
月給にすると20万円~30万円と言ったところ。基本給に加えて資格手当や深夜手当てが付帯されることもあります。
経験を重ねて店長・マネージャーなど昇進するにつれて年収も上がります。
また、登録販売者として独立する場合はさらなるキャリアアップ・年収アップにつながります。
未経験から登録販売者に就職している人の声
未経験から登録販売者に就職した方の、SNSなどに見られる声を集めました。
近隣だとツ○ハとウェ○シアが多いみたい。
ドラックストア未経験なので、現職または元職の方いらっしゃいましたら、働きやすさとか職場の雰囲気とかノルマについてお聞かせ下さると嬉しいです
ドラッグストアに務めて思ったこと
・人間関係が大事
・レジで覚える操作が多い
・お客さんへの対応の難しさ
・試験に合格しただけでは役に立たない
・登録販売者として活躍できるのはお店による
未経験なのに即戦力、経験者なのに医薬品に携われないなどは、結局のところ会社の方針によります。
登録販売者合格したのはいいけど、実務『未経験』者の人の求人って探しづらいよね。(場所によると思うけど)
まあ、雇う側からしたら扱いづらいのかもしれない?笑
未経験者のための働き口を集めた求人サイトとかあったら、いいよね。あったら、間違いなく便利だもん。
登録販売者の転職におすすめの転職サイト・エージェント4選
登録販売者の転職におすすめの転職サイト・エージェントを4社、厳選して紹介します。
- 登販エージェント
- CME登録販売者
- マイナビ薬剤師
- リクナビ薬剤師
登販エージェント
「登販エージェント」は、業界大手のM3グループが運営している転職支援サービスです。
医療業界に特化しているのが特徴。
利用者の条件にマッチする求人がない場合は、通勤可能な範囲の薬局などを1件1件チェックしてくれる等、キャリアアドバイザーによる転職サポートも手厚いです。
独自のネットワークを持っているため、他社では取り扱いのない好条件の非公開求人を紹介してもらうことができますよ。
運営会社 | エムスリーキャリア株式会社 |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約3,500件 |
利用料金 | 無料 |
CME登録販売者
「CME登録販売者」は、求人の質やコンサルタントの質が高いことで評判の転職エージェント。
サポートの手厚さでサービスを選びたい方に最適です。
一方でサイトでは企業名が公開されている求人も掲載されていますので、エージェントを通さなくても自分に合う仕事を探すことがもできます。
JIS規格の応募書類が簡単に作成できる機能も嬉しいポイント。
ただし関東や東海、関西の求人は充実していますが、地方の求人は少ない傾向にあるのがデメリットといえます。
運営会社 | 株式会社CMEコンサルティング |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約26,500件 |
利用料金 | 無料 |
\相談から転職決定まで完全無料!/
CME登録販売者に申し込む
マイナビ薬剤師
「マイナビ薬剤師」は人材サービス大手のマイナビが運営するサイト。
薬剤師や認定薬剤師、登録販売者の求人が掲載されています。
サイト自体の求人数は5万7,000件ほどで、登録販売者の求人は約8,000件となっていますよ(2022年9月時点)。
調剤薬局の求人が半数以上を占めるため、調剤薬局に絞って転職先を探している方に強くおすすめしたいエージェントです。
薬剤師をメインに扱っていることもあり、登録販売者として利用する場合は物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかし掲載されている求人にはマイナビ独自のものもありますので、登録しておいて損をすることはないでしょう。
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約57,000件 |
利用料金 | 無料 |
\マイナビだけの非公開求人多数!/
マイナビ薬剤師に申し込む
リクナビ薬剤師
リクナビ薬剤師は大手企業であるリクルート社が運営している薬剤師系に特化している転職エージェント。
メインとなる求人は薬剤師ですが、登録販売者の求人も取り扱われています。
キャリアアドバイザーからの求人紹介はもちろん、応募書類の添削や面接対策、内定後のアフターフォローがあるのもポイント。
登録販売者としてはじめて転職する人でも、安心して転職活動を進められます。
運営会社 | 株式会社リクルートメディカルキャリア |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約10,000件以上 |
利用料金 | 無料 |
\登録はカンタン60秒!/
リクナビ薬剤師に申し込む
登録販売者の需要は高い!未経験からも資格を取得すれば就職可能!
医薬品を販売するお店が増えている昨今では登録販売者の需要が非常に高くなっています。
そのため、資格を取得すれば年齢に関わらず様々な勤務先で働くことができます。
将来的にニーズが絶えない仕事でもあるので、手に職をつけたい人は登録販売者への転職しましょう!