登録販売者とは?資格の取得方法・仕事内容・主な就職先を詳しく紹介!
「登録販売者ってよく耳にするけどどの様な資格なの?」
「資格を取得した場合はどの様な職場で働けるの?」
登録販売者の資格に興味を持っている人にとっては気になるポイントですよね。
資格を取得したいと思っても、そもそもどの様な資格なのか理解しておかないと、取得する手間が無駄になってしまいます。
そこでこの記事では、登録販売者がどのような資格なのか・登録販売者はどのような業務をこなすのかなど詳しく紹介していきます。
登録販売者とは医薬品販売の専門資格!
登録販売者は2009年改正薬事法によって誕生した一般薬品販売の専門資格です。
通常医薬品を販売する場合には薬剤師の存在が必須ですが、登録販売士の資格を取得していれば、薬剤師が不在でも一般医薬品の販売が可能です。
医薬品を扱う企業から見て、薬剤師を雇うコストよりも登録販売者を雇った方が、人件費が安くなることもあり非常に注目を集めている資格と言えます。
【令和3年度版】登録販売者の試験合格率は41.5%
令和3年度の最新版の登録販売者試験合格率は415.%です。おおよそ二人に一人が合格している計算になるので、取得難易度が極めて高いという訳でもありません。
しっかりと資格勉強や試験対策をしておけば、十分に合格する可能性があります。
また、2015年度より登録販売者としての実務経験が無くても受験可能になったので、ほぼ全ての人が受験できる資格でもあります。
年々受験者数も増えてきていることから、非常に需要が高くなってきているのも、資格の価値が高くなっていることが分かりますね。
参考:厚生労働省「令和2年度登録販売者試験実施状況」
登録販売者の試験概要について
登録販売者の資格を取得するためには、各都道府県で開催されている「登録販売者試験」を受験して合格しなければなりません。
試験に合格できると都道府県へ販売従事登録申請を行い、知事の承認をもらってから登録販売者として働くことができます。
<登録販売者試験出題範囲>
- 医薬品に共通する特性と基本的な知識
- 人体の働きと医薬品
- 主な医薬品とその作用
- 薬事関連法規・制度
- 医薬品の適正使用・安全対策
これらは厚生労働省が公開している、試験問題の作成に関する手引きから出題されます。
実際の試験では、「主な医薬品とその作用」から40問出題され、制限時間は80分となっています。
別の項目については、それぞれ20問ずつで制限時間は40分。全ての試験時間を合わせると、120分で計240問の問題を解かなければなりませんん。
なお、解答方式は全てマークシート方式です。
登録販売者は実務経験が無くてもOK
2015年より前までは登録販売者としての実務経験が必須でしたが、2015年以降は実務経験がない人でも試験を受けることができる様になりました。
そのため、登録販売者の試験に合格してから登録販売者としてのキャリアをスタートできるので、資格自体が身近な存在になったのです。
登録販売者として一人立ちするためには、直近5年間のうち2年以上の実務経験が必要です。
登録販売者の資格区分は明確に行われていない
一般的な認識では登録販売者は国家資格と思われているものの、厳密には明確に定められているわけではありません。
というのも、そもそも「国家資格」という言葉の定義が明確に定められていないためです。
どの資格が国家資格であるかが定義されていない分、登録販売者の資格が国家資格なのか、違うのかが名言できないのです。
資格の意味合い自体は曖昧な部分が多いものの、国に認められている公的な資格であることは間違いありません。
資格の知名度・人気共に非常に高い資格ではあるので、自信を持って取得してください。
登録販売者の資格に関するSNS上の口コミ
正答率は65問中59問。
カタカナばっかり出てくる。
とにかく色んな都道府県の問題解いてて損はない感じだから問題集買い足そうかな。コロナ関連も出そうな予感。登録販売者と調理師の試験問題なんとなく似てる気がする。
あと出勤は10日ほど、そのあと有給消化して、8月から新しい職場です。
人生はチャレンジ!以外になんとかなるもの。臆さないで行動しましょ
まじ登録販売者の資格とっておいて良かった。
登録販売者の資格の鬼メリット一つ
・仕事場(人間関係)を自ら選択できる権利
これは鬼強い!
登録販売者と薬剤師の違いとは?
登録販売者と薬剤師はそれぞれ薬を販売するという点で同じような資格ですが、販売できる医薬品の範囲・調剤ができるかできないかの2点に違いがあります。
登録販売者は第2類・第3類の医薬品のみ販売できますが、第一類に関しては登録販売者は扱うことができず、薬剤師のみ販売が可能です。
分類 | 薬事法上の規定 |
---|---|
第1類医薬品 | 一般用医薬品としての使用経験が少ないなど、安全上特に注意が必要な成分を含むもの。その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害を生ずる恐れがある医薬品であって、その使用に関して特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの。また、新一般用医薬品として承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの。質問がなくても情報提供を行う義務があり、薬剤師が対応する。通信販売はできない。 |
第2類医薬品 | まれに、入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの。その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害を生ずるおそれのある医薬品であって厚生労働大臣が指定するもの※第一類医薬品を除く。 また、第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの。情報提供は努力義務であり、薬剤師または登録販売者が扱う。離島居住者、継続使用者は通信販売が可能。 |
第3類医薬品 | 日常生活に支障を来すほどではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがある成分を含むもの。第一類および第二類以外の一般用医薬品。質問がない場合情報提供は不要であり、薬剤師または登録販売者が扱う。通販もできる。 |
参考:厚生労働省「一般用医薬品のリスク区分 」
登録販売者の資格を取得するメリット
ここからは登録販売者の資格を取得するメリットを紹介していきます。
資格を取得することにより、様々なメリットを得られるので、チェックしておいてください。
- 転職が有利になる
- 資格手当て・キャリアアップにつながる
- 幅広い店舗で勤務ができる
転職が有利になる
登録販売者の資格を取得している人・していない人とでは、転職成功率が大きく異なります。
資格を取得していれば、実務経験が無くても一定以上のスキルや資格があることを証明できるので、転職にも有利になります。
登録販売者は非常にニーズが高まっている職種で、将来的にも需要がなくなることはまずないので、職に困ることもありません。
将来的な安定を考えた時にとても安心できる資格と言えます。
資格手当て・キャリアアップにつながる
登録販売者の資格を取得しておけば、各種手当てがもらえるため、給与アップにつながります。
企業によって手当の額は異なるものの、月+5,000円~10,000円程度は貰えるでしょう。年間で考えると10万円が資格手当てでもらえる様になるので、年収アップにつながります。
また、資格を取得して実務経験を積むことによって、昇進・昇給につながることも。これは、資格なしではまずありえません。
資格によって大きな収入アップが期待できるので、高収入を得たいと考えている人にぴったりです。
幅広い店舗で勤務ができる
現在では薬局やドラッグストアだけではなく、ホームセンターやコンビニなどでも様々な医薬品が取り扱われています。
あらゆる箇所で医薬品が販売されているということは、それだけ登録販売者の活躍の場が広がっているということです。
また、ネットショッピングの普及によって医薬品をスマホで購入できるようになっているため、オンラインショップの運営会社でも登録販売者をも求めています。
このように登録販売者の資格を取得しておけば、就職先の選択肢が広がるのでその分自分の希望に合った条件の職場で働くことができます。
登録販売者の主な就職先3選
そんな登録販売者の主な就職先を3つ紹介していきます。
- ドラッグストア
- 調剤薬局
- コンビニ・ホームセンター
ドラッグストア
登録販売者の最も一般的な転職先はドラッグストアです。ドラックストアには、様々な薬が所せましと販売されているため、登録販売者が必要不可欠な職場と言えます。
ドラッグストアで働く場合、一般用医薬品の販売やお客様の相談対応の他、商品の品出し・陳列、在庫管理や発注などを行います。
また、レジ打ちなどや医療薬品以外の品出し・陳列などの業務も行います。
求人もかなり多いので、就職先に悩んでいる人はドラッグストアに就職することをおすすめします。
調剤薬局
登録販売者未経験として働くのは厳しいもののある程度経験を積めば、調剤薬局にて勤務することも可能です。
調剤薬局で働く場合は処方せんの受付や処方内容の入力など、調剤薬局事務の仕事全般がメイン業務になります。
薬局内で販売されている第2類・第3類医薬品の販売に関わることもありますが、薬剤師メインの職場でもあるので、アシスタント的な役割になることも。
そのため、自分がやりたい業務に携れないこともあります。
それでも調剤薬局で働きたい場合は、大手チェーンの調剤薬局に就職することをおすすめします。
コンビニ・ホームセンター
ホームセンターはドラッグストアとは規模感が異なるため、従業員の人数がドラッグストアなどに比べて桁違いに多いことが特徴です。
従業員数が多い分、求人が多いとも言えるので、とりあえず登録販売者としての実務経験を積みたい人におすすめです。
ホームセンターで働く登録販売者の仕事内容は、基本的にドラッグストアとは変わりません。
しかし、ドラッグストアほどスピード感のある昇級は難しい傾向があり、ドラッグストアとは異なるキャリア形成をしていなかなければならないことも。
また、来客するお客様の数が多く、来客対応がメインになる傾向があるのも事前に理解しておきましょう。
登録販売者の収入はおおよそ300万円程度
[caption id="attachment_2090" align="aligncenter" width="670"] 財布からお金を出す人[/caption]
登録販売者の正社員として働く場合の年収は、300万円~400万円が目安と言われています。
月給にすると20万円~30万円と言ったところ。基本給に加えて資格手当や深夜手当てが付帯されることもあります。
他の職種と比べてもあまりかわらないので、低収入で生活が苦しくなるという事態はないので安心してください。
また、経験を重ねて店長・マネージャーなど昇進するにつれて年収も上がります。独立する場合はさらなるキャリアアップ・年収アップにつながります。
自分がどのようなキャリアを描いていきたいのか、あらかじめ明確にしておきましょう。
登録販売者の転職におすすめの転職サイト・エージェント4選
登録販売者の転職におすすめの転職サイト・エージェントを4社、厳選して紹介します。
- 登販エージェント
- CME登録販売者
- マイナビ薬剤師
- リクナビ薬剤師
登販エージェント
「登販エージェント」は、業界大手のM3グループが運営している転職支援サービスです。
医療業界に特化しているのが特徴。
独自のネットワークを駆使して、他社では取り扱いのない好条件の非公開求人を紹介してもらうことができますよ。
利用者の条件にマッチする求人がない場合は、通勤可能な範囲の薬局などを1件1件チェックしてくれる等、キャリアアドバイザーによる転職サポートも手厚いです。
運営会社 | エムスリーキャリア株式会社 |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約3,500件 |
利用料金 | 無料 |
CME登録販売者
「CME登録販売者」は、求人の質やコンサルタントの質が高いことで評判の転職エージェント。
サポートの手厚さでサービスを選びたい方に最適です。
一方でサイトでは企業名が公開されている求人も掲載されていますので、エージェントを通さなくても自分に合う仕事を探すことができます。
また会員登録した後にプロフィール情報を入力すると、ワンクリックでJIS規格の応募書類が完成されるのも嬉しいポイントです。
ただし関東や東海、関西の求人は充実していますが、地方の求人は少ない傾向にあるのがデメリットといえるでしょう。
運営会社 | 株式会社CMEコンサルティング |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約26,500件 |
利用料金 | 無料 |
\相談から転職決定まで完全無料!/
CME登録販売者に申し込む
マイナビ薬剤師
「マイナビ薬剤師」は人材サービス大手のマイナビが運営するサイトで、薬剤師や認定薬剤師、登録販売者の求人が掲載されています。
サイト自体の求人数は5万7,000件ほどで、登録販売者の求人は約8,000件となっていますよ(2022年9月時点)。
薬剤師をメインに扱っていることもあり、登録販売者として利用する場合は物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかし掲載されている求人にはマイナビ独自のものもありますので、登録しておいて損をすることはないでしょう。
調剤薬局の求人が半数以上を占めるため、調剤薬局に絞って転職先を探している方に強くおすすめしたいエージェントです。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約57,000件 |
利用料金 | 無料 |
\マイナビだけの非公開求人多数!/
マイナビ薬剤師に申し込む
リクナビ薬剤師
リクナビ薬剤師は大手企業であるリクルート社が運営している薬剤師系に特化している転職エージェントです。
メインとなる求人は薬剤師ですが、登録販売者の求人も取り扱われています。
サービスへの登録は60秒でカンタンに申し込みができ、実績のあるキャリアアドバイザーが転職を徹底的にサポートしてくれます。
キャリアアドバイザーからの求人紹介はもちろん、応募書類の添削や面接対策、内定後のアフターフォローがあるのもポイント。
登録販売者としてはじめて転職する人でも安心して転職活動を進められます。
運営会社 | 株式会社リクルートメディカルキャリア |
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対応エリア | 全国 |
求人数(2022年9月時点) | 約10,000件以上 |
利用料金 | 無料 |
\登録はカンタン60秒!/
リクナビ薬剤師に申し込む
登録販売者のニーズは高い!資格を取得してキャリアアップを狙おう!
医薬品を取り扱っている店舗が多くなっている昨今において、登録販売者への需要は非常に高くなっています。
資格の取得ハードルも極端に高いわけではなく、データ的には2人に1人が合格しているため、興味を持っている人はぜひ前向きに検討してみてください。
登録販売者の資格を取得して、自分のキャリアを形成していきましょう!