未経験から総務に転職できる?転職に失敗しないためのコツと求められるスキル
会社を陰から支える総務は、人のサポートをするのが得意な人にピッタリの転職先で、転職市場でも人気の職種です。
これから転職をする人・すでに転職活動をしている人の中には、総務職に興味を持っている人もいると思います。
しかし、「未経験から総務への転職は可能なのか?」「経験者が有利って聞いたことがあるけど本当?」など疑問を感じるでしょう。
そこでこの記事では、総務の転職事情や求められるスキル、転職に成功するためのポイントを紹介していきます。
未経験から人事へ転職できる?成功のポイントは?必要とされる資格や志望動機を紹介
未経験でも総務への転職は可能
結論から言うと、未経験でも総務への転職は可能です。
たとえ未経験であっても、これまでの経歴の中でバックオフィスに携る経験をしたことがあれば、転職に十分なプラスになります。
また、総務の仕事内容は基本的に会社全体に関するサポート業務なので、特別必須となるスキルや経験はありません。
これまでの職歴や人柄から、適性があると判断されれば、十分に採用に至る可能性があります。
求人数が少ない傾向がある
未経験者でも転職できる総務ですが、総務向けの求人数が少ないということをあらかじめ理解しておきましょう。
というのも、総務の仕事は「関節部門」と呼ばれ、会社の直接的な利益につながる部署ではありません。
欠員が出た場合は、社内の他の部署から人員を補填し、それでも補えない場合のみに求人を出して募集をかけます。
中々社内のみで総務の人員を補填できないという状況に陥らないため、求人が少ない傾向があるのです。
総務の中途採用は経験者が有利なのは間違いない
総務の仕事内容は専門性ないものの、かなり幅広い業務をこなすため、未経験者よりは実務経験のある経験者が有利ということを覚えておきましょう。
専門性のない業務内容だからこそ、いち早く仕事をこなせる経験者が重宝されるのです。
そのため、未経験として転職するのであれば、即戦力となるスキルや過去の経験を全面にアピールしましょう。
未経験から秘書へ転職|秘書の仕事内容や転職成功のポイントを解説!
実際に未経験から総務に転職していると人の口コミ
未経験で経理を始めて3年。一人で経理をしていると私は上手くやれてるのだろうかと不安になる。自分に自信をつけるため日商簿記2級に再チャレンジします?
— はんせん@経理総務 (@abura_and_soba) May 29, 2021
面接時に「経験者が欲しいと思ってて」と総務未経験な私に面と向かって言った今は異動した元部長!私を採用して絶対良かったと思うぞ!回ってるし!銀行員は細かいところまで確認する癖もあるし対人能力ついてるから、落とすところがないと思う!普通の事を当たり前に出来るはず!
— RE♡ (@somuolchan) May 28, 2021
士業の方には上手に頼ろう。ベンチャー企業に未経験バックオフィスとして入った時のこと。初めは経理も労務も法務もやるので、困った時は税理士、社労士、弁護士に相談する。ただ漫然と聞いても「正しい知識」が返ってくるだけ。解決したい課題の認識を合わせないと「仕事で使える知識」は得られない。
— げんの|IT系総務 (@genno_san) May 28, 2021
総務に求められる4つのスキル
総務未経験だったとしても、これまでの職歴の中で何かしらアピールできる点があるはずです。
そのアピールポイントと総務の仕事で求められているスキルが合致すれば、転職を有利に進められます。
そこでここからは、総務に求められるスキルを4つ紹介していきます。
- マルチタスクをこなせるスキル
- マルチタスクをこなせるスキル
- 仕事を嫌がらずにこなす姿勢
- コミュニケーションスキル
総務に求められるスキル①:マルチタスクをこなせるスキル
総務は毎日特定の業務をこなすわけではなく、会社全体のサポート業務を幅広くこなします。
担当する業務が幅広いのに加えて、経験したことのない業務をこなさなければならないので、マルチタスクを消化できるスキルが必要です。
複数の仕事を並行して進められる要領の良さ・細かい仕事をミスなくこなせる作業の正確性などが重要です。
また、これまでに経験したことのない業務をする機会もあるため、前向きかつ柔軟に仕事に取り組める姿勢があると転職に有利になります。
総務に求められるスキル②:基本的なPCスキル
総務は基本的にデスク上で仕事をこなすため、ある程度のパソコンスキルが無いと仕事がほとんどできません。
特に利用する機会が多いのは、Word・Excel・PowerPointなどのオフィス系のソフトです。
これらのソフトを一定以上利用できないと、転職活動で上手くいかないのはもちろん、転職して働き始めてからも苦労します。
あまりパソコンが得意でないという人は、転職する前にある程度そうさができる様に勉強をしておきましょう。
総務に求められるスキル③:仕事を嫌がらずにこなす姿勢
総務は社内に関する全般の仕事をこなすため、中には雑務に近いような仕事を任されることも多いです。
「なんでこんな事をしなければならないのか…?」と感じるかもしれませんが、総務においてはどんな仕事も嫌がらずにこなす姿勢が重要です。
業務を依頼する側からしても依頼した人が、嫌な顔をしていたら、仕事の効率性が悪くなりますし、何よりも社内の関係が悪くなります。
何でもこなす総務だからこそ、嫌な顔をせずにどの様な業務も前向きにこなす姿勢が大切なのです。
総務に求められるスキル④:コミュニケーションスキル
デスクワークのイメージが強い総務職ですが、実は社内コミュニケーションが活発な傾向があります。
そのため、社内のだれに対しても分け隔てなくコミュニケーションが取れるスキルが需要です。
場合によっては会社の役員や幹部と接する機会もあるため、コミュニケーションスキルに加えてビジネスマナーも大切です。
未経験から総務への転職に成功させるポイントとは?
未経験から総務への転職を成功させるためには、ポイントを抑えて転職を進めていくのが重要です。
そこでここからは、総務への転職を成功させる4つのポイントについて紹介していきます。
- 総務への適正があることをアピールする
- 求人数が少ないため常に求人サイトをチェックする
- 派遣社員から正社員へと登用する
- 事務系の職種で経験を積んで転職する
総務への適正があることをアピールする
未経験から総務へと転職する場合、これまでの経験や自分の適正と絡めて、いかに自分が総務に適しているかをアピールするのが重要です。
総務経験がなくても適性がマッチしていれば、採用担当者に効果的なアピールができます。
また、適性をアピールする際には経歴と結びつけて説得力を持たせる必要があります。
ただ、自分が総務に向いているということを伝えても意味がないため、「○○の経験をした中で○○の業務は総務の仕事に活きると思います」と順序だてて伝えましょう。
求人数が少ないため常に求人サイトをチェックする
総務は少数部署なので、あまり求人が出回るわけではありません。
求人サイトをチェックしてみても、求めている総務の求人が見つからない可能性もあります。
そのため、こまめに求人サイトをチェックして総務関連の求人が掲載されていないか、チェックする癖をつけましょう。
求人サイトは毎日のように新しい求人情報が追加されるので、こまめにチェックしておけば自分のイメージと合致する求人が見つかります。
また、人気な職種でもあるので、すぐにエントリーが集まり掲載が終了してしまう可能性もあるのでなるべく早くエントリーすることをおすすめします。
派遣社員から正社員へと登用する
正社員向けの求人は少ないものの、派遣社員向けの総務求人は意外と多い傾向があります。
派遣社員向けの求人は正社員向け求人とは違い、比較的採用ハードルが低いため、未経験でもスムーズに転職ができます。
また、派遣社員でも働きが認められれば、正社員に登用することも可能です。
転職の手間を最小限に済ませられるので、派遣社員から登用するのも転職の1つの手法として考えておきましょう。
事務系の職種で経験を積んで転職する
総務に関わらず人事・経理・営業事務など事務に関連した経験を積んでいれば、総務に転職する際に有利に働きます。
そのため、総務以外の事務職である程度経験を積んでから、総務に転職するのも1つの手です。
経験者として転職ができるので、有利に転職ができます。
総務への転職に役立つおすすめの資格4選
未経験として総務に転職しようとしている人におすすめなのが、総務向けの資格を取得するという点です。
資格を取得すれば、資格に関する知識やスキルがあるということをアピールできるので、有利に転職を進められます。
総務向けにおすすめの資格を4つ紹介していくので、チェックしてみてください。
- 衛生管理士
- 日商簿記検定
- 情報処理技術者試験
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
衛生管理士
衛生管理士とは労働環境の管理・健康管理・労働災害の防止など、社内環境に関するあらゆることを学べる資格です。
会社内に労働者が50人以上いる場合は衛生管理者は在籍が必須なので、取得しておけばどの企業でも重宝される人材になれます。
そんな衛生管理者は国家資格とされているため、民間資格と比べるとかなり取得難易度が高い傾向です。
そのため、衛生管理者の資格を取得する場合は、取得できるまでにある程度の勉強時間がかかるということを覚えておきましょう。
日商簿記検定
日商簿記検定は、会計や経理に関する知識を習得できる資格で、IR情報や、決算書を扱うこともある総務の仕事にも役立ちます。
世間的に認知度の高いという点でもおすすめです。
また、日商簿記検定には1級、2級、3級、そして簿記初級と級が分かれています。
ビジネスとして役に立つのは2級と言われており、取得するのであれば2級を目指すようにしましょう。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、ITに関連する情報管理や処理に関するスキルや知識を習得できる、経済産業省が運営している資格です。
資格保持者に対して、企業にとっては資格手当てがでるケースもあるので、給与アップも期待できます。
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
MOSとはオフィスソフト(Word・Excel・PowerPoint)に関するスキルを証明できる国家資格です。
総務の仕事をしていくうえで、オフィスソフトは必ず利用するため、転職だけではなく実務経験に役立ちます。
事務経験がない人でも、MOSの資格を取得しているだけで即戦力となるスキルがあると証明できます。
総務への転職を考えてる人はぜひ取得してみてください。
総務の仕事内容とは?
総務は社内に関するあらゆる業務をこなしますが、実際のところどの様な仕事内容なのかいまいち理解していない人も多いと思います。
そこでここからは総務の主な仕事内容について紹介していきます。
- 会社備品に関するものの管理
- 社内イベントの企画・運営
- 来客や電話対応
会社備品に関するものの管理
会社内では様々な備品が使われます。
文房具・コピー用紙・名刺などあらゆるものの発注や管理は、全て総務の業務に含まれています。
定期的に残量をチェックしたり、他部署・社員からの注文を受けたりして、無くなってしまう前に発注を行います。
また、会社規模の拡大に応じて、机・電話・プリンターなどの重機の発注・搬入作業も実施します。
社内イベントの企画・運営
会社では入社式・社員旅行・忘年会・新年会・シャッフルランチなど、1年を通して様々なイベントがあります。
それぞれのイベントにより、目的がありますが、企画・運営は全て総務事務が執り行います。
年間スケジュールの作成・予算の作成・会場の予約・社員に対する告知など、イベントをスムーズに行うために必要なことは必須の業務です。
また、イベント当日の企画や司会なども総務が行います。
来客や電話対応
来客や電話対応などのも総務の仕事の一つです。
電話対応はマニュアル通りにこなせば問題ありませんが、来客対応は会社の顔として対応することになるので、非常に重要な業務と言えます。
また、電話対応ではクレームに関連する問い合わせもあるため、クレーム対応も行わなければなりません。
総務の平均年収はおおよそ400万円
総務の平均年収はおおよそ300万円後半~400万円です。
一般的な事務職の平均年収が320万円なので、一般的な事務よりも比較的年収が高い傾向があります。
総務の年収が高額なのは、担当する業務が幅広く、仕事量が多いためです。
完全未経験で始める総務への転職に関する質問
ここからは、未経験で総務への転職を目指す前に解決しておきたい疑問を質問形式で解説して行きます。
完全未経験でも総務に転職できる理由とは?
総務の業務は多岐にわたり、オフィスワーク全般、コミュニケーション能力、問題解決能力など、基本的なビジネススキルが活かせるため、未経験からでも挑戦できます。
人事、労務、経理、法務、庶務など、幅広い業務を担当しますが、これらの業務は一部専門的な知識を必要とするものの、多くは入社後に習得できます。
多くの企業では新人教育やOJTを設けており、未経験者でも一からスキルを身につけられます。
総務への就職は中途採用の方が有利?
総務への転職については、新卒採用と中途採用ともにチャンスがあります。
とはいえ、中途採用のほうが、今まで培ってきた職務経験やスキルが評価されるため、頭一個分有利に進む可能性があります。
たとえば、コミュニケーション能力や企画力、問題解決能力など、総務業務で活かせるスキルを持っている人は、経験がないといっても採用の可能性は十二分にあり得ます。
総務に転職するうえで必要なスキルや資格はある?
総務に転職するために特定の資格が必須という訳ではありません。
とはいえ、事務能力やビジネスマナーに関する資格、労務管理や会計に関する資格があると、評価対象として来られます。
中でも、コミュニケーションスキル、問題解決能力、組織を円滑に運営するためのリーダーシップなどのソフトスキルです。
これらのスキルは経験や研修を通じて身につけられます。
総務経験者と未経験者で企業が求める人物像は違う?
総務経験者と未経験者で企業が求める人物像は、求められるスキルセットや即戦力度合いに違いがあります。
総務経験者は専門知識や業務経験があるため、即戦力として期待されます。
一方、未経験者の場合は、ポテンシャルを重視している企業が多いです。
企業は、未経験者でも自社の文化に合った成長意欲やコミュニケーション能力、柔軟性を高く評価します。
総務への転職が向いている人の特徴は?
総務への転職に向いている人の特徴として以下のものが挙げられます。
- コミュニケーション能力が高い人
- 人と接することが好きな人
- 問題解決能力がある人
- 組織をサポートする役割にやりがいを感じる人
また、多岐にわたる業務を効率的にこなすための計画性や組織力、決断力も重要です。
これらの能力やスキルは、総務業務を通じて組織の運営を支える上で不可欠なものであり、これらを持っている人は総務への転職に向いています。
総務は未経験でも転職可能!ポイントを把握して後悔のない転職を!
総務は未経験者向けにも求人を出しているため、総務経験がない転職者でもチャレンジ可能です。
総務ではどのようなスキルが求められているのか・転職に成功するにはどうすれば良いのかなど、ポイントを抑えて転職すれば必ず成功するはずです。
会社全体のサポートをする総務はやりがいが多い仕事なので、前向きに仕事をこなせます。
悔いのない転職ができる様、万全の準備を整えておきましょう!