ニートから正社員就職は無理?成功している人の割合と受かるコツを解説
ニートから正社員への就職を考えている人の中には、「社会復帰できるのだろうか・・・」「面接に受かる気がしない」そんな不安を抱えている方もたくさんいるでしょう。
しかし、あなたが思っている以上にニートを受け入れている企業は多く、就職を成功させるポイントさえ押さえておけば、正社員として働くことは十分に可能です。
今回はニートが就職を成功させる秘訣をはじめ、ニートにおすすめの職種、社会復帰に向けて心がけてほしいポイントなどを詳しく解説。
さらにニートでい続けることで起こるリスクについても具体的に説明していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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ニートからの正社員就職は無理じゃない!
ニートから社会復帰することは十分に可能です!
「ニートは非正規雇用でしか働けない」「面接で落とされる」などネガティブに考えてしまいがちですが、実はそうではありません。
ニートが正社員就職できる理由については後ほど詳しく解説しますが、以下の通り、国もニートの社会復帰を全面的にサポートしています。
『学校卒業見込者の採用枠について、既卒者が学校等を卒業後少なくとも3年間は応募できるものとすること、できる限り年齢の上限を設けないようにすること等を定めたところである。』
つまり、高校や大学を卒業してから3年以内であれば、新卒枠で就活活動ができるというワケです。
正社員に就職に成功しているニートは20%前後
2016年の調査になりますが、以下は2015年時点でニートだった人が1年後に正社員として働いている割合を示したデータです。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20-24歳 | 20.6% | 22.7% |
25-29歳 | 22.0% | 18.3% |
30-34歳 | 12.5% | 10.7% |
35-39歳 | 9.8% | 8.4% |
表をみても分かる通り、20代ニートから社会復帰は20%ほどで、年齢が上がるにつれて就職率が低くなっています。
つまりニートから正社員就職を目指すのであれば、20代の方が圧倒的に有利ということです。
参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「資料シリーズ No.217 若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状3―平成29年版「就業構造基本調査」より―(23p)」
スキル・経歴がないニートでも正社員就職できる理由
働いた経験がほとんどなく、社会人としての知識やマナーも不足しているニートが本当に正社員として社会復帰できるのか、その理由について詳しく解説します。
- 人材不足だから
- 若ければポテンシャルで採用される
- ゼロから育成したい企業も意外と多い
人材不足だから
まず正社員就職が可能な理由として、中小企業の人手不足問題があげられます。
学生に人気の大企業や上場企業などは人材が集まりやすいですが、知名度の低いBtoB企業、中でも中小企業は深刻な人手不足が懸念されています。
とくにサービス業、製造業、建設業は求人難で、「労働条件の改善」や「賃金引き上げ」などに取り組み、中途採用にも積極的です。
ただし採用拡大のターゲットになる年齢層は「15〜34歳」となっており、できるだけ早い就職活動が重要になってきます。
若ければポテンシャルで採用される
企業が若年正社員を採用するときの選考ポイントは、「学歴」や「経歴」ではありません。
厚生労働省が調査した、以下のデータをご覧ください。
順位 | 選考にあたり重視した点 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 職業意欲・勤労意欲・チャレンジ精神 | 76% |
2位 | コミュニケーション能力 | 63.9% |
3位 | マナー・社会常識 | 60.1% |
4位 | 組織への適応性 | 47.8% |
5位 | 業務に役立つ職業経験・訓練経験 | 40.6% |
このデータは中途採用者向けですが、新卒向けであれば5位にランクインするのは「体力・ストレス耐性」となります。
つまり即戦力やスキルは重視されず、仕事に対する意欲や積極性、行動力などが重視されるということです。
もちろん企業によっては、学歴や経歴を重視するケースもありますが、全体的にみるとポテンシャルに重きを置く企業が圧倒的に多いということを覚えておきましょう。
ゼロから育成したい企業も意外と多い
ニート期間が短い人や、若い20代ニートを受け入れてくれる会社はたくさんあります。
近年は、新卒採用で3年未満にやめてしまった「第二新卒」の需要が高く、若い世代を1からじっくりと育成したい企業が増えているようです。
他社の色に染まっていない若手を、自社のカラーに染めて戦力にしたいと考えている場合は、社会経験のある中途採用よりも未経験者の方にニーズがあります。
そうはいっても、未経験やニートなら誰でも受け入れてくれるという訳ではありません。
次の章では、ニートから正社員就職を成功させるためのポイントを解説しますので、チェックしてみましょう。
ニートから正社員就職を成功させる秘訣
社会経験が少ないニートが、正社員への就職を成功させる方法は以下の4つです。
- 早めに就活を始める
- 未経験歓迎・経歴不問の求人にエントリーする
- 仕事に役立つ資格を取得する
- アルバイト・派遣社員から正社員登用を狙う
早めに就活を始める
正社員としての就職を成功させるためには、1日でも早く就職活動のスタートを切ることが大切です。
若ければ若いほど就職でも有利ですし、スキルや経験がなくても「ポテンシャル採用」が可能になります。
年齢が上がると、「周囲に馴染めない」「仕事を覚えるのに時間がかかる」と判断されてしまい、内定獲得の難易度も高くなることを認識しておきましょう。
資格や語学力の習得はいくつになっても可能ですが、「若さ」は二度と戻ってきません。
今の時間を大切に、思い立ったらすぐに行動に移しましょう。
未経験歓迎・経歴不問の求人にエントリーする
ニートが求人票をみるときのポイントは、「未経験者歓迎」や「職歴不問」と記載された求人を選ぶのがおすすめです。
このような求人は、入社後の研修が充実していたり、社員育成に力を入れていたりするので、ニートであっても内定を勝ち取るチャンスに恵まれます。
仕事に役立つ資格を取得する
資格をとって専門的な知識を得るのも、ニートを脱出する方法の1つです。
例えば不動産業界で働くなら「宅地建物取引士」の資格があると有利ですし、「ITパスポート」や「日商簿記」、「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」などはどの業界でも歓迎されるでしょう。
とくにポテンシャル採用が難しくなってくる30代の方は、何かしらのスキルや資格を持っておくことが採用されるポイントになります。
専門的な資格を持っていれば、企業によっては資格手当がもらえ、今後の仕事の幅も広がっていくでしょう。
アルバイト・派遣社員から正社員登用を狙う
「社会経験ゼロ」「アピールできる実績が1つもない」というニートの方は、アルバイトや派遣社員などから経験を積んでいくのがおすすめです。
非正規雇用であれば企業側の選考ハードルも低くなるため、採用もむずかしくありません。
「働いた経験はないが正社員としてチャレンジしたい!」という方は、次の章でご紹介するニートにおすすめのお仕事を参考にしてみてください。
ニートでも就職できるおすすめの仕事5選
正社員を目指すニートの場合、人気の高い職業やライバルの多い求人を狙うのは得策ではありません。
また人気企業や大企業など、知名度や規模にこだわるのもやめましょう。
ニートの場合は、未経験でもチャレンジしやすい仕事や、人手が不足している職業を選ぶと正社員として採用される可能性が高まります。
では、あなたにオススメしたい5つの職業をご紹介していきます。
- 接客業
- 介護職
- 工場作業員
- ドライバー
- 営業職
接客業
「人と接するのが好き」「初対面でもすぐに打ち解けられる」という方は、接客業に向いています。
接客業と一言でいっても職種は多種多様で、飲食店やアパレルのスタッフ、携帯ショップやスーパーのスタッフ、宿泊施設や企業の受付などさまざまです。
幅広い客層と接するので、言葉遣いやマナー、コミュニケーション能力、柔軟性、トラブル時の対応力が身につきます。
サービス業全般は学歴不問の求人が多いため、ニートであっても採用されやすいのが特徴です。
自分の接客で商品が売れればやりがいを感じられますし、業績が上がれば店長やエリアマネージャーに抜擢される可能性も十分にあります。
介護職
人手不足といえば、真っ先に「介護業界」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
介護業界の人手不足は深刻で、国をあげて給与の見直しや働きやすい環境づくりが進められています。
厚生労働省によると、2025年度末までに約245万人の介護人材が必要といわれているため、職歴や学歴を問われず正社員として採用されるケースが多いです。
「介護職はきつい」「安月給のわりに仕事がハード」など、介護職に対してネガティブなイメージを持つ人も少なくありません。
しかし介護の仕事は感謝されることも多く、ニーズが高いため安定して働き続けることができる職業です。
介護業界であれば30代や40代でもチャレンジしやすいので、空白期間が長いという理由で内定がもらえない方にも強くおすすめできます。
工場作業員
工場での作業員も、学歴や職歴を問わない求人が多く、ニートの方におすすめできる職業です。
20代はもちろん、30代であっても就職することは十分に可能で、「履歴書不要」や「面接して即採用」といった会社も多いようです。
工場の仕事は給料も悪くなく、勤務先によっては月収30万円以上稼げる仕事も少なくありません。
「とにかく働ければ雇用形態は何でもいい!」という方であれば、派遣なら基本的に採用される工場もたくさんあります。
仕事内容においても、単純作業や軽作業がメインですので、社会復帰したばかりであれば取り組みやすい職業といえるでしょう。
ドライバー
運転免許を持っていれば、ドライバーとして働くのもおすすめです。
近年は通販の利用が急激に増え、配送ドライバーの需要は急激に高まっています。
トラックには大型・中型・小型などがあり、運ぶ荷物の種類や必要な運転免許の種類も異なります。
高収入が得られる長距離ドライバーや危険物を扱うドライバーもありますが、久しぶりの社会復帰には個人宅や業者に商品を届ける小型・中型トラックの運転手が望ましいでしょう。
平均年収も350〜500万円と高めなわりに、「学歴不問」や「未経験者歓迎」を掲げている求人が多くなっています。
営業職
営業職も、ニートから正社員への就職が可能な仕事の1つです。
会社で営業成績トップの社員が「高卒」や「中卒」ということも珍しくないため、人柄やポテンシャルを重視して採用する傾向が高くなっています。
本人のやる気次第で大きな成果が出せる仕事ですが、「営業はノルマがきつい」「残業が多くブラック労働」といったイメージを持っている人も少なくありません。
しかし営業といっても、新規開拓営業やルート営業や、個人向け、法人向けなどさまざまなタイプの営業があります。
ニートの方におすすめするのは、顧客がすでに獲得されていることが多い法人営業や、訪問が不要な内勤営業です。
ノルマや残業などは企業によって異なるので、求人をみる際には十分に注意しましょう。
ニートが就職するために心がけるべきこと
ニートから社会復帰するには何から始めたらいいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか?
長い期間ニート生活をしている場合は、いきなり就職活動をスタートさせるのはハードルが高いです。
まずは以下の3つのことを心掛け、さっそく今日から行動に移してみましょう。
- 生活リズムを整える
- 人とのコミュニケーションを取る
- 身だしなみを整える
生活リズムを整える
ニートの方の多くは、昼夜逆転の生活をしているのではないでしょうか?
朝方に寝て夕方に起きる、というような生活をしている場合は、まずは生活リズムを整えることから取り掛かりましょう。
就職活動をするのは日中が基本ですし、企業の説明会や面接も夜間には行われません。
いきなり起きる時間を変えるのはむずかしいので、毎日30分ずつでも早く起きる習慣を身につけていくといいですね。
また日中に体を動かすと夜に眠りやすくなり、朝日とともに起きるような生活へシフトできるようになるでしょう。
人とのコミュニケーションを取る
家に引きこもりがちなニートの方は、外にでて他人と関わる時間を設けましょう。
長年ニートをしている場合は、他人の目をみて話せなくなっている可能性も高いので要注意です。
それでは就職活動を始めても、面接官に良い印象を持たれず、採用がお見送りになってしまうかもしれません。
まずは家族や親戚からはじめ、友人、店員さんなど、コミュニケーションの場を広げていきましょう。
身だしなみを整える
家にこもってばかりいると、髪型やメイクなどの外見に気を配らなくなってしまいます。
就職活動をする上で、清潔感や身だしなみを整えることは社会人としてのマナーです。
あなたの第一印象で採用が左右されることもあるので、就職活動を始める前に美容院に行ったり、メイクの練習をしたりして準備を整えましょう。
就職せずにニートを続けるリスク
就職活動は大変で、人によっては半年や1年以上かかるケースも予想されます。
だからといってニートを続けてしまうと、さまざまなリスクが生じてしまい、社会復帰できない最悪な事態を招きかねません。
ここでは、ニートを続けるリスクについて詳しく解説していきます。
- 就職できなくなる
- 社会的信用を得られない
- 生涯年収が低くなる
就職できなくなる
先述した通り、20代であればポテンシャル採用という武器がありますが、年齢が上がるにつれて就職がむずかしくなっていきます。
30代なら実績や資格などで就職を成功できても、40代以上になってしまうと、生涯「正社員」として働くことができなくなってしまう恐れがあるでしょう。
「正社員として働きたい」「親に迷惑をかけたくない」という気持ちがあれば、今すぐに行動を起こすことが重要です。
今後の明るい将来のためにも、引きこもりをやめて生活を改め、就職への第一歩を踏み出してみてください。
社会的信用を得られない
働いていないニートは、社会的な信用を得られません。
社会的信用がない場合、以下のようなリスクが生じます。
- 住宅ローンや自動車ローンが組めない
- クレジットカードの審査を通過できない
- 結婚がむずかしくなる
一方で、正社員として働けるようになれば、社会的信頼が得られて将来も明るくなるでしょう。
「これから結婚して家族を持ちたい」「親から独立したい」「安定した収入が欲しい」と考えている方は、正社員としての就職成功を目指しましょう。
生涯年収が低くなる
当たり前ですが、仕事をしないと収入は得られず、安定した生活は望めません。
今は親が健在でも、それが一生続くわけではないことを覚えておきましょう。
ニートという経歴のため、たとえ就職できたとしても、周りの社員と同等の給料はもらえない可能性もあります。
しかし「高収入」よりも「働くこと」を優先して、生涯年収が少しでも上がるように努めましょう。
スキルや経歴を積めば、いずれは収入アップが実現するかもしれません。
まずはニートを脱出して、正社員として働けるよう行動に移してみてください。
ニートでも就職は無理じゃない!
ニートから正社員就職を成功させるには、1日でも早く就職活動をスタートさせることが大切です。
いつまでに就職したいかを自分でコミットして、一つ一つ行動に移していきましょう。
就職活動が思うように進まず、くじけそうになるときもあるでしょう。
しかし諦めず前向きに取り組むことで、いつか必ず社会復帰できます。
「ニート期間を面接で説明できない」「ニート理由を伝えられない」といった悩みや不安があれば、ニートの就職を専門にしている転職エージェントを利用するのがおすすめです。
ポジティブな気持ちで前に進めば、あなたが輝ける場所がきっと見つかります!