高卒は就職で不利になる?高卒として就職するメリットとデメリットを紹介
「高卒だと就活に不利になるの?」
「高卒だと年収面で不利になるの?」
上記のように、高卒という学歴にコンプレックスを感じ、就活が不利になるのでは?と思っている人が多いです。
学歴がどの程度採用に影響を与えるのか気になるところですよね。
大卒と比べてしまうと、確かに高卒は就職が困難になるイメージがあります。
そこでこの記事では、高卒の就活事情を解説します。
合わせて、高卒として就職するメリットとデメリットを紹介していくので、就活を始めようとしている人は是非参考にしてみて下さい。
- 職種
- 全職種
- 公開求人数
- 200,000件以上
- 対応地域
- 全国
- おすすめ年代
- 20代から50代以上
高卒だからと言って「就職できない」わけではない
まずは高卒の就職率に注目してみましょう。
平成31年3月末時点の文部科学省のデータを参照すると、高卒の就職率は98.2%となっています。
卒業者 | 1,056,847人 |
---|---|
就職希望者 | 187,342 |
就職者 | 187,891 |
未就職者 | 3,451人 |
ー参照:平成31年3月新規高等学校卒業者の就職状況
(平成31年3月末現在)に関する調査について|文部科学省
この結果から、ほぼすべての高卒が就職に成功していることが分かります。
そのため、高卒だからと言って、就職に不利にならないので安心してください。
実力次第で高卒でも高収入は得られる
初任給は高卒と大卒に2~4万円の差があり、生涯賃金も大学の方が高いです。
しかし高卒だからと言って一概に給与が低いというわけではありません。
営業職など実力主義の職業なら生涯年収も努力や熱意次第で、大卒と変わらない年収を得られます。
高卒だからと言って、初めから何もかも諦めなければ、可能性は無限に広がるでしょう。
大学を卒業していないと応募できない企業もある
高卒は大卒と比べても、引けを取らない就職率を持っているものの、就職先が大卒に比べて少ないのも事実です。
なぜなら、大卒以上でなければ応募できない企業があるためです。
求人を見てみると、応募資格の欄に「大卒以上」と記載されており、高卒者は選考を受けることができません。
絶対に応募ができないわけではないものの、書類選考の段階で不採用になってしまうのが関の山でしょう。
へたに背伸びをして就職難易度の高い企業を目指していると、就活が思うように行かないケースがほとんどです。
就活期間が長引いてしまう恐れがあります。
参考までに大卒の資格がないと就職できない職業や、難しい職業を紹介します。
大卒の資格が必須 | 医師・歯科医師・獣医師
薬剤師 宇宙飛行士 |
---|---|
大卒でなければ現実的に厳しい | 弁護士・裁判官・検事
大学教授(常勤) 大企業の総合職 |
大手企業や大企業でなくても、優良企業はたくさんあります。
高卒でも目指せる職業は以下の通りです。
- パイロット
- 新幹線運転士
企業に捉われず様々な企業にエントリーしてみましょう。
高卒として就職するメリット・デメリット
ここからは、高卒として就職するメリットとデメリットを解説していきます。
自分の置かれている状況を理解して、適切な判断ができるようにしましょう
高卒で就職するメリット
高卒で就職するメリットは以下の3つです。
- 社会人経験が豊富になる
- 大学の費用が掛からない
- 自分のやりたいことを見つけられる
それぞれみていきましょう。
社会人経験が豊富になる
高卒で就職する一番のメリットは、社会人としてのスタートが早く、社会人経験が豊富になる点です。
大学に進学している人に比べて、4年も先に社会人のスタートが切れるので、その分社会人歴が長くなります。
この4年という期間は、かなり大きなアドバンテージで、社会人としての生活を送れるのはこの先の将来に大きな影響を与えるでしょう。
また、大学に進学している人よりも、早い段階で自立できるのも大きなメリットと言えます。
大学に進学してなんとなく4年間を過ごした人と、高校卒業後4年間自立して働いた人とでは、その後の将来にも大きな差が生まれるでしょう。
大学の費用が掛からない
大学に進学しようとすると、多額の学費がかかります。
私立の場合には、4年間で約500万円、国立の大学でも200万前後。
両親に払ってもらえる場合は特に心配しなくても良いですが、奨学金を借りて自分で支払うと、社会人になってから奨学金を返済していかなければなりません。
加えて、大学進学をきっかけに一人暮らしを始める場合には、家賃や光熱費・生活費などもかかります。
対して高校卒業後に就職する場合は、学費もかからず、自分の力でお金を稼ぐことができます。
大学で学べることはたくさんありますが、学費がかからないだけでも、高卒で就職する大きなメリットになるでしょう。
自分のやりたいことを見つけられる
一度社会人を経験すると、学生の時に感じなかった仕事観や価値観に出会います。
そのため、大卒よりも早く社会にでている高卒は、自分が本当にやりたいと思える仕事を早い段階で見つけられます。
自分が心からやりたい仕事に出会い、その仕事に就ければ、仕事への高いモチベーションが保てて多くのやりがいを感じられるでしょう。
加えて、仕事に熱意を持って取り組めるので、いち早くキャリア形成ができ昇進・昇給が望めるでしょう。
高卒で就職するデメリット
続いて高卒で就職するデメリットを解説していきます。
- 初任給が低い
- 就職先の選択肢が少ない
- 大学生活を経験できない
それぞれ見ていきましょう。
初任給が低い
大卒と高卒で初任給に差があり、大卒の方が1~2万円ほど給与が高く設定されています。
参照:令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況|厚生労働省
大卒の初任給が高い理由は、高卒よりも4年以上学業に取り組んできため、仕事のパフォーマンスが高いのが約束されているからです。
初任給に関わらず、転職してから初めての給料も大卒の方が高い傾向があります。
しかし、高卒者出身でも実際に多くの賃金を得ている方は非常に多く存在します。
「高卒」を引け目に感じないで、能動的に仕事をしていけば、学歴に関係なく高収入が得られるのです。
高卒の方が数年早く社会人を経験できるので、学歴の差を有利に捉えるかどうかでその人の成功の度合いは変わってきます。
平均して生涯年収は低い
学歴別に19~70歳までの年収の推移を見てみましょう。
25~29歳までは年収にそこまで差がないように見えますが、年齢が上がるにつれて差が開いているのが分かるでしょうか。
計算してみると、大卒と高卒の生涯年収の差は4600万円ほどです。ただしこれば平均値の話。
有名大学を出れば生涯年収の差は1~2億円にもなります。
「いい大学を出ろ」と言われるのはあまりいい気分はしないですが、学歴によってこれだけの差が出てしまうことは頭に入れておいた方がよさようですね。
就職先の選択肢が少ない
先述したように、就職率こそ大卒と変わらないものの、大学を出ていないと就職できない企業も存在します。
「大卒以上」の応募基準を設けているのは、誰もが聞いたことのある大手企業に多いです。
大手企業が採用活動を始めると、数百人単位で応募者が集まるので、応募条件を設定しないと大変な数の選考者を見ていかなければなりません。
それを防ぐために、最低ラインの「大卒以上」を設定し、応募者をふるいにかけているのです。
確かに大手企業に入社できれば、高収入に加えて、仕事の質も高いのでキャリアを形成していけます。
しかし、大手企業に限らなくても、優良企業とされている企業はたくさんあります。
企業を絞り過ぎてしまうと、就活の行動が狭まってしまうので、様々な企業に目を向けるようにしましょう。
高卒にはどのような就職先がある?高卒におすすめする7つの仕事を紹介
大学生活を経験できない
少し話から逸脱してしまうかもしれませんが、学業や就活に関してではなく、大学生活を送れないのは大きなデメリットかもしれません。
大学には様々なタイプの人が集まるので、これまでに会ったことの無いタイプの人に出会えたり、共通の趣味を持った人に出会えたりします。
また、ゼミやサークルなどの様々な体験は、高卒で就職してしまうと味わえません。
就職してから大学いけば良かったと後悔しても遅いので、よく考えてから進路を選ぶようにしましょう。
可能なら大学に通った方がいい
高卒で働くメリットとして、社会人経験が豊富になる
大学の費用が掛からない・自分のやりたいことを見つけられるなどを上げましたが、金銭的に可能なら大学進学をした方がいいと考えます。
たしかに早く社会人になればその分のお金も稼げて社会人経験を積めます。しかし、長期的に見ると大学に進学した方が年収は多いです。
また大学だからころ体験できることを味わえないのもデメリットです。
お金はいつでも取り返すことができますが、時間は戻せません。
「特にやりたいことがない…」という方でも大学に行って見つかる可能性もあります。経済的な事情や進学しなくても叶えられる夢がある人以外は基本的に進学した方がいいでしょう。
日本はまだ学歴社会
現在の風潮として「やりたいことで生きていく」「もっと自由な働き方・雇用を」という動きが高まっています。
しかし先ほどの学歴別の年収の推移からも分かるように、日本はまだまだ学歴社会です。
大学に行ったとしても大学のランクで書類選考は愚か、就職説明会にも参加できない企業もあるほど。
さらに企業に入っても「学閥」があり、出身大学によって出世や仕事内容が違うことがあるのも事実です。
そのぐらい学歴は一生ついて回るものなのです。求人を見ていても高卒も可能となるとかなり数が絞られてしまいます。
長期的にみた年収はもちろん、今後のキャリアプランを考える上でも進学を一度視野に入れてみましょう。
高卒は就活で不利にならない!負い目に感じる必要はありません
「高校から憧れの仕事につきたい」「経済的な理由」など高卒で働く人の理由は様々ですが、就活をしていくうえで、高卒という学歴を負い目に感じる必要はありません。
高卒でも多くの人が、就職先で活躍しています。
あまり深く考えすぎないようにしましょう。
働きだしてしまえば学歴は関係ない
高卒でも大卒でも、社会人として働きだしてしまえば、学歴の垣根は一切なくなります。
働きだしてしまえば、学歴どうこうよりも実力勝負。
仕事に対してのスキルや成果が認められれば、関係なく昇進していけます。
結果を出していれば「この人は高卒か」「あの人は良い大学出ているな」と差別されることなく働けるため安心してください。
学歴を重視しない企業が増えてきた
一昔前は学歴を重視していた、いわゆる学歴社会でした。
しかし、最近では学歴を重視せず、社風とのマッチングやコミュニケーション能力を重視する企業も増えてきています。
若い世代に求められているのは、学歴よりもポテンシャルや仕事への熱意。
入社してどのようなことがしたいのか、どのような将来像を持っているか、などの熱意が何よりも大切です。
ひたむきに就活に取り組めば、きっとあなたに合った最適な企業と巡り合えるでしょう。
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