既卒は就職できない?失敗する人の特徴と成功させる5つのコツを解説
「既卒になると就職が出来ない」「既卒はほとんどの企業から相手にされない」など、既卒者の方からすると、かなりシビアな意見を耳にするはずです。
今後の人生は、一生正社員になることなく、フリーターや派遣社員として生きていかなければならないと思うと、将来が思いやられて不安を感じますよね。
この噂は果たして本当なのでしょうか?この記事では既卒の就職事情と就職に成功するためのポイントを紹介していきます。
なお、既卒から正社員への就職を目指している人は既卒や第二新卒などの就職に特化しているハタラクティブがおすすめです。
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既卒の就職成功率は新卒と比べて低い
2019年度の現役学生が就職活動をしている8月末の段階で、新卒の内定率が83.4%。
対して、既卒の就職率は下記の通りです。
2018年度既卒者 | 45.0% |
---|---|
2017年度既卒者 | 44.0% |
2016年度既卒者 | 45.0% |
上記の結果からもわかるように、新卒が8割以上内定を貰っている中、既卒は約4割しか内定を貰っていません。
単純計算で2人に1人しか内定がもらえないということです。
この調査結果が公開されたことにより、「既卒=就職できない」というイメージが世間に広がってしまったようです。
既卒だからと言って必ずしも就職できないわけではない
上記の結果からもわかるように、既卒の就職率はかなり低くなっているのが現状です。
そのため、既卒から就職しようとしても就活が思い通りに行かないということもあるでしょう。
しかし、逆に考えてみれば約4割の人は内定を貰っているとも捉えられます。
その4割に入るためにも、なぜ既卒の就職率が低いのかを理解して多く必要があります。
既卒の正社員就職ができない・難しいと言われる理由
既卒は新卒に比べてかなり狭き門であることが分かりました。
卒業してから数年しか違わないのに、既卒者の就職が難しいと言われている理由は、企業側が既卒者にこのようなイメージを持っているためです。
- すぐに辞めると思われるから
- 既卒期間について明確に説明できないから
すぐに辞めると思われるから
既卒になってしまう理由の多くが「就活に真面目に取り組まなかった」「自分のやりたいことがなかった」などの理由です。
企業側もこれは分かっているため、既卒者に対して「目の前のことに真面目に取り組まない人なのか」「会社に入れればどこでもいいのではないか」という印象を抱いてしまいます。
入社してすぐに辞めるイメージがあるため、内定が難しいのです。
既卒期間について明確に説明できないから
既卒者を採用する上で企業側が気になるのが「卒業してから何をしていたのか?」ということです。
「なんとなくただバイトをしていた」「空白期間は何もしていなかったのでコンプレックス」などネガティブになってしまう人は多いですが、面接時にそれを伝えてはマイナスイメージです。
海外留学・ボランティアなどの華やかな経験がなくても大丈夫です。
「自分を見つめ直して○○という仕事に興味を持った」「就職したいと思った動機」をポジティブに話すようにしましょう。
既卒は正社員になれない?厳しいと言われる理由や就活のコツも解説
何年までなら既卒でも就職できる?
既卒は新卒より就職難易度は上がりますが、就職できないわけではありません。
しかし卒業してから年数が経っていれば経っているほど、就職が難しくなっています。
企業に「新規大卒採用において何年前までの既卒者を対象にしますか?」と質問した結果が以下になります。
(業種別、単位:%)
前年度採用のみ | 2年程度 | 3年程度 | 5年程度 | 5年以上 | 既卒者は対象としていない | |
---|---|---|---|---|---|---|
建設業 | 8.6% | 10.9% | 26.0% | 2.1% | 1.8% | 15.0% |
製造業 | 11.0% | 7.5% | 14.6% | 0.7% | 1.5% | 22.2% |
運輸・郵便業 | 7.9% | 7.3% | 15.5% | 0.9% | 2.8% | 13.2% |
卸売・小売業 | 13.1% | 7.1% | 17.9% | 2.1% | 1.4% | 22.6% |
金融・保険業 | 12.9% | 11.3% | 48.4% | 0.0% | 1.6% | 16.1% |
不動産業 | 10.3% | 13.8% | 10.3% | 0.0% | 1.7% | 22.4% |
宿泊業・飲食サービス業 | 11.8% | 8.1% | 14.2% | 2.4% | 1.4% | 14.2% |
生活関連サービス・娯楽業 | 17.0% | 10.6% | 17.0% | 1.1% | 2.1% | 13.8% |
教育・学習支援 | 16.2% | 3.2% | 15.7% | 3.2% | 12.4% | 18.9% |
医療・福祉 | 13.9% | 8.0% | 13.2% | 2.0% | 4.3% | 12.0% |
複合サービス | 11.4% | 5.7% | 30.0% | 4.3% | 8.6% | 21.4% |
その他サービス | 12.2% | 5.5% | 15.8% | 1.6% | 2.5% | 20.6% |
参照: 平成30年「企業の多様な採用に関する調査」|労働政策研究・研修機構
(企業規模別、単位%)
前年度卒(新卒) のみ | 2年程度 | 3年程度 | 5年程度 | 5年程度 超前卒ま で | 既卒者は 対象として いない | 無回答・ 非該当 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
30人未満 | 10.5 | 1.8 | 5.3 | 1.8 | 0.0 | 3.5 | 77.2 |
30~99人 | 9.0 | 6.0 | 11.6 | 1.6 | 1.9 | 13.5 | 56.2 |
100~299人 | 14.4 | 9.2 | 14.9 | 0.6 | 1.7 | 20.1 | 39.1 |
300~499人 | 17.7 | 9.4 | 17.3 | 2.2 | 3.6 | 27.1 | 22.7 |
500~999人 | 16.8 | 9.7 | 26.2 | 2.5 | 5.0 | 26.8 | 13.1 |
1000人以上 | 12.3 | 9.1 | 32.9 | 1.5 | 7.2 | 29 | 8.0 |
無回答 | 10.6 | 6.6 | 17.2 | 2.4 | 2.4 | 16.2 | 44.7 |
参照: 平成30年「企業の多様な採用に関する調査」|労働政策研究・研修機構
業種や企業規模によって異なるものの、既卒でも3年ほどまでなら就職も不可能ではありません。
しかし、卒業してから5年以上経っていると難易度はかなり上がってしまいます。
既卒の方は卒業後3年以内に内定を勝ち取れるように意識しましょう。
就職できない既卒者の特徴
ここからは、就職ができない既卒者の特徴を紹介していきます。
- 準備が足りていない
- 就活の軸が定まっていない
- アルバイトと就活の両立ができていない
- 既卒期間が長い
- 社会人がライバルであることを自覚していない
- 大手企業ばかりにエントリーしている
- 行動量自体が少ない
- 面接や応募書類の完成度が不十分
- 一人で就職をしている
準備が足りていない
就活をしていくうえで、履歴書の作成・自己分析・企業研究・面接の対策など、全てを完璧に準備しようと思ったら、膨大な時間をかけなければなりません。
しかし、期限ぎりぎりにならないと行動に移せず、怠けがちになってしまうことがある人って案外多いと思います。
事実として、準備に取り掛かることが億劫になり、悪循環になりってしまうパターンが既卒者には多いです。
大変だからこそ、先延ばしにしてしまう癖がついてしまい、新卒の内に就職ができず、既卒扱いになってしまう。
週間づいてしまった癖は、中々直すことができず、就職活動に進むことができなくなるのです。
就活の軸が定まっていない
働くにあたって、何を軸に就職活動をしているのか人それぞれですが、就職に失敗している人は、この軸がぶれている人が多いです。
就活においての軸の例は、
- 絶対に就きたい仕事がある
- 大企業で働きたい
- 背伸びをせず、身の丈に合った仕事をしたい
- 土日祝休みの会社で働きたい
- 年収は○○○円以上を貰える企業で働きたい
軸が定まっていないと、自分の考えが定まっていないまま就職活動をしていることになるので、応募する企業を絞り切れませません。
あまり軸にとらわれ過ぎてしまい、行動に移れなくなるというジレンマもありますので、自分の中で1つぶれない軸を決めておくことをおすすめします。
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アルバイトと就活の両立ができていない
生活を送っていくうえで、お金は必要不可欠なものです。
既卒者はアルバイトで生計を立てており、アルバイトは時給制ですので働かなければお金を貰えません。
しかし、既卒者の中にはアルバイトを毎日のように入れてしまい就職活動ができない人がいます。
アルバイトの合間を縫って就職活動をするとなると、かなりの歳月がかかってしまうので、週に数日は就職活動をする日にちを作る必要があります。
その分収入が少なくなってしまうリスクもありますが、正社員として安定した生活を希望しているのであれば、多少のリスクを覚悟で就職活動を行っていかなければなりません。
既卒の期間が長い
卒業してから、かなり長い間既卒の状態が続いている場合には注意が必要です。
既卒の期間が長ければ長いほど、既卒の期間は何をして過ごしていたのだろうと、不審に思われることがあり、マイナスの評価に繋がってしまう要因になります。
長い期間が空いたとしても、その期間中は何をしていたのか説明し、企業側に納得してもらえそうな理由があるのであれば問題はないかもしれません。
面接の中で、問われた際にしっかり答えられれば大きなマイナスにはなりませんので、理由をしっかりと用意しておきましょう。
社会人がライバルであることを自覚していない
求人を見ていると「既卒可」の求人をよく見かけますが、これは既卒者だけを対象にしている求人ではありません。
新卒であれば新卒だけがライバルですが、既卒者は第二新卒・中途などの社会人経験者がライバルです。
既卒の人は職歴がなく不利になってしまうため、新卒向けや未経験歓迎の求人を狙うことをおすすめします。
大手企業ばかりにエントリーしている
既卒は新卒や第二新卒と比較すると、かなり市場価値が低いため、就職難易度が高いのが事実です。
就職が難しいにも関わらず、条件を高くしてしまい、大手企業や有名企業ばかりを受けていると中々内定にはたどり着きません。
今一度既卒という立場に立っているという状況を理解し、身の丈に合った就職先を探すようにしましょう。
決して知名度が高い企業では無くても、社会人としての経験と実績を積むことにより、次の転職でキャリアアップすることも可能です。
確実にステップを踏んで転職を進めたほうが、キャリア形成にプラスに働くので、いきなり大手企業に転職省とするのは辞めましょう。
就活の行動量自体が少ない
既卒は就職難易度が高い傾向があるので、エントリーする企業が少ないと、どうやっても内定率は低いままです。
新卒や経験者と同じように数社にエントリーしても良い結果は望めないでしょう。
少しでも就活の行動量をアップさせるためにも、エントリ―する企業数は増やすのが大切です。
10社とは言わず、20社・30社にエントリーして就活の行動量をガンガン上げていきましょう。
面接や応募書類の完成度が不十分
就活をする上で、応募書類や面接は内定を大きく左右する重要な要素です。
既卒は社会人経験がなく、初めて就活する人や就活の経験が浅い人が多いため、履歴書作成や面接対策が不十分なケースが多いです。
そのため、履歴書作成と面接対策には十分な時間を注ぐようにしましょう。
就活をする中で最も重要な要素なので、2つの完成度があがれば、内定率も大幅にアップします。
一人で就職をしている
学校を卒業する段階で社会人デビューできない既卒は、就活に失敗している人や学校卒業時に就職意欲が低い人が大半です。
そのため、既卒として就職しようとしても、いまいち何をすれば良いのか・どのような対策が必要なのか理解できないでしょう。
その状態で自分一人で転職を進めても、成功する可能性は極めて低いです。
そのため、既卒の就職には転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントを利用すれば、転職のサポートから履歴書の添削・面接対策など、転職に関するあらゆるサポートを受けられます。
既卒の就職を成功させる5つのコツ
既卒者が就職できないわけでは無いものの、新卒者に比べてしまうと、内定率が低いことは事実。
そのため、就活を進めていくうえで、ある程度の工夫をしていく必要があります。
ここからは既卒者が就職に成功しやすくなるポイントを説明していきます。
- 応募する企業の数を増やす
- 面接対策を十分に行う
- これまでの就活で上手くいかなかった原因を追究する
- 失敗を活かせる人材であることをアピールする
- 転職エージェントを活用する
応募する企業の数を増やす
前提としてですが、応募数を増やした分だけ内定を貰える確率が高くなります。
そのため、応募する企業を絞らずに、なるべくたくさんの企業に応募するようにしましょう。
求人だけでは伝わらない情報など、選考を進めていくことによってわかることがたくさんあります。
また、実際に働きだしてみない事には、そこがどういう職場環境なのかはわかりません。
会社に入社する前に想像していたよりも、自分に合っていたということも考えられます。
就職先に条件を求めすぎず、なるべくたくさんの企業に応募することで、いち早く内定を貰えるでしょう。
面接対策を十分に行う
面接は就活の中で最も重要な項目です。
面接の結果次第で、合否が左右すると言っても過言ではありません。
どの様なことを質問されるのか、どのように回答するのか、など対策しなければならないことはたくさんあります。
その他にも、面接中の立ち振る舞いや言葉使いなども、評価基準の1つなので入念な対策をしておきましょう。
これまでの就活で上手くいかなかった原因を追究する
既に就活を始めている人の中には、中々内定が貰えないという人もいるでしょう。
挫けずに就活に取り組むことも重要ですが、一回立ち止まって、なぜ就活が上手く行かないのか原因を追究してみましょう。
「なぜ落ちたのか」「どこを改善すればいいのか」など、振り返る点はたくさんあります。
これまでの就活を振り返る時のポイントは、「これからどのようにしていけばいいのか」という改善点に注目すること。
今までの就活を無駄にしないためにも、十分に振り返りをしてみましょう。
失敗を活かせる人材であることをアピールする
大学卒業後に就職しなかったという経歴は、企業から見れば大きな挫折と言えます。
その挫折を乗り越えて、これからどのように仕事をしていきたいのかを採用担当者に伝えましょう。
既卒は企業から見れば、ネガティブなイメージを持たれやすい存在なので、ポジティブな発言ができれば評価に繋がります。
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用すれば、コンサルタントが転職のサポートをしてくれるので、職歴のない既卒でも有利に転職を進められます。
数ある転職エージェントの中でも社会人経験がない既卒におすすめなのは、未経験求人を多く掲載しているハタラクティブです。
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既卒就職におすすめの就活エージェント3選
既卒は新卒や第二新卒と比べて少々就職に不利になる傾向があるので、一人で就活を進めるよりも第三者からのサポートを受けるのがおすすめです。
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既卒就職の面接で聞かれやすい4つの質問と回答例
企業からすれば「なぜ、新卒で就職しなかったのか」とても気になるポイントです。
聞かれることが多く、それにうまく答えられず面接が進まないパターンが多いです。
企業側が既卒者を理解するための質問ですので、なるべく嘘が無いように質問に答えられるようにしておきましょう。
いくつか解答例を用意しておきますので、参考にしてみてください。
大学在学中にやりたいことが見つからなかった
このまま伝えると、企業側にネガティブな質問を与えてしまいます。
「学生生活の中では、やりたいことを見つけることが出来ませんでしたが、フリーター期間を経て自分を今一度見つめなおしやりたいことを絞ることができた」と自分なりの理由を付け足す必要があります。
内定を貰っていたが自信が無く辞退した
このまま伝えてしまうと、チャレンジ精神が無く、新しいことに踏み出せないネガティブな印象を与えてしまいます。
そのため、今では当時のことを反省し、どんなことにも果敢にチャレンジしていきたいという意欲を伝えましょう。
採用担当者にポジティブな印象を与えることで、内定がぐっと近づきます。
懸命に就活をしたが内定を貰えなかった
懸命に手を尽くしたが、志望していた企業と縁が無く内定を貰えることできなかったという人も中にはいるでしょう。
学校卒業後、既卒期間を通してどのようなことを感じ、就活に活かしていきたいのかを伝えるようにしましょう。
部活動に熱中してしまい就活のタイミングを逃した
企業に一つのことに熱中していたとアピールすることで、自分をアピールすることが出来ます。
しかしその反面、視野が狭く不空数の物事を効率よく進めることが出来ないとマイナスの面でとらえられてしまう場合もあります。
マイナス面を補えるようなアピールをすることで、あなたの評価に繋がります。
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既卒では就職できない、就職は難しいと言われることも多いですが、そんな事実はありません。
実際の所、就職できるかどうかは既卒か新卒かに関係なく、就活への向き合い方が大切。
既卒でも就活と向き合い、徹底した事前対策をおこなうことで、内定を貰うこともできます。
企業によっては、新卒・既卒を区分せずに、選考を進める場合もあります。
既卒であるという事実に引け目を感じずに、自分を存分にアピールすることで、内定に繋がりますので、委縮せずに就職活動を行いましょう。