既卒は正社員になれない?厳しいと言われる理由や就活のコツも解説
- 既卒就活の実態
- 既卒の就活が厳しいと言われる理由
- 既卒でも正社員になれる理由・コツ
- 正社員を目指す既卒におすすめの職種
- 既卒におすすめの就活サイト・エージェント
「既卒は正社員になれない?」
「既卒の就活は厳しい?」
「既卒就活を成功させるポイントは?」
このような疑問を持っている既卒者の方も多いのではないでしょうか。
結論、既卒でも正社員になることは十分可能です。
今回は、既卒から正社員になるコツやおすすめの職種・既卒就活の実態を紹介します。
最後まで見ることで、既卒就活に関する不安や悩みが解決しますよ。
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既卒は正社員になれない?
そもそも既卒とは、学校卒業後に一度も就職したことがない若者を指す言葉です。
企業ごとに考えが違う場合もありますが、学校卒業から1〜3年以内の人が該当します。
「既卒は正社員になれない」と言われることがありますが、実際はどうなのでしょうか。
既卒から正社員への就職率
既卒から正社員への就職率は、40%前後と言われています。
実際にマイナビキャリアリサーチLab「2023年度既卒者の就職活動に関する調査」によると、2023年度時点で「内定を保有している」と回答した既卒者は34.8%となっています。
なお同調査では、2022年度は44.8%・2021年度は42.4%・2020年度は34.4%でした。
出典:マイナビキャリアリサーチLab「2023年度既卒者の就職活動に関する調査」
既卒と大卒(新卒)の就職率の違い
文部科学省の「令和4年度大学等卒業予定者の就職状況調査」によると、大学の就職率は97.3%となっています。
大学の就職率は、97.3%(前年同期比1.5ポイント上昇)。このうち国公立大学及び私立大学の就職率は、それぞれ97.4%(同1.3ポイント上昇)、97.2%(同1.6ポイント上昇)
引用元:文部科学省「令和4年度大学等卒業予定者の就職状況調査」
以下は、既卒と大卒(新卒)の就職率の比較です。
既卒 | 大卒(新卒) | |
---|---|---|
就職率(令和4年度) | 34.8% | 97.3% |
参照元:
マイナビキャリアリサーチLab「2023年度既卒者の就職活動に関する調査」
文部科学省「令和4年度大学等卒業予定者の就職状況調査」
既卒の就職率は、マイナビ2024会員のうち既卒の登録者を対象にした調査です。
そのため多少の誤差はあるにせよ、既卒と大卒(新卒)の就職率は大きな差があることがわかります。
既卒の就活が厳しいと言われる理由
既卒の就活が厳しいと言われる理由は、下記の通りです。
- 誰にも相談できず就活が進まないから
- 周りと比較して劣等感を感じてしまうから
- すぐに辞めると思われるからなど
先述したように、既卒は新卒に比べると就職率が低いです。
そのため「既卒就活」では、就活エージェントなどプロのサポートを受けることがおすすめ。
既卒におすすめの就活サイト・エージェントは下記で詳しく紹介します。
既卒の就活は厳しい?就職を成功させるコツと第二新卒との違いを紹介
既卒と第二新卒の違い
既卒と第二新卒の違いは、社会人経験の有無です。
第二新卒とは、学校卒業後に就職したものの1〜3年以内に転職を考える人・退職した人を指す言葉です。
つまり学校卒業後1〜3年以内の人で、社会人経験がない人は「既卒」・社会人経験がある人は「第二新卒」に分類されます。
既卒と第二新卒はどちらが正社員就職に有利?
既卒と第二新卒は、どちらが有利とは言い切れないのが事実です。
なぜなら企業ごとで、「既卒」と「第二新卒」への考え方が違うから。
なお企業側から見た、既卒・第二新卒を採用するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
既卒 | 他社に染まっていない | 社会人マナーから教育する必要がある |
第二新卒 | 最低限の社会人マナーがある | 他社の色に染まっている可能性がある |
「既卒」や「第二新卒」は実務経験ではなく、ポテンシャル重視の採用がほとんどです。
そのため、両者に大きな違いはありません。
「既卒=正社員になれない」はウソ
ここまでで解説したように、既卒だからと言って正社員になれない訳ではありません。
既卒で就活をする大きなメリットは、「新卒枠」で応募できることです。
下記で詳しく解説します。
既卒は「新卒枠」で応募できる
既卒は「新卒枠」で応募できます。
実際に厚生労働省の「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~」によると、下記のように明記されています。
意欲や能力を有する青少年に応募の機会を広く提供する観点から、学校等の卒業者についても、学校等の新規卒業予定者の採用枠に応募できるような募集条件を設定すること。当該条件の設定に当たっては、学校等の卒業者が学校等の卒業後少なくとも3年間は応募できるものとすること。
引用元:厚生労働省
新卒枠にも応募できると、選択肢の幅が広がります。
既卒の就活で企業が見ているポイント
厚生労働省の「若年者雇用を取り巻く現状」によると、新卒枠(既卒含む)の応募者に1番求めていることは「熱意・意欲」となっています。
1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
新卒(既卒含む) | 熱意・意欲 (73.7%) |
コミュニケーション力 (56.6%) |
協調性 (41.5%) |
第二新卒 | 熱意・意欲 (60.5%) |
コミュニケーション力 (47.7%) |
協調性 (32.8%) |
参照元:厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状」
実際に対面する面接時では、「熱意・意欲」があるのか・「コミュニケーション力」があるのかなどをチェックされます。
既卒から正社員になれない人の特徴
ここからは、既卒から正社員になれない人の特徴を紹介します。
- 行動量が少ない
- 業界・職種を絞りすぎている
- 大企業に執着している
- 履歴書の不備が多い
- 面接対策ができていない
行動量が少ない
既卒から正社員になれない人の特徴1つ目は、「行動量が少ない」です。
- 慎重になりすぎている
- 就活のやり方がわからない
- 自分に合う企業側からない
- 周りと比べて劣等感を感じて行動できないなど
自分1人では就活の身が入らない場合、就活エージェントやハローワークなどプロのサポートを受けることがおすすめです。
業界・職種を絞りすぎている
既卒から正社員になれない人の特徴2つ目は、「業界・職種を絞りすぎている」です。
幅広い業界や職種に目を向けることで、自分に合った職場と出会う可能性が高まります。
大企業に執着している
既卒から正社員になれない人の特徴3つ目は、「大企業に執着している」です。
大企業は新卒採用を重視する傾向が強く、既卒だと入社する障壁が高い場合が多いです。
履歴書の不備が多い
既卒から正社員になれない人の特徴4つ目は、「履歴書の不備が多い」です。
履歴書でよくある不備が、誤字・脱字です。
- 誤字・脱字
- 志望動機が短い
- 内容が薄い
- 経歴の書き方が間違っているなど
履歴書は、企業とのファーストコンタクトとなる書類です。
既卒の履歴書の書き方は?正しい書き方や自己PR・志望動機のコツも解説
面接対策ができていない
既卒から正社員になれない人の特徴5つ目は、「面接対策ができていない」です。
特に既卒の場合は、「なぜ既卒になったのか」「空白期間は何をしていたのか」など答えにくい質問をされます。
- なぜ既卒になったのか
- 空白期間は何をしていたのか
- なぜこのタイミングで就活をし始めたのかなど
答えにくい質問でもしっかり受け答えができると、評価が高まります。
既卒になった理由の解答方法は?解答例とよく聞かれる質問を紹介!
既卒から正社員になるコツ
ここからは、既卒から正社員になるコツを紹介します。
- 早めに就活を始める
- 既卒になった理由・空白期間の説明ができるよう準備する
- 具体的なスケジュールを決める
早めに就活を始める
既卒から正社員になるコツ1つ目は、「早めに就活を始める」です。
先述したように学校卒業から3年以内の既卒者は、「新卒枠」で応募できます。
「新卒枠」で応募できると選択肢が増えるだけでなく、成功確率もアップします。
- 空白期間が長くなるほど企業からの不信感が強くなるから
- 正社員になることが怖くなるからなど
既卒1年目の就活は厳しい?就活の流れ・成功させるポイント・注意点を解説
既卒になった理由・空白期間の説明ができるよう準備する
既卒から正社員になるコツ2つ目は、「既卒になった理由・空白期間の説明ができるよう準備する」です。
先述したように既卒就活で聞かれる答えにくい質問に対して的確な回答ができれば、評価がアップします。
- コミュニケーション力を試すため
- どのような考えを持っているのか確認するためなど
既卒になった理由の解答方法は?解答例とよく聞かれる質問を紹介!
既卒が必ず聞かれる空白期間の答え方とは?例文付きで伝えるポイントを解説
具体的なスケジュールを決める
既卒から正社員になるコツ3つ目は、「具体的なスケジュールを決める」です。
具体的なスケジュールを決めることで、「いつまでに〇〇を達成しなくては」と「締切効果」が得られます。
- ◯月◯日までに応募する企業を決める
- ◯月◯日までに履歴書を作成する
- ◯月◯日までに面接対策を行う
- ◯月◯日までに◯社の内定を獲得する
既卒から正社員を目指しやすい職種5選
ここからは、既卒から正社員を目指しやすい職種を5つ紹介します。
- 営業職
- 事務職
- ITエンジニア
- ドライバー
- 介護職
営業職
既卒から正社員を目指しやすい職種1つ目は、営業職です。
営業職は基本的にどの企業でも必要なため、求人数が多いです。
また営業スキルが身につくと、管理職やマーケティング職・企画職などキャリアの幅も広がります。
さらに企業によってはインセンティブを設けている場合もあるため、稼ぎたい既卒者におすすめです。
- 求人が多い
- キャリアの幅が広がる
- インセンティブを設けている企業がある
既卒は営業職しか就職できない?おすすめする理由と向いている人を解説
事務職
既卒から正社員を目指しやすい職種2つ目は、事務職です。
主に、データー入力や電話対応・来客対応などを行います。
スキルや実務経験・資格を必要としない企業が多いため、既卒でも就職しやすいです。
またワークライフバランスも保ちやすいため、女性にもおすすめの職種です。
- 未経験歓迎求人が多い
- ワークライフバランスが保ちやすい職種
既卒だと事務職に就職できない?難しいと言われる理由と就職するコツを解説
ITエンジニア
既卒から正社員を目指しやすい職種3つ目は、ITエンジニアです。
スキルや実務経験が必要と思われている方も多いですが、未経験歓迎求人も多いです。
またITエンジニアは需要があるにも関わらず、人手不足が深刻な職種でもあります。
実際に経済産業省の「IT分野について」によると、20230年には79万人ものIT人材が不足するとされています。
IT人材の不足は、現状約17万人から2020年には約37万人、2030年には約79万人に拡大すると予測され、今後ますます深刻化すると考えられている。
- 未経験歓迎求人が多い
- 需要があるのに人手不足
既卒だとITエンジニア就職は無理?未経験就職できる理由と向いている人の特徴を解説
ドライバー
既卒から正社員を目指しやすい職種4つ目は、ドライバーです。
ドライバーは基本的に1人で仕事を行うため、あまり人と関わりたくない方におすすめです。
またドライバーの種類によっては、普通自動車免許があれば始められます。
- 1人で仕事ができる
- 免許があれば働ける
ドライバー転職に強いおすすめの転職エージェント19選|口コミと特徴を比較
介護職
既卒から正社員を目指しやすい職種5つ目は、介護職です。
また1985年には10%だった日本の高齢化率は、2070年には約39%まで上昇する※とされており、今後も需要が拡大していく職種です。
※参照元:厚生労働省「我が国の人口について」
- 需要が拡大していく
- 未経験でも始められる
介護士転職に強い!おすすめの転職サイト・転職エージェントランキング21選!
既卒から大企業の正社員にはなれない?
既卒からでも大企業の正社員になることは、十分可能です。
ただし大企業はライバルが多いため、既卒からだと厳しいと感じる場面が多いことも事実。
出典:中小企業庁
既卒だと大手企業は無理?既卒を採用している大手企業と就職成功のコツを解説
既卒から大企業に就職する方法
既卒から大企業へ就職する方法は、下記の通りです。
- 中小企業でスキル・経験を積んでから大企業へ転職する
- 就活エージェントを利用する
まず一度中小企業でスキル・経験を積んでから、大企業へ転職する方法があります。
中小企業でスキルや経験が積めれば、既卒の経歴があっても中途採用で大企業へ転職できる可能性が高いです。
また、就活エージェントを利用する方法もおすすめ。
特に既卒就活に強いエージェントの中には、大企業への就職率が8割を超えているものもあります。
正社員を目指す既卒におすすめの就活サイト・エージェント
ここからは、正社員を目指す既卒におすすめの就活サイト・エージェントを3社紹介します。
- ハタラクティブ
- doda
- DYM就職
ハタラクティブ
- 公開求人数
- 3,491件
- サイトのタイプ
- 総合型
- 対応エリア
- 関東、関西、東海、北海道
- 運営会社
- レバレジーズ株式会社
- 就職・転職成功率80.4%・書類選考通過率96%
- 求人の8割が未経験歓迎・5割が大企業
- 利用者の8割が大企業への就職に成功している
20代の既卒・フリーター・ニートなどの就職に強い就職エージェント「ハタラクティブ」。
ハタラクティブは、求人の8割が「未経験歓迎」・5割が「大企業」です。
また利用者の約8割が大企業への就職・転職に成功しています。
ハタラクティブの詳細情報 | |
---|---|
運営会社 | レバレジーズ株式会社 |
対応エリア | 全国 |
公開求人数 | 非公開 |
対応業界・職種 | 全職種に対応 |
特徴 |
・就職・転職成功率80.4%・書類選考通過率96% ・利用者の8割が大企業への就職・転職に成功 |
エージェントによるサポートの有無 | ◎(サポートあり) |
利用料 | 無料 |
- 大企業へ就職したい既卒者
- すぐに内定が欲しい既卒者
ハタラクティブの紹介動画
ハタラクティブの評判・口コミ「ひどい」「やめとけ」は本当?求人の特徴やメリットも解説
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doda
- 公開求人数
- 235,428件
- サイトのタイプ
- 総合型
- 対応エリア
- 全国
- 運営会社
- パーソルキャリア株式会社
- 求人数が業界最大
- 「就職サイト」「エージェントサービス」の両方が利用できる
CMでもお馴染みの就活サイト・エージェント「doda」。
dodaの最大の特徴は業界最大級の求人数で、2024年1月23日時点の求人数は274,272件(非公開求人含む)となっています。
dodaは自分で求人を検索できる「求人サイト」と、プロのサポートが受けられる「エージェントサービス」が利用可能です。
dodaの詳細情報 | |
---|---|
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
対応エリア | 全国・海外 |
公開求人数(2024/1/11時点) | 232,834件 |
対応業界・職種 | IT職種 |
特徴 |
・多用な求人を揃えているので、希望の求人を見つけやすい ・「こだわり条件」での求人を検索できる |
エージェントによるサポートの有無 | ◎(サポートあり) |
利用料 | 無料 |
- 自分のペースで就活を進めたい既卒者
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DYM就職
- 未経験歓迎求人が多い
- 就職できるまでサポートが受けられる
20代の既卒・ニート・フリーターの就職に強い就職エージェント「DYM就職」。
既卒・ニート・フリーターでも不利にならない求人ばかりを取り扱っているため、安心して利用できます。
また正社員求人が100%で、ブラック企業も排除されています。
DYM就職の詳細情報 | |
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運営会社 | 株式会社DYM |
対応エリア | 全国 |
公開求人数(2024/01/22時点) | 非公開 |
対応業界・職種 | 全職種に対応 |
特徴 | 既卒・フリーター・ニートの就職に強い |
エージェントによるサポートの有無 | ◎(サポートあり) |
利用料 | 無料 |
- 上場企業への就職を目指す既卒者
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DYM就職の評判はやばい?口コミとサービスからわかるメリット・デメリットと内定までの流れ
正社員を目指す既卒者によくある質問
ここからは、正社員を目指す既卒者によくある質問を紹介します。
- 職歴なしの既卒は正社員になれない?
- 既卒のデメリットは?
- 既卒は大手企業の正社員になれない?
職歴なしの既卒は正社員になれない?
職歴なしの既卒でも、正社員になることは十分可能です。
重要なのは、新しいキャリアに向けてどのように努力しているかを示すことです。
また上述したように、企業は既卒者に対して実務経験は求めておらず「やる気・意欲」を重視しています。
既卒で職歴なしは就職できない?正社員就職を成功させるコツも解説
既卒のデメリットは?
既卒の一番のデメリットは、「就職しにくい」点です。
1人での就職活動に不安がある方は、気軽に就活エージェントで相談してみましょう。
既卒は大手企業の正社員になれない?
既卒でも大手企業の正社員になることは、十分可能です。
実際に就活エージェントを利用して、大手企業への就職に成功している既卒者は多くいます。
「既卒だと正社員になれない」はウソ!
「既卒だと正社員になれない」は、ウソです。
確かに既卒就活は「新卒」や「第二新卒」などと比較すると、厳しいと感じる場面は多いです。
ただし既卒であることを気にしない企業も多く、既卒でも就職することは十分可能です。
下記は、既卒から正社員になるコツのおさらいです。
- 早めに就活を始める
- 既卒になった理由・空白期間の説明ができるよう準備する
- 具体的なスケジュールを決める
また先述したように、1人での就活に不安がある場合は就活エージェントのサポートを受けることもおすすめです。