看護師のやりがいとは?やりがいがない時にモチベーションを上げる方法を解説

看護師は、病気やケガで苦しんでいる患者さんの手当てをし、回復に向けてサポートするのが仕事です。
ほかの職種と比べても非常に専門性が高い職業ですので、看護師として大きなやりがいを感じながら働いている方も多いでしょう。
しかし責任が重く、1分1秒を争うような医療現場では、疲れやストレスが溜まりやすく悩みや不満も多く生じやすい職業です。
今回の記事では、看護師さんがやりがいを感じる瞬間や、やりがいをなくしてしまった時のモチベーションアップ術について紹介したいと思います。
「転職しようかな…」「仕事のモチベーションが上がらない」と悩んでいる看護師さんは、ぜひ参考にしてみてください。
看護師がやりがいを感じる瞬間
ここでは、多くの看護師さんが経験している「6つのやりがい」についてご紹介します。
やりがい持って働くことは、仕事への向上心やスキルアップに大いに役立ちます。
業務がハードすぎて仕事の目標を見失いがちなベテラン看護師さん、仕事に慣れず毎日大変な思いをしている新人ナースさん、これから看護師さんを目指そうとしている学生さんも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
患者さんが回復しているのを実感した時
自分の担当している患者さんが元気に回復している姿を目の当たりにしたとき、看護師としてのやりがいや達成感を感じる人が多いようです。
また病気を完治して自宅に帰る姿を見送るとき、つらい治療生活を無事に終えるときも、「看護師でよかった」と嬉しく感じる瞬間です。
人の命や健康に関わるというプレッシャーが大きい仕事であるため、やりがいも人一倍感じることができる職業だといえるでしょう。
勉強したことが実務経験で活かせた時
医療は日々進歩しているため、患者さんの治療やケアに携わる看護師は、新しい知識や治療法をアップデートし続ける必要があります。
毎日の業務だけでもハードな上に、勉強会への参加や自己学習が強いられるので、大変さを感じてしまう看護師は少なくありません。
しかし、学んだことが現場で役に立ったとき、それまでの苦労が帳消しになるような大きなやりがいを得られます。
また学んだことは自分の知識として蓄積され、無駄になることもありません。
知識が豊富になればなるほど、看護師としての「自信」につながり、仕事のやりがいも比例して大きくなっていくでしょう。
仕事を通じて自分の成長を感じた時
看護師は経験を積むごとに、自己成長を感じやすい職業といえます。
先週までできなかった処置ができたとき、血管が細い患者さんにスムーズに針を入れられたとき、患者さんのわずかな表情から変調を気づいたときなど。
これまで1人では困難だったことがスムーズにできるようになると、「看護師として一人前になれた」と喜びもひとしおでしょう。
一方、自己成長が得られない仕事は継続がむずかしく、モチベーションが低下し達成感が得られにくくなると言われています。
看護師は専門性の高い国家資格を要する職業ですので、自己成長できる機会が多いことも働き外につながっていると考えられます。
チーム一丸となって患者さんと救えた時
医療現場では医師や看護師のほかにも、セラピストやソーシャルワーカーなど、さまざまな職種と関わりを持ちながら治療にあたります。
患者さんを取り巻くいろんな人と情報を交換・共有しながら、より効果的なケアを提供できるようチームワークで動くことが大切です。
そんな中で、自分の頑張りがチームに貢献できたときや、メンバーの意識が一丸になったときに大きな達成感が味わえます。
看護師さんは人間関係で悩む人も多いので、チームで一つの目標に向かって医療に貢献できるのは、やりがいが得やすい環境といえるでしょう。
患者さん・家族の方に感謝された時
看護師さんが「この仕事をやっていて良かった!」と心から感じる瞬間は、やはり患者さんやその家族から感謝の言葉をかけてもらったときでしょう。
ときには涙ながらに感謝されたり、手紙をもらったりすることもあり、大変な業務を喜びに変えてくれるほどの価値があります。
患者さんの診断や直接的な治療は医師が行いますが、生活のサポートやお世話をするのは、1番身近にいる看護師です。
誰よりも近くで患者さんをみているので、どれだけ辛い思いをしているか、病気や怪我と闘っているかを理解している存在でもあります。
そんな患者さんから「ありがとう」「あなたで良かった」といわれると、これ以上ない幸せや喜びを感じる看護師さんが多いようです。
給料日にお金が振り込まれた時
給料や賞与なども、看護師として働くやりがいの1つです。
看護師の年収は同世代と比べると高額であるケースが多く、夜勤や残業をこなすことで、若いうちから一般女性の平均給与を大きく上回る収入を得ることができます。
日頃から不規則な生活で大変だからこそ、その苦労に見合った報酬は嬉しいものです。
仕事がどんなに辛くてもお給料日がくると、「看護師でよかった」と感じる方も多いかもしれません。
看護師としてやりがいを感じられなくなるのはどんな時?
たくさんのやりがいを得られる看護師の仕事ですが、
「以前よりやりがいを感じなくなった」
「モチベーションが保てない…」
と悩んでしまう方も少なくないようです。
これまでと同じように働いていて、一体どんな時にやりがいを感じられなくなってしまうのでしょうか?
ここでは、3つの原因を解説したいと思います。
業務が多忙で不規則
看護師は夜勤があったり急患で残業になったりと、不規則な生活が生じやすい職業です。
また感染症の流行によって、慢性的な人手不足で悩んでいる病院も少なくありません。
人が足りないところを既存の人数でカバーするため、疲れやストレスから体調不良になってしまう看護師さんも多いようです。
メンタルが弱まってくると、「仕事がまったく楽しくない」「どうして私だけこんな目に…」とネガティブになり、働くやりがいを失ってしまうケースもあるでしょう。
人間関係が上手くいっていない
毎日いろんな患者さんと接する看護師は、業務以外にも気を使わなければならないシーンがたくさんあります。
さらに看護師は女性が多いこともあり、女性特有のいじめやパワハラ、派閥などで悩んでしまうケースも多くあるようです。
人間関係の悩みを抱えてしまうと、仕事が終わったあとや休日であっても、頭から悩みが抜けない状態に陥ってしまう人も少なくありません。
「患者さんよりも先輩看護師の動向が気になる」
「医師に要件を伝えるだけで極度に緊張する」
といった事態になってしまうと、やりがいを得られるどころか、業務に集中できなかったり患者さんに迷惑をかけてしまったりといった支障を生じてしまうでしょう。
収入や待遇が悪い
やりがいが持てない看護師さんの多くは、「業務量と給与が見合っていない」と感じているようです。
経験を積んで責任は重くなったけど給与は上がらない
たくさんの業務をこなしているのに評価されない
このような場合、仕事を頑張ろうという意識が向上せず、モチベーションが低下してしまいがち。
そうなると「給料の分しか働きたくない」というネガティブな感情が生まれ、看護師としてのやりがいを求めなくなってしまうケースも多々あります。
やりがいを感じられない看護師におすすめのモチベーションアップ術
やりがいを感じられなくなってしまった看護師は、どのようにモチベーションをアップさせ仕事を継続しているのでしょうか?
ここでは、失ってしまった「やる気」を回復するための3つの方法について解説していきます。
プライベートを充実させる
「そんなこと?」と思われるかもしれませんが、プライベートの充実は仕事へのモチベーションアップにつながります。
仕事以外の場所で気分をリフレッシュさせることは、心を健康に保つための大切なポイントです。
常に命の危険と隣り合わせで働いている看護師は、心を安定させたり友人と笑い合える時間を意識的に持つようにしましょう。
気のおけない友だちとの会話や、家族との団らんの時間は、疲れてしまった心を癒してくれる栄養剤になり得ます。
「最近ストレスが溜まりがちだな」と感じたら、美味しいものを食べたり趣味に没頭したりして、仕事を忘れる時間を作るようにしてみてください。
同僚や信頼できる人に仕事の悩みを相談する
悩みや不満があり心がモヤモヤしている状態では、仕事に対する意欲も生まれてきません。
仕事の悩みや不安なことは早めに誰かに相談して、少しでも早く心を軽くするような工夫をしましょう。
人は話すだけで気持ちがリフレッシュできますし、相談した相手が「私もそうだよ!」「分かる分かる!」と同調してくれるだけで悩みが半分解決したような気持ちになれます。
1人で悩みを抱えていると、小さい種がどんどん膨らみ、1人では収拾できない状態になってしまうこともあるので注意してください。
思い切って転職してみる
「職場の人間関係に不満がある」「どう頑張っても正当な評価が受けられない」
このような事態になってしまっている方は、現状でのモチベーションアップがむずかしい状態です。
今後も看護師として働き続けたいなら、思い切って転職してみるのもいいかもしれません。
環境を変えてから、仕事へのやる気や自分の自信を取り戻した看護師さんも大勢います。
大切なのは、「今の職場がすべて」と思い込まないことです。
転職は勇気がいることですが、自分に合った新しい環境に飛び込んでみると、失ってしまった意欲を取り戻せるかもしれませんよ。
看護師の職場は病院だけではない!人気の転職先を紹介
「病院で働きたくない」と考えている看護師さんに向けて、おすすめの転職先をご紹介します。
看護師の資格や経験を活かせるのは、病院だけではありません!
病院での仕事と比較した職業ごとのメリットもご紹介しますので、転職を考えている看護師さんは参考にしてみてください。
一般企業勤務の産業看護師
医療や介護などの現場ではなく、企業で働く看護師を「産業看護師」といいます。
比較的大きい企業では医務室や健康管理部門が設置されており、従業員の健康管理や保健指導、ケガの処置などを行っています。
産業看護師として働くメリット
- 夜勤がなく土日祝日は休みであることが多い
- 立ちっぱなしの仕事がなくデスクワークが中心
- ワークライフバランスを考えた働き方ができる
病棟勤務よりも平均年収は下がるものの、9時出社、17時退社という健康的な生活が送れるのがメリットです。
しかし一方で、医療行為を行う機会が減るため、スキルアップできる機会が減ってしまう可能性があります。
訪問看護師
訪問看護師とは、「障がいや病気があっても自宅で過ごしたい」という患者さんのために、在宅療養を支えるのが仕事です。
主治医と連携しながら、患者さんやご家族の希望に沿った療養生活をサポートし、必要に応じた在宅ケアサービスを行います。
訪問看護ステーションで働くメリット
- 夜勤がなく土日祝日は休みであることが多い
- 週3日や午前中だけなどパート勤務が可能
- 1人の患者さんにじっくり向き合える
このほか、直行直帰が可能で子育てとの両立がしやすいなど、柔軟な働き方ができるのも訪問看護師の魅力です。
しかしオンコール対応がある、1人で業務にあたるため責任が重いといった大変さもあります。
これからますます高齢化が進むと言われているので、訪問看護のニーズはさらに高まっていくことが予測できるでしょう。
治験コーディネーター
CRC(治験コーディネーター)とは、治験に関わる医療機関や被験者、製薬会社との調整をはじめ、治験業務全般をサポートするのが主な仕事です。
看護資格を存分に活かしながら、「新薬開発」という形で医療に貢献することができます。
治験コーディネーターのメリット
- 土日祝日が休み
- 看護師のスキルや経験が活かせる
- 年末年始などに長期休暇をとりやすい
治験の対象となるさまざま疾患の知識を身につけながら、薬剤の知識を学んだり、被験者の相談に乗ったりとやりがいも大きいでしょう。
しかし医療行為がないため、業務内容が大きく変わったことに違和感を抱いてしまう看護師さんも少なくないようです。
医療機器メーカー
「医療機器に興味がある」という看護師さんにおすすめなのが、医療機器メーカーへの転職です。
「フィールドナース」や「クリニカルスペシャリスト」と呼ばれ、主に自社製品のプロモーション活動や医療機器のデモンストレーションを行います。
医療機器メーカーで働くメリット
- 土日祝日が休み
- 頑張りが評価されやすい
- 高年収が期待できる
看護師としての臨床経験が役に立つのはもちろんのこと、ビジネスマナーやパソコンスキルも必要になる職業です。
フィールドナースの年収は600万〜900万円といわれており、なかには年収1,000万円を超える方も。
「看護師よりも稼ぎたい!」と考えている方にとっては、魅力が多い職業といえるでしょう。
看護師転職におすすめの転職サイト3選
最後に、看護師さんの転職におすすめしたい「転職サイト」をご紹介したいと思います。
看護師さんは専門性が高い職業ですので、看護師の転職に特化した転職サイトの利用がおすすめです!
マイナビ看護師
人材サービス大手のマイナビが運営する「マイナビ看護師」は、全国エリアに対応している転職エージェント。
看護師のほかにも、准看護師や助産師、保健師、ケアマネージャーなどのお仕事を紹介できるので、年齢・経歴ともに幅広い方が利用できるサービスといえます。
看護師の転職に精通したキャリアアドバイザーが、応募書類の添削や面接対策、内定後の条件交渉まで、すべて無料でサポートしてくれるので安心です。
運営会社 | 株式会社マイナビ |
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対応エリア | 全国21拠点 |
看護roo!
1980年に設立された「看護roo!」は、看護師の転職サービスに特化した歴史ある転職サイトです。
保有する求人数は82,000件以上(2023年9月28日時点)とトップクラスです。
累計の利用者数は50万人以上にも上ります。
看護roo!の強みは、年収や入社条件の交渉が得意な点と、マイナス面も含めた職場の内部情報を惜しみなく提供してくれる点です。
今の職場で人間関係に悩んでいる方や、職場の評判を知ってから転職を決めたい方におすすめできます。
電話で転職先に関する希望条件を伝えるだけで、あなたにマッチする求人が届くので、働きながらでも転職活動がスムーズに進められますよ。
運営会社 | 株式会社クイック |
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対応エリア | 全国5拠点 |
公開求人数 | 82,000件以上(2023年9月28日時点) |
看護のお仕事
「看護のお仕事」は、13万件以上という圧倒的な求人数を誇る転職サービスです。
オリコン顧客満足度調査では、「アドバイザー対応」「求人の質」「条件交渉力」の3項目でNo. 1に輝いた実績を持っています。
看護のお仕事では、「年間4000回を超える職場訪問」を実施しており、現場の情報収集を徹底しているのが特徴です。
正社員やパート、派遣社員、紹介予定派遣など、ライフスタイルにあった働き方が可能なので、年齢やスキルを問わず幅広い方が利用できるサービスといえるでしょう。
運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
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対応エリア | 全国11拠点 |
公開求人数 | 約13万件以上(2022年5月時点) |
看護師としてのやりがいは様々!転職も1つの手!
看護師のやりがいや、モチベーションが下がったときの対処法についてご紹介しました。
看護師は常に命と隣り合わせでいるため、プレッシャーやストレスは大きいものの、患者さんが回復する姿にやりがいや大きな喜びを感じられる仕事です。
こういったやりがいは「看護師」という専門的な職業でしか味わうことができないものの、業務量が多すぎて仕事に追われてしまい、目標ややりがいを見失ってしまう看護師さんも少なくありません。
「忙しすぎて精神的に参っている」「看護師の経験を活かして違った働き方がしたい」と考えている方は、転職をして環境を変えてみるのもいいでしょう。
さまざまな仕事や職業を経験することで、これまでとは違ったやりがいや目標を見つけられるかもしれません。
働く喜びや達成感は自己成長に欠かせない要素ですので、あなただけのやりがいを探してみましょう。









