看護師から他職種へ転職できる?おすすめの転職先8選を紹介!
人の命に関わる重要な仕事であると同時に、多くのやりがいや自己成長が期待できる看護師という職業。
しかし「夜勤」や「残業」が多く、常にプレッシャーがつきまとう仕事であることは間違いありません。
不規則な生活による過度な疲れやストレスから、「他の仕事に転職したい…」と考える人も少なくないでしょう。
この記事では、看護師を辞めてほかの職種へ転職したいと考えている方へ、オススメの転職先をご紹介しています。
転職を失敗させないコツや、転職するメリット・デメリットも解説しているので、転職するか悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
看護師から他職種に転職するメリット・デメリット
国家資格を取得して、看護師として働いてきた数年間。新しい仕事をはじめることにワクワクする反面、不安や心配事も少なくないはずです。
ここでは、看護師から他職種に転職したときに得られるメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。
看護師から転職するメリット①:規則的な生活が送れる
看護師の仕事は不規則であり、夜勤や残業による体力的な限界を感じることも少なくありません。
さらに多くの看護師が、患者さんの命を預かっているというプレッシャーを抱え、体力的にも精神的にも辛い思いを経験しているでしょう。
一般企業などに転職して夜勤がなくなれば、これまでと違う生活リズムで規則正しい生活が送れます。
年齢を重ねるごとに体の不調を感じやすくなるので、高齢になるほど残業や夜勤のない仕事のメリットを感じることができるはずです。
看護師から転職するメリット②:看護職独特の雰囲気から解放される
生活が不規則で寝不足であっても、看護師の仕事にミスは許されません。薬剤のチェックや患者さんの確認など、常に頭をフル回転させなければ務まらないハードな仕事です。
これまで医療現場に身を置いて働いてきた人は、転職することで「命を預かる」というプレッシャーから解放されたことを感じるでしょう。
週末は友人や家族と過ごしたり、ときには有給を取って旅行に行ったりして、精神的なゆとりを持ちながら働くことができます。
看護師から転職するデメリット①:収入が低くなる
看護師からの転職になると、ほとんどが未経験からのスタートになるため、給料アップは望めず、これまでよりも安い賃金で働かなくてはいけません。
看護師は手当や夜勤もあり、一般的な女性の平均年収よりも高い傾向があります。仕事によるストレスやプレッシャーが減る分、お給料が減るのは仕方ないことかもしれません。
都心で一人暮らしをしている人は、家賃を支払うのもやっとという生活になる可能性もあります。給料に見合った生活を送るよう、お財布の紐をきつく締めることを心掛けましょう。
看護師から転職するデメリット②:転職先の仕事内容にもの足りなさを感じる
ハードで不規則な看護師の仕事。
しかし見方を変えると、やりがい・責任感・感謝される喜びがある仕事であったことは間違いありません。
他の仕事をやってみると物足りなさを感じ、看護師の仕事に戻りたいと思い直す人も多いようです。
また看護師の資格を活かせない職場を選択した場合は、知識やスキル低下への不安も抱えてしまうでしょう。
実際に他職種へ転職してみると、
「同じことを繰り返す日々にやりがいのなさを感じる」
「責任感のないスタッフに疑問を持った」
など、転職したことを後悔している看護師さんも少なくないようです。
中には「やっぱり看護師の仕事がしたいと感じて再就職した」という人もいますので、転職の際には今後のキャリアや転職の軸をじっくり考えて臨むようにしましょう。
看護師を退職している人の理由とは?
コロナ禍の影響もあって、看護師の離職率は非常に高くなっているのが特徴です。
2017年に厚生労働省が調査した結果では、およそ10%の看護師が仕事を辞めていますので、ここ1、2年の離職率はもっと高くなっているでしょう。
ここでは、看護師が他職種へ転職してしまう理由をランキング形式にご紹介します。多くの看護師が抱える悩みをまとめたのでご覧ください。
1位:人間関係のトラブル
どんな職場でも人間関係の問題はつきものですが、看護師の世界も例外ではありません。
「先輩からパワハラを受けた」
「職場で無視されている」
「大勢の前でミスを指摘された」
など、多くの看護師がいじめやパワハラを経験しています。
看護師のほとんどは女性ということもあり、他の業種と違った独特の雰囲気があります。
さらに夜勤やオンコールといった勤務体制が心身の大きな負担となり、退職せざるを得ない状況へ追い込んでしまうようです。
2位:夜勤が多い・勤務時間が不規則
患者さんの病気やケガに休みはありません。土日でも夜間でも、時間を問わず患者さんのケアをしなければいけないため、不規則な生活が続くことになります。
すると体の調子が悪くなったり、疲れが取れづらくなったりして、仕事を続けるのが困難になってしまいます。
中でも女性看護師は、結婚や出産によって生活スタイルを変えざるを得ないという状況になるケースも少なくありません。
「プライベートと両立しながら働きたい」
「家族との時間を増やしたい」
という理由から、医療業界を離れ他職種へ転職する看護師も多くなっています。
3位:他にやりたいことができた
看護師として医療の最前線で働く中、他の仕事や業界に興味を持つ方も少なくありません。
また看護師という資格を活かして、他のフィールドで活躍したいと考えるのも自然のことでしょう。
これまで看護師一筋で働いてきた人は、
「社会人として病院以外の職場を知らない」
「他職種の友人と会うたびに自分の偏った考え方を感じるようになった」
「人間的に成長したい」
と考え、他業種への転職を考えはじめる人も多いようです。
未経験からのチャレンジに対して不安要素もありますが、「もしダメだったとしても看護師に戻れる」という強みが背中を押してくれるでしょう。
看護師から転職する人におすすめの職種8選!
看護師からの転職では、「看護師資格を活かせる仕事」と「未経験から始められる仕事」の2択があります。
ここでは、転職先について悩んでいる方におすすめしたい職種をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
看護師のスキルが活かせる職種4選
まずは、これまで培ってきた看護師スキルが活かせる4つのお仕事をご紹介したいと思います。
- ケアマネージャー
- 助産師
- フィールドナース
- 治験コーディネーター
それぞれの仕事内容や転職するときの注意点などを、詳しくご紹介していきます。
ケアマネージャー
ケアマネージャーは通称「ケアマネ」とも呼ばれ、要介護1以上の高齢者に向けた介護サービス計画書(ケアプラン)を立てる仕事です。
施設の責任者として、またスタッフをまとめるチームリーダーとして活躍できます。
要介護者の面談や家族からの相談を聞き取り、利用者一人ひとりに寄り添ったケアを行うことがケアマネの役割です。
また介護給付日を請求するための「サービス利用票」や「給付管理票」を作成し、国民健康保険団体連合会へ送付するのもケアマネの仕事になります。
ケアマネージャーになるには資格が必要で、都道府県認定の「介護支援専門員」という公的資格を取得しなくてはなりません。
合格率はおよそ19%と難関ですが、「看護師や介護福祉士などの国家資格や生活相談員などで、5年以上かつ900日以上の実務経験者」という受験資格が設けられている点で、有利に受験できるのが魅力です。
助産師
出産に立ち合い、妊婦さんや赤ちゃんをサポートするのが助産師の仕事です。
出産は生死が関わるためプレッシャーも大きいですが、看護師のスキルを活かしながらやりがいを持って働くことができます。
また患者さんに「おめでとう」と言えるのも、助産師として働く喜びのひとつとなるでしょう。給料も高めなので、看護師時代とのギャップもそれほどありません。
しかし「土日の出勤」や「夜勤」が伴うため、生活リズムを改善したい人にとってはデメリットになります。
フィールドナース
フィールドナースは別名「クリニカルコーディネーター」や「クリニカルスペシャリスト」とも呼ばれ、自社製品の販売サポートや医療機器のデモンストレーション、操作指導などを行う仕事です。
看護師との大きな違いは「医療行為をしない」という点で、勤務先は医療機器メーカーなどの一般企業になります。
医療機器マニュアルは英語で書かれていることが多いため、英語が得意な人に向いている職種です。
また、病院勤務のような夜勤がなく、実績を積んでスキルを身につけると給料アップも望めます。
ただし求人自体が多くないので、希望する勤務地で仕事を探すことが困難になる可能性が高いです。
治験コーディネーター
治験コーディネーターは医師・患者・製薬会社の架け橋となり、新薬開発の治験がスムーズに進むようサポートする仕事です。
看護師をはじめ、薬剤師や臨床検査技師から転職するケースも多くみられます。
医師や患者さんとの連携、被験者への十分な説明やスケジュールの進行、問題が発生したときの迅速な対応などが求められるため、看護師のスキルを存分に活かせます。
また「新しい薬を世に送り出す」という使命が、やりがいをもたらしてくれるのは間違いありません。
通常は平日の勤務になるため、規則性のある生活を送りたい方にもおすすめの仕事です。
看護師とは全く関係ない職種4選
次に、「医療業界を離れたい」という方におすすめの仕事をご紹介します。
事務職
看護師から他職種への転職で、もっとも人気が高い職業が「事務職」です。未経験からでもチャレンジしやすく、基本的に土日が休みで残業も少なめというのが人気の理由となっています。
メイン業務はパソコンを使った資料作成やデータ入力になるので、看護師のような体力仕事もありません。
しかし未経験OKといっても、最低限のパソコンスキルは必要です。
看護師の仕事でも書類や発注処理、在庫管理をしていた場合は、そのスキルを事務職でも活かせるでしょう。
パソコン操作に自信がない場合は、Word・Excel・PowerPointの基礎を学ぶか、「MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)」の資格を取得しておくと転職で有利に働きます。
保育士
「人のお世話をする仕事」という意味では、保育士という仕事も看護師に近いものがあります。
また幼児のお世話係だけじゃなく、社会性を身につけさせたり心の成長を促したりするのも保育士の仕事です。
通常の施設では早番や遅番があり、早朝は7時に開所するケースもあります。しかし日曜・祝日は基本的にお休みで、夜勤もありません。
子どもの成長に関われる喜びや、保護者との信頼関係を築いていくことにやりがいを感じられることもあり、看護師と同じように社会貢献ができることが誇りにつながります。
また保育施設で看護師として働くという方法もあり、正社員やパートなど働き方を選べる点も魅力的なポイントになります。
介護士
看護師の知識を活かしながら、人のため、その家族のためになるのが介護士の仕事です。
現在、介護業界は人手不足という大きな問題を抱えているため、看護資格を持った人の転職は喜ばれること間違いありません。
さらに、介護士になるためには「介護職員初任者研修」の受講が必須ですが、看護資格を持っていれば免除されるのも嬉しいポイントです。
看護師時代の給料と比べれば手取りは少なくなりますが、いずれはケアマネージャーやリーダーなど重要なポジションを任されるケースもあります。
コールセンター
比較的に給料も悪くなく、未経験でもチャレンジしやすいコールセンターの仕事。
医療系のコールセンターなら、これまでのスキルや知識を活かした働き方が可能です。
勤務時間もシフト制を導入している企業が多いので、自分のライフスタイルに合わせた時間に勤務でき、残業もほとんどありません。
また、これまで数多くの患者さんとコミュニケーションを取ってきた看護師だからこそ、やりがいを感じながら働けるはずです。
ただし1日中座っているデスクワークになるので、これまで忙しく動き回っていた看護師さんにとって、仕事が退屈に感じられる可能性もあります。
看護師からの転職を失敗させないための秘訣
看護師からの転職を成功させるにはどうしたらいいでしょうか?
ここでは、他職種へ転職するための3つのノウハウを解説していきます。
退職した理由を明確にしておく
採用担当者がもっとも気になるのが、「看護師」というキャリアを捨てて転職を決めた経緯です。
面接で退職理由について聞かれた際には、的確に答えられるよう準備をしておきましょう。
自分のやりたいことを明確にして「退職理由〜志望動機」をうまく繋げると、説得力が増します。
注意すべき点は、
「夜勤が多くてきつかった」
「パワハラが横行していた」
など、辞めた職場の悪口や不満を述べることです。
転職に前向きな印象を与えられるよう、「生活にメリハリをつけて効率よく働きたい」などポジティブな理由に変換して説明するようにしましょう。
キャリアプランを決めておく
今後のキャリアについて、具体的な目標やキャリアプランを持つことが重要です。
目標を持たずに転職してしまうと、入社した途端に「思っていた仕事と違う」と感じる可能性が高くなってしまいます。
また面接でも、あなたがどんなキャリアプランを持っているか質問されるかもしれません。
「スキルアップしたい」「資格を取得して仕事の幅を広げたい」など、仕事に対し目標を持って働けることを伝えるようにしてください。
転職エージェントを利用する
「転職がはじめてで自信がない」
「応募書類の書き方が分からない」
「条件にあった転職先を見つけたい」
このような方は、マンツーマンであなたの転職をサポートしてくれる転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェントには以下のようなサービスがあり、いずれも無料でサポートが受けられます。
- あなたのキャリアをヒアリングして希望にあった職場を紹介してくれる
- 各エージェントが保有する非公開求人に応募できる
- 応募書類の添削や面接のサポートをしてくれる
- 内定後の条件交渉や退職のサポートも受けられる
このようなサービスが受けられる転職エージェントを、利用しない手はありません!
次の章では、看護師からの転職に活用すべき転職エージェントをご紹介していきます。
準備をしっかりとして後悔しない転職活動をしよう!
看護師の資格と経験を活かして働きたい方も、まったく違う職種に転職したい方も、転職を成功させるには慎重な仕事探しが重要です。
また「何のために転職するのか」を明確にすることも、転職を失敗させないポイントになります。
「応募先の職場の雰囲気を詳しく知りたい」
「今よりもいい条件で転職したい」
という方は、あらゆる業界に精通した転職エージェントからアドバイスをもらいましょう。あなたの条件を満たす職場が、きっと見つかるはずです!