看護師転職のあるある7選|よくある悩みと看護師転職を成功させる秘訣

看護師は転職を考えたとき、「これまでのキャリアを白紙に戻すのがもったいない」「人間関係が理由で転職するのは未熟かな…」などと躊躇してしまいがちです。
また1から人間関係を築かなければいけない不安や、転職に失敗したらどうしようと悩み、なかなか転職に踏み切れない看護師さんも多いでしょう。
そんな方は、看護師が転職を決意する「あるある」な理由を知っておくと、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と実感できるかもしれません。
看護師の転職あるあるを把握して、自身の転職に役立ててくださいね。
- 看護師が転職を決意する悩みあるある7選
- 看護師として転職を意識した際の注意点
- 看護師転職を成功させる秘訣
看護師が転職を決意する悩みあるある7選
転職する理由は人それぞれですが、ここでは多くの看護師さんが実感する「7つの悩みあるある」をご紹介します。
あるある①:人間関係が上手く構築できない
医療現場で活躍する看護師は、医師や薬剤師、ソーシャルワーカー、セラピストなど、さまざまな専門職と一緒に仕事を行います。
また毎日いろんな患者さんと接するため、人間関係を築くのに疲れてしまう看護師さんも少なくありません。
さらに看護師は女性が多いこともあり、女性特有のいじめやパワハラがあったり、病院内での派閥に巻き込まれたりと、仕事以外の問題に頭を悩ませてしまう看護師さんが少なくないようです。
しかし医療はチームワークが大切ですので、合わない同僚や先輩ともうまく付き合っていかなくてはならず、悩み抜いた末に転職を決意するケースが多くなっています。
あるある②:勤務時間が不規則で体力的にきつい
勤務時間内の業務だけでも疲れてしまう看護師の仕事ですが、病院によっては残業が多かったり夜勤が連続で回ってきたりするケースも多くあります。
慢性的な人手不足を残業でカバーするしかなく、通常は3人で行う業務を2人で進めるといった過酷な環境に置かれている看護師さんも、数えきれないほどいるでしょう。
仕事上どれだけ体調管理に気を遣っていたとしても、疲れやストレスから体調不良になり、働き続けることが困難になってしまいます。
また20代では何ともなかった夜勤明けが、30歳を過ぎた途端にしんどくなり、生活のリズムがなかなか戻らないと悩むこともあるようです。
そうなると、「どんなに頑張っても定年までは働けない」「自分の体を壊してまで働きたくない」と思い、転職を決意するパターンも多く見られます。
あるある③:患者さんからのクレーム
患者さんとの距離が一番近い看護師は、お世話をするという立場上、クレームを言われてしまうことも少なくありません。
医師の前ではニコニコと対応する患者さんも、看護師の前では態度が一変するというケースもよくある話です。
「食事がまずい」「隣の患者がうるさい」などと文句を言われたり、セクハラされたりといった経験がある看護師さんもいるかもしれませんね。
クレームやわがままを言いやすいタイプってどうしてもいますし、中でも新人ナースはターゲットにされてしまいがちです。
入院生活が長い患者さんは看護師の顔を全部覚えていたりするので、新しい看護師に対し「自分の方がこの病院を知っている」というような顔で、クレームをぶつけてくる人もいるでしょう。
あるある④:仕事量が多すぎる
医療現場では生命に関わる仕事が中心になるため、どうしても看護師への負担が増えてしまいがち。
一人当たりの仕事量が残業ありきの病院では、職員の離職率の高さが問題になっており、さらに残った看護師に負担がのしかかるといった悪循環が生じます。
求人を出すと集まりやすいのは都市部の病院ばかりで、地方には人が集まりにくいという地域格差も原因の1つです。
人手不足が慢性化すると業務量が増えるほか、スキルアップがむずかしくなったり安全性にも影響が出たりと、デメリットだけが増えていきます。
あるある⑤:給料が安い
看護師は同世代のなかでも、「高収入」というイメージを持たれています。
確かに、残業や夜勤手当てなどで収入は安定していますが、「仕事量のわりに給料が少ない」と悩んでいる看護師は少なくありません。
決してミスが許されない環境、日頃から背負っているプレッシャー、拘束時間が長いなどなどを加味すれば、「もう少しもらってもバチは当たらない」と考える看護師の気持ちに共感できます。
あるある⑥:休日が友達と合わない
家族や友達と休みの日が合わないのは、たくさんの看護師さんが「あるある」とうなずけるのではないでしょうか?
多くの会社員は土日と祝日が休みになっており、家族とのお出掛けや友達と集まるときも、ほとんどが週末を指定されることが多いでしょう。
しかしシフト勤務の看護師は土日が仕事になるケースも多く、突然の急患で残業を強いられてしまうことも少なくありません。
どうしても外せない用事があるときは、1ヶ月以上前から「希望休」を取得する看護師さんもいるようです。
平日は人が少なく、買い物がしやすかったり美容院の予約が取りやすかったりというメリットがありますが、友達と予定を合わせづらいといったデメリットもあります。
その結果、予定が合わせやすくドタキャンも理解してくれる看護師同士で遊ぶことが増えてくるようです。
あるある⑦:些細なミスで落ち込む
看護師の仕事は些細なミスも許されないので、「失敗しない」「できて当たり前」といったイメージを持たれがちです。
しかし看護師も人間ですので、なんでも100%完璧にできる訳ではありません。
忙しすぎてパニックになるとケアレスミスをしてしまい、「私は看護師に向いていないのでは…」と落ち込んでしまう看護師さんもいます。
なかなか気持ちが切り替えられず、さらにミスを連発…という経験がある看護師さんもいるでしょう。
これは新人ナースだけでなく、5年以上の経験を積んだベテラン看護師にも「あるある」で、周囲の目や評価が気になり転職を決意する原因になっています。
看護師として転職を意識した際の注意点
看護師さんが転職を決意するとき、気をつけるべき2つのポイントがあります。
- 一時的な勢いで退職しようとしていないか
- 退職してから転職活動を始めるのはNG
とくに転職が初めての方や、入社して間もない新人看護師は上記をよく理解してから転職の準備をはじめましょう。
一時的な勢いで退職しようとしていないか
転職を決意するのは勇気がいります。
そのため勢いだけで、後先を考えず退職を決めてしまう人も少なくありません。
しかし、それは大きな間違いで、転職したことを後悔してしまう可能性も高いです。
転職を成功させるためには、これまでの経験やスキルを洗い出し、これからのキャリアについてしっかりと考える必要があります。
「転職先で活躍できるスキルが身についているか」
「転職してまでやりたいことがあるのか」
「職場に飽きてしまっただけではないか」
まずは自分の感情を抑え、転職したい本当の理由を追求し、将来のイメージを膨らませてみてください。
今の職場では理想のキャリアプランを叶えられないと断言できた場合、転職しても後悔することはないでしょう。
退職してから転職活動を始めるのはNG
転職先が決まらない状態で、今の仕事を退職してしまうのは避けましょう。
転職したいと思ったら早めに行動に移すべきですが、在籍したまま職場にバレないよう転職活動をはじめることが大切です。
仮に退職してしまった場合、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。
- 転職先が決まらない焦りから適当な求人を選んでしまう
- 空白期間が長くなった場合に採用されづらくなる
- 生活費が足りなくなる可能性がある
- 仕事をしないことに慣れてしまい働きたくなくなる
「働きながら転職活動をするのが大変すぎる」と感じたら、転職エージェントなどを利用して転職サポートを受けるのがおすすめです。
看護師転職を成功させる秘訣
次に、看護師が転職を成功させるポイントについて解説します。
転職を成功させるか失敗に終わるかは、転職に関する知識を持っているか否かで決まるといっても過言ではありません。
本章で紹介する5つの秘訣を理解して、転職を成功させましょう。
病院の雰囲気を確かめる
実際に求人に応募するときは、病院に足を運んでみるのがおすすめです。
そこで働いている看護師さんの表情や働きぶりを見れば、良い病院か悪い病院かを判断できるかもしれません。
また清掃が行き届いているか、通勤しやすいかなども、実際に行ってみて初めて分かることがあります。
ただ求人票を見るだけでは、病院の「メリット」は理解できても、「デメリット」までは把握できないでしょう。
転職を後悔しないためにも、休日に足を運んだり医療関係者から評判を聞いたりして、選ぶように心掛けてください。
求人情報を詳細にチェックして希望条件に合っているか確認
魅力的な求人には「我先に!」と、急いで応募したくなるものです。
しかし詳細を把握しないまま応募してしまうと、入職したあとに後悔する可能性が高いです。
求人票の応募条件や給与だけで判断しないよう、以下のポイントもしっかり熟読してから応募するようにしてください。
- 病院・施設の公式サイト
- スタッフ紹介や教育体制
- 施設の写真や利用者の口コミ
- 実際に働いていた職員の口コミ
公式サイトにも「採用情報」が掲載されていれば、求人票の内容と相違がないかチェックしておきましょう。
転職して現在の悩みが解決するのか分析する
転職するということは、今の職場に何かしらの悩みや辞めたい理由があるからです。
しかし転職活動をするうちに、本来の目的を忘れてしまったり、条件を緩めたりして、当初の目的に沿わない求人を選んでしまう人も少なくありません。
まずは今抱えている悩みや不満を洗い出し、今の職場で解決できないかを検討してみましょう。
どうしてむずかしいと判断したら、転職の目的を明確にして希望条件の優先順位をつけてみてください。
さらに入職希望日を設定し、そこから逆算して転職スケジュールを立てるなどして転職活動をスタートさせましょう。
複数の転職サイト・転職エージェントを活用する
「転職の目的を達成できるような求人に出会えない」
「転職がはじめてで不安」
このような悩みを抱えている方は、看護師の転職に特化した「転職サイト」や「転職エージェント」を利用するのがおすすめです。
求人サイトでは希望条件や勤務地を入力すると、マッチする求人が一覧で表示されます。
またキャリアアドバイザーによる転職サポートを受けたい人は、キャリア相談や応募書類の添削、面接対策、給与・待遇交渉などを一貫してサポートしてくれる転職エージェントが最適です。
看護師の仕事内容や転職市場に精通したアドバイザーが、あなたの経験やスキルが最大限に活かせる職場を無料で提供してくれます。
転職サイトやエージェントはたくさんありますので、利用者の口コミや評判などをチェックして、自分の目的に合ったサービスを利用するようにしましょう。
転職先によって転職対策を変えてみる
転職したい職場が「病院」か「クリニック」かで、求人倍率は大きく異なるのをご存知でしょうか?
人手不足といわれる医療業界でも、施設の種類によって転職難易度に大きな差が生じます。
施設種類 | 求人数(人) | 求職者数(人) | 求人倍率(倍) |
---|---|---|---|
病院(500床以上) | 12,336 | 7,159 | 1.72 |
病院(200〜499床) | 24,028 | 11,917 | 2.02 |
病院(20〜199床) | 34,183 | 13,403 | 2.55 |
診療所(有床) | 4,742 | 6,517 | 0.73 |
診療所(無床) | 14,943 | 13,282 | 1.13 |
上記の通り、病院と診療所では求人倍率に差があることが理解できます。
入院患者様のベッドが少ないクリニックでは、そもそもの募集人数が少ないのが特徴です。
クリニックへの転職を希望する方は、「志望動機」や「自身の強み」に関して、ライバルに負けないような対策を行う必要があります。
参考:ナースセンター資料
看護師の転職はボーナス後・異動時期を狙おう
転職を決意したらすぐに行動せず、ボーナスが支給されるのを待ちましょう。
大抵の場合、ボーナス支給日に在籍していれば、ボーナスを受け取ることができるはずです。
これから転職して一時的に給与が下がったり、出費がかさんだりすることもあるため、資金の準備は万全にしておくといいでしょう。
また、異動時期に合わせた入職もおすすめです。
入職が異動時期と重なることで同期に恵まれたり、一貫した教育を受けられたりするなどのメリットがあります。
現在抱えている悩みを分析して転職すべきか考えよう!
看護師の転職理由「あるある」について解説しました。
業務が忙しく、厳しい労働環境で働く看護師さんは、転職の悩みも尽きません。
しかし転職することで、今の悩みを解決でき、キャリアアップや労働環境の改善を果たした方も多くいます。
転職は情報収集が重要で、あらゆる求人から自分の希望や目的を果たせる職場を選ぶことが大切です。
看護師の転職に強い転職サイトや転職エージェントを利用して、あなたにふさわしい職場を見つけてみてください。
あなたの転職が成功し、新しい職場で充実した毎日が送れるよう応援しています!









