未経験から人事へ転職できる?成功のポイントは?必要とされる資格や志望動機を紹介
人事は会社経営をしていく中で最も重要となる採用を担当するポジションで、組織を拡大している成長企業ではキーとなる役職です。
そのため、社会人経歴がある人やキャリアのある人しか転職できないというイメージを持っている人もいるでしょう。
果たして未経験から人事への転職はできないのでしょうか?
そんな疑問を持っている人に対して、この記事では未経験から人事に転職できるのか、どの様な資格・スキルが必要なのか分かりやすく紹介していきます。
未経験からでも人事へ転職できる!
結論からいうと未経験者でも人事へと転職することができます。
というのも、毎日のように企業ができている現代では、人事の増員を前向きに検討している企業が多いためです。
特にIT業界では未経験者の採用を積極的に行っている傾向が強く、実際に多くの人事未経験者が転職している実績があります。
キャリアのある人事経験者は少ない
人事は会社の中で人員の多いポジションではないため、経験者の数が多いわけではありません。
そのため、人事経験者に絞って採用を行うと中々条件に見合う転職者がいないため、採用に長い期間がかかってしまいます。
経験者に絞って採用活動を行うよりも、ポテンシャルの高い未経験者を採用した方がコストも時間もかからずに済みます。
このような側面もあるため、未経験でも人事に転職することができるのです。
未経験から事務に転職している人の口コミ
人事未経験で、ひとり人事として今の会社に入社した私って度胸あるなって、ふと。(会社も大きな決断だったろうと)チャレンジしたかったし、チャンス逃したくなかった。
結果、大変ではあるが、とても経験を積めている。地味な作業も多いし、俯瞰して全体見る必要もあるし、近視と遠視的な(違)
— 織田樹子⸜?︎⸝安心安全の場でいたい人事マン (@orita_mikiko815) May 21, 2021
おはようございます☀️
2年前に未経験入社した
人事モエさんナオ君あれやっときましたと
自ら進めた上で
報告してくれることが
以前よりも更に増えて
楽をさせて
もらっちゃってる自分?成長する過程を
見ていられるって
幸せなことだなぁと
改めてしみじみ
感謝です☺️— かなやん@転職7社で働くが楽しい人事&キャリアコンサルタント (@takeshikanaya) May 23, 2021
とりあえず給与だけじゃなく、曲げられへん条件を伝えて、それに合った求人が届いたら応募していった感じ!
でも未経験の人事職で給与上がるのは想定外やったw— りっきー (@airicky24) May 24, 2021
なぜ新卒には、営業か販売か製造か数少ない事務しか選択肢が無いのだろうか。
マーケティングだとか人事とか、新卒ではほぼ募集していない。
なのに中途では募集している。
未経験OK、社会人デビューOKって。
はて?— 会社を辞めた22歳 (@DgIWTGULPfKVGQg) May 24, 2021
人事の主な仕事内容とは?
人事の仕事内容は大きく5つに分類されます。
- 人材の採用
- 人材の育成
- 人事の評価
- 人事業務の仕組み作り
- 社員の労働環境を整える
人事の仕事①:人材の採用
人事の仕事としてもっとも重要なのが人材の採用です。
新しい人材を確保するためにどのようなプランで採用活動を行っていくのか、どのようなな人材を確保するのかなど年単位で決めていきます。
人事が採用する人材次第で会社の利益や業績などを大きく左右するため、非常に重要な仕事です。
採用方法としては、新卒採用と中途採用の2つが挙げられます。
また、募集媒体の数も非常に多いため、どの媒体で募集をかけるのか・どのくらいの人材を採用するのかも人事部内で決定します。
人事の仕事②:育成・教育
人事は人材を採用して終わりではなく、入社後のスキル形成や研修なども担当します。
採用した人の適正やスキルに合わせて研修カリキュラムを組み替えたり、研修プロジェクトの企画・実施をおこないます。
また、人事は研修の補佐的な要素が大きく、実際に講師を担当するのは各部署の課長や外部講師が多いです。
人事の仕事③:評価
人事は会社の評価制度に基づいて社員の評価をし、常により良い評価制度作りのために運用を行います。
評価制度作成の中でも重要度の高いのが、「昇給・昇格の管理」です。
年間の業績やスキル、成果などを正当に評価して実績に見合った報酬を還元することにより、社員のモチベーションアップにつながります。
人事はあらゆる点で会社の底上げともいえる業務を担っているのです。
人事の仕事④:労務管理
労働時間の管理・福利厚生・安全衛生管理など、社員が安心して業務をこなせる環境作りも人事の仕事の一つです。
近年では労働状況の改善・働き方改革など企業の労働環境が世間からかなりシビアな目で見られています。
労働状況が問題になると会社にとって大きな損益につながってしまうため、人事がより良い労働環境を整えているのです。
適切な労働環境の整備やメンタルチェックがなども人事が執り行っています。
未経験から事務に転職する際に必要とされるスキル
会社の中の幅広い業務に携る人事ではどのようなスキルが求められているのでしょうか?
ここからは人事に必要とされているスキルを紹介していきます。
人事に必要なスキル①:コミュニケーション能力
人事は社内の様々な人との関りがあるポジションなので、柔軟なコミュニケーション能力が求められます。
社内の人間だけではなく、社外との関りもあり、初対面の人と接する機会も多いです。
また、新しく入社した人材を教育するため、傾聴力や的確な指示をするスキルも必要です。
人事に必要なスキル②:事務処理能力
コミュニケーションをする機会が多い事務職ですが、基本的にはパソコンを利用して、デスクワークが主な業務です。
求人に関する書類作成や入退社の手続き、労務管理など細々とした業務を行います。
作成した書類に不備があると手続きが進まずに思いがけない状況に陥ってしまうケースも多いです。
そのため、与えられた業務をミスなく的確にこなせる事務処理能力は非常に需要です。
未経験でもできる仕事10選!企業が未経験者を求めている理由とは?
未経験から人事への転職を成功させる秘訣
ここからは未経験から人事への転職を成功させるための秘訣について紹介していきます。
あらゆる対策を紹介していくので、未経験からスムーズに転職したい人は参考にしてみてくださいね。
- 人事職に活用できるスキル・経歴を伝える
- 人事の仕事内容をしっかりと正しく理解する
- 転職に有利な時期に活動を始める
人事職に活用できるスキル・経歴を伝える
これまでの経験の中で人事の仕事に通ずるスキルや経歴がないか振り返ってみましょう。
人事の仕事は幅広くてどの様なシーンでどんなスキルが役立つのか、すぐに理解するのは少々難しいです。
意外な経験が役立つこともあるので、まずはこれまでの経験を振り返って経験してきたこと・身に付いているスキルを棚卸してみましょう。
人事の仕事内容をしっかりと正しく理解する
人事という仕事内容をしっかりと理解していない状態で転職を進めても内定を貰える可能性は低いです。
まずは人事の仕事内容をしっかりと理解するのが重要。
仕事内容を理解した後に自分の経験やスキルと照らし合わせることによって、アピールすべきポイントが見えてきます。
転職に有利な時期に活動を始める
人事の仕事には繁忙期・閑散期があり、繁忙期に転職しても採用される見込みはかなり低い傾向です。
狙い目は人事の主な業務である採用活動がなくなる7月~9月。
人事は数ある仕事の中でも年間スケジュールがしっかりと決まっているので、スケジュールに合わせて行動するのがおすすめです。
人事転職に強い転職エージェントを活用する
「未経験から何をアピールすれば良いのか分からない!」「一人で進めるのは不安!」などと感じる人は、転職エージェントの活用をおすすめします。
転職エージェントを活用すれば、希望条件・適性をヒアリングしてくれて、最適な求人を紹介してくれるためです。
応募書類・面接対策などの転職に必要なものは全てサポートしてくれるので、心強い味方となります。
ほとんどの転職エージェントは登録料・利用料は一切かからないので、相談するだけでもOK。
気軽に利用してみてくださいね。
人事への転職が有利になる資格
未経験として人事に転職する場合、アピールできるような要素がないため、経験者と比較すると不利になるのは事実です。
少しでも転職を有利にするためにも、資格の取得をおすすめします。
人事の仕事で役立つ資格は下記の3つです。
- 社会保険労務士
- 衛生管理士
- キャリアコンサルタント
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社会保険労務士
社会保険労務士は国家資格の一つでもあり、会社の人材に関する専門家と言えます。
社会保険や労働などの法令に従うことはもちろん、会社規模の拡大や採用・退職などの社会保険問題が絡む問題に関する知識を身に付けられます。
人事職で必要なスキルや知識を取得できる資格なので、所持しておくと転職市場で重宝される人材になります。
しかし、社会保険労務士には受験資格があり、条件を満たしていないと受験ができないので、あらかじめ理解しておきましょう。
【社会保険労務士の受験資格】
- 大学・短大・高等専門学校を卒業している
- 社労士事務所や労働組合などで3年以上の実務経験がある
- 特定の国家資格(公認会計士や気象予報士、国家公務員採用試験など)を有している
合格率 | 6〜7% |
---|---|
勉強量 | 1000時間程度 |
学習費 | 通信講座79,000円 |
受験料 | 9,000円 |
衛生管理士
衛生管理士は労働安全衛生法に順守して、社内の労働環境などを整備し、快適に働ける環境を管理するプロです。
50人以上の社員が労働している企業の場合、必ず1人の衛生管理者がいないといけない条件もあります。
受験資格として労働衛生の実務経験が10年以上あること、と定められています。
労働衛生の実務経験とは、社内の環境整備なども含まれるため、現在勤務している会社から承認されれば実務経験として認められます。
実務経験は事業者が交付した証明書によって確認されるので、現在働いている会社に現在の業務で証明書を発行可能か確認してみましょう。
【衛生管理の受験資格】
- 大学・短大・高等専門学校を卒業し、労働衛生の実務経験が1年以上ある
- 高校を卒業し、労働衛生の実務経験が3年以上ある
- 労働衛生の実務経験が10年以上ある
合格率 | 第一種45% 第二種54.9%(平成29年) |
---|---|
勉強量 | 100〜150時間 |
学習費 | 通信講座40,000円程度 |
受験料 | 6,800円 |
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは働く人のキャリアプランやキャリアアップなどを適切に見極めて、的確なアドバイスをするための資格です。
キャリアコンサルタント=転職エージェントというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、社員の教育を行う点ではキャリアコンサルタントの資格が役立ちます。
また、これまでに紹介してきた2つの資格と違い、学歴の条件が無いため幅広い人が◆取得を狙えます。
【キャリアコンサルタントの受験資格】
- 厚生労働大臣が認定する講習を修了している
- 人事業務や人材紹介などの仕事を3年以上経験している
- 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験や実技試験に合格している
- キャリア・コンサルタント能力評価試験の受験資格である養成講座を修了している(平成28年4月より5年間有効)
合格率 | 学科62.7% 実技74.1%(平成29年) |
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勉強量 | 200時間程度 |
学習費 | 300,000円〜450,000円程度 (教育訓練給付制度対象のため最大70%の給付金あり) |
受験料 | 筆記8,900円 実技29,900円 |
人事に転職するための志望動機
転職する際に悩みがちなのが、履歴書や面接で必要になる志望動機です。
志望動機が充実していないと、企業から評価されないため、内定をもらえる可能性が限りなく低くなります。
そこでここからは人事を目指している人に参考にしてほしい志望動機を紹介していきます。
人事向け志望動機①:接客業から転職する場合
飲食店の店長候補として、20人以上の社員・派遣社員・アルバイトの業務サポートや管理をしていました。
特にアルバイトの多い店舗だったので、新人研修を主に担当し、人材の教育をメインに行っておりました。
私が担当するまでは離職率が高かったものの、私が新人担当になってからは離職率が半分近くまで減少し、損失も少なくなりました。
職種こそ違いますが、前職を通じて経験した業務や身につけたスキルは人事の業務にも必ず役立つと思っている所存です。
人事向け志望動機②:営業職から転職する場合
前職では人材業界の営業として勤務をしており、利用者の適正やスキルと企業が求めているニーズを踏まえてマッチングを行っていました。
担当している取引先は私が提案した人材を採用してから、会社の生産性がアップし、売り上げ向上につながったとの声も頂きました。
どのような人なのか・どのような適性を持っているのかなど、人材を見る目は他の人よりも長けているとの自負もあります。
これらの前職の経験を活かして人事の業務をこなしていきたいと思っている所存ですので、何卒よろしくお願い致します。
人事に向いている人に共通している人の特徴
ここからは人事にどのような人が向いているのか紹介していきます。
- 人間観察力が高い人
- 相手の気持ちをしっかりと理解できる人
- 秘密を厳守できる人
- 小さなミスを見逃さない人
人間観察力が高い人
人事は基本的に人と関わる仕事で、会社に新しく入社する人を選別するため、初対面の人がどのような人なのか見極めるスキルが必要です。
そのため、人間観察力が高い人がぴったりです。
人間観察力が高ければ各社員の個性や適性を把握でき、人員を配置する際に社員・会社双方にとって最適な配置ができます。
また、転職者の表面だけではない人柄や適性などを見極める際にも非常に重要です。
相手の気持ちをしっかりと理解できる人
人事は会社の中であらゆる部署の人と関わり、社外でも様々な人と接するため、相手の気持ちを踏まえて発言できる人がぴったりです。
社内には男性・女性だけではなく、フルタイムで勤務している正社員や時短勤務しているパートなど人によって環境が異なります。
経営陣と社員の双方の気持ちを踏まえてバランスよく理解できる人が人事に適しています。
秘密を厳守できる人
人事は社内に関するあらゆる情報を取り扱っているため、情報漏洩のリスクと隣り合わせです。
そのため、社内機密を社外に漏洩させない秘密を厳守できる人が適任といえます。
会社の機密を取り扱っているという自覚を持てて、徹底して情報管理ができる人でなければ人事は務まりません。
小さなミスを見逃さない人
人事は社会保険や労務に関する書類の作成などの非常に細かい情報を扱う書類作成などを行います。
書類にミスがあると手続きができなかったり、倍以上の時間がかかってしまったりするリスクがあります。
そのため、細々とした作業をミスなく行える適性が必要です。
些細なミスを見逃さない敏感さを兼ね備えている人は人事向きの適正を持っていると言えます。
未経験でも人事への転職へ転職できる!
人事は未経験者でも十分に転職できる可能性を秘めており、実際に多くの人が転職している実績もあります。
もちろん誰でも転職できるわけではないため、人事にどのような適性が必要なのか・どのようなスキルが必要なのかなどを理解しておくのが重要です。
十分な準備をしてから転職活動を始めて、満足できる転職ができるようにしましょう。