大手企業の人事に転職する10の秘訣!中小企業との違いも解説
「中小企業から大手企業へ転職したいけど可能?」
「大手に勤めているけど合わないから別の大手に転職したい」
「大手企業に転職する方法が知りたい」
中小企業から大手企業へ、大手企業から大手企業へと様々な理由から転職を考えている人は多くいます。
しかし実際に転職活動を行うにあたり、大手企業への転職はハードルを高く感じ躊躇してしまいがちですよね?
大手企業では福利厚生の充実や経営状況の安定性から、多くの人から転職先に選ばれていますのではっきりといって競争率は高いですけど、大手への人事転職はポイントを知っていれば可能です。
このページでは人事職で大手企業への転職を考えている人に向けて、転職に成功するための10の秘訣を紹介しています。
中小企業との違い、大手企業ならではのメリットとデメリットも合わせて解説していますので、人事の大手転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
大手企業での人事職の特徴とは?中小企業との違いも解説
大手企業への人事転職を考えている人の中には中小企業からの転職ケースが多いです。
しかし、大手企業と中小企業における人事職の役割は違う点がいくつかあります。
ここでは大手企業における人事職がどういったポジションであるのか、中小企業と比較して解説していきます。
また、大手企業への人事転職の現状も合わせてお伝えしますので参考にしてください。
【大手企業】業務が分業制である
人事職は企業の規模によって業務内容が変わります。
人事の業務内容には「人事採用」「人物評価」「人材教育」「人材配置」といった人材に関わる業務のほか、「労務管理」という労働・社会保障関連業務があります。
中小企業では上記業務を複数担当することが多いので業務の全体を把握しマルチに仕事をこなす人材が求められています。
突然の業務で予定調整を余儀なくされることも多々あるでしょう。
一方で大手企業では、分業制での専門化がすすんでいるため担当業務が細分化されています。
ですので採用部門、労務部門、教育研修部門、など細分化により業務がルーティンワークになりがちですが、基本的には計画性のある安定した状態で仕事に取り組みやすいです。
【大手企業】業務の専門性が高められる
中小企業では幅広い業務を担当する機会が多いため人事職の全体の流れを把握し、管理することを得意とします。
大手企業では、上述の通り業務の細分化がすすんでいるため、担当業務への経験やスキルを磨くことができます。
マルチタスクをこなすよりもある程度決まった業務をルーティンワーク化したい人に向いています。
【大手企業】福利厚生が充実している
大手転職の決め手となるポイントの一つは、福利厚生がほか企業に比べて充実していることでしょう。
有給取得や残業の短縮、育児・介護休暇も取りやすい環境でしょう。
長期で安定して働きたい人にとって大手転職は魅力的ですね。
【大手企業】転職のハードルは高い?
大手企業に魅力を感じる人は大勢いますが、誰もが転職成功できるわけではありません。
- 応募者数に対して採用枠が少ない
- 「即戦力」となる人材であるか
- 学歴フィルターに引っかかる
- 求められる実績・スキルのレベルが高すぎる
人事の大手企業を考える人は求人票を眺めながら上記4つの理由で転職へのハードルの高さを感じてはいませんか?
しかし、大手転職のコツを知っておくことで、転職成功率はグンと上がります。
大手企業に人事転職は可能か?
大手企業はその安定性や福利厚生の充実さで常に人気の転職先です。
しかし大手への転職は決して不可能ではありません。
まずは、大手企業がなぜ中途採用枠を設けているのか、その主な理由3つを解説していきます。
新たな知見・ノウハウを導入したい
大企業は時代の変化に対応して柔軟に業務内容をアップデートしていく必要があると考えています。
特に人事採用においては業務のAI化・効率化と精度を高めるために採用管理システムなどデジタル化が推進されています。
そういった新しい技術、業務形態への着手のためにすでにその知見・ノウハウを持つ経験者を求めている大企業が多いです。
組織・風土変革を図りたい
大企業は村社会、古い考えなどネガティブなイメージをもつ人は少なくないです。
しかし現在の大企業ではそういった組織や風土の改革のため外部からの新しい風を求めて中途採用枠を設ける傾向があります。
「ダイバーシティ(多様性)推進」「女性活躍推進」「働き方改革」とは近年よく見聞きするようになりましたが、こういった変化を理解し、企業の求める人物像に適した人事採用を期待しています。
中途採用で人員補充したい
大量の団塊世代が定年退職し、就職氷河期のミドル世代の人材不足、少子化による若手人材の不足など、企業全体で人材不足に陥っています。
大手企業といえど新卒採用に苦戦する企業、ミドル世代の管理職を担える人材が不足しているのです。
人材不足だからといって簡単に転職に成功するとは限りませんが、とはいえ現在は転職を成功するための最も適したタイミングといえます。
人事で大手転職成功する10の秘訣
転職にはまず書類選考を通過する必要があります。
- 年齢
- 職歴
- 学歴
- 実績・スキル
- 資格
上記5項目のうち、大企業は特に職歴を重視する傾向がありますし、多くの人が苦戦するポイントです。
年齢が若かったり高学歴の場合は前職にネームバリューがない場合でも面接まですすみやすいです。
逆に30代以上の場合はマネジメント経験があるのかなど実績やスキルを重視する傾向があります。
まずは書類選考を通過するために履歴書・職歴の作成のための対策を練りましょう。
そのためにもなぜ転職したいのか、志望理由や自己PR、実績やスキルが企業の求める人物像に適しているかなどを入念に確認しておく必要があります。
大企業へ転職したい理由を明確にする
大手企業・中小企業を問わず、大手企業に転職する際はまずなぜ転職したいのかその目的を明確にしましょう。
- 企業の求める人物像、ポジションに適しているか
- なぜ転職したいかの理由とそれが応募企業では改善できることなのか
- どのようにして前職での経験やスキルを活かしたいか
- 将来的にどのようなキャリアプランを描いているか
以上4点を特に意識したアピールを心がけましょう。
第二卒採用枠を狙う
新卒の離職率はいま高い傾向にあります。
入社して3年以内の離職率は31.8%に達しています。
そのため年齢が若い場合は第二卒採用枠での募集を狙うと大手への転職成功率が高まります。
第二卒採用枠での求人がないか、常にアンテナを張るようにしましょう。
同業界を狙う
人事職は、求職者を集めるために企業をより魅力的にみせるための広報スキルが必要とされます。
また、企業が求める人物像が合致するかを見極める必要があります。
そのため応募企業の理解度はもちろんのこと、そもそもその業界に対する理解がどれほどあるのか、同業界での転職者は有利となる傾向があります。
進出間もない外資系企業を狙う
外資系は日系企業に比べると条件次第では転職成功しやすいです。
外資系では転職を繰り返してキャリアアップするという考えが一般的だからです。
外資系でも特に日本市場にこれから進出するという企業がねらい目でしょう。
特に外資系ではこれまでの実績やスキルを評価する傾向にあります。
大手の関連企業を狙う
大手大企業では職歴、学歴や年齢などがネックとなり転職の成功率は下がりやすいです。
しかし大手企業の関連会社ではチャンスが広がりますので、転職を検討してみると良いです。
実績が評価されれば関連会社から大手企業への異動の可能性があります。
企業の採用人数を確認する
企業の採用人数がどれくらいなのか、必ず事前確認をしましょう。
当たり前のことですが、採用枠が少ないほど転職ハードルが高くなり、採用枠が多いとその分転職成功率は上がります。
転職のチャンスを逃さないよう、求人票は常に採用人数など細かい部分まで確認する癖をつけましょう。
これまで磨いてきた人事で必要なスキル・資格をアピールする
中途採用枠では、即戦力となれる人材が基本的に好まれます。
中小企業からの転職であれば、大手企業とは違う幅広い経験やスキルをアピールポイントにしましょう。
マルチタスクに業務を遂行してきたこと、人事の流れの全体像を把握していることはマネージャーポジションを求めている企業の場合より有利となります。
また、採用システムのデジタル化などのプロジェクトに携わっていた場合、そこも重要なアピールポイントとなります。
人事・採用担当者への転職におすすめの資格ランキングベスト8|難易度と注意点を紹介!
管理職を経てから大手を狙う
転職者の年齢や実績によっては大手企業はマネージャーなどの管理職としての人材を求めています。
現在マネジメントポジションにいる人はその経験をアピールすると良いです。
これから管理職を経験する、もしくは現在のマネジメントスキルを十分に磨いて大手への転職準備を整えてから、転職活動を行うのも効果的でしょう。
この場合転職計画を中長期で練る必要があります。
求人が出てくるタイミングを逃さない
中途採用の求人が上がっていないか、幅広く求人情報を常にストックするよう心がけましょう。
転職エージェントを積極的に活用することで、効率的に求人情報を手に入れることがあります。
転職エージェントでは非公開求人を扱っていたり、企業からのスカウト制を取り入れているところもありますので、利用を強くおすすめします。
年齢別の大手企業転職のポイント
大手企業への人事転職では年齢別で対策を立てることが重要になります。
- 20代~30代前半
- 30代後半~40代
この2つに分けて詳しく解説します。
20代~30代前半
20代~30代前半の転職では、第二新卒枠やポテンシャル採用を狙いましょう。
日本での転職活動では年齢が若い方が転職に有利といわれています。
これまでの実績やスキルが足りないと思ってしまう人もいると思いますが、
- コミュニケーション能力
- 論理的思考能力
- 人事職で役立つ資格の取得
など3点を強みにして積極的にアピールすると良いです。
30代後半~40代
30代後半~40代の採用では管理職での採用を好む傾向があります。
これまでの経験で活かせるものはないか、上記3点に加えて
- マネジメントスキル
- 広報スキル
- 深い法的知識
などの3点を中心にこれまでの実績やスキルをアピールすると良いです。
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本当に大手企業に転職するべき?
大手企業はハードルが高いと思う反面、とても魅力的にうつりますよね。
安定している、周りに自慢できるなど、大手企業に転職したい理由は様々です。
しかし本当に大手企業に転職すべきか、自分が大手企業で働くにあたり適しているのか、改めて見つめ直してみましょう。
大企業が嫌になる理由
大企業とはいえ、以外と新卒の離職率は高いことはすでに言いましたが、具体的にはどういうところを嫌に感じるのでしょうか。
大企業で働くことが嫌になる理由をまとめました。
・村社会であり、頭がかたい上司が多い
・古株やお局との付き合い方が面倒くさい
・暗黙の了解が多すぎる
・事業や部署が消え去りがち
・好き嫌いで評価される
・会社の歯車になってやりがいを感じられない
・裁量権が少ない
・実力が正当に評価されない
8つの主な理由を挙げましたが、ほかにもたくさんの理由で大手企業をやめる人がいます。
本当に大手企業に転職するべきか、改めて転職理由を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
大手企業に転職したあとのメリット
大手企業に転職した後のメリットを紹介します。
大手企業に転職したあとは、またその後転職したいと考えたときに転職がしやすくなるという利点があります。
外資系、ベンチャーや中小企業、または起業するなど選択肢の幅が広がります。
大手転職時の企業選びの注意点
大手企業の転職先選びでは3つのポイントに注意する必要があります。
- 年齢層を事前に確認
- 離職率を確認
- 年収がどれくらいなのか
年齢層を事前に確認する
応募企業の年齢層は確認するようにしましょう。
20代や30代が多く、40代のミドル世代が少ない場合定着率が悪いのでは、と判断できます。
また若い世代が少ない場合にもその年代の定着率の悪さが懸念されます。
定着率が悪いと、激務なのか、人間関係が複雑なのか、など不安になりますよね。
バランスよく人員構成されている企業を見つけるよう心がけましょう。
応募したい企業の離職率は必ず事前に確認する
求人票が頻繫に出ている企業には気を付けましょう。
残業が多かったり、上司が横暴である、有給休暇が取得できない、などブラック企業も求人の中に紛れています。
転職後は定着して働くために、ブラック企業などの不安要素は事前に求人の更新頻度や離職率を確認して避けるようにします。
年収が見合っていない
年収の提示額が想定よりも高い場合は注意が必要です。
残業が多い、休日出勤があるなど激務の可能性があります。
高収入であれば激務でも気にしない人もいるでしょうが、ワークライフバランスの実現を目指している人は収入額で転職先を決めず業務内容、業務量を確認するようにしましょう。
人事で大手転職への成功の秘訣は自分に適した企業選び!
人事で大手転職を検討している人は、まずは転職したい理由が明確にあるのか、業務内容は自分がしたいことがあるのか、キャリアプランに沿っているのか、下調べをきちんと行いましょう。
そして自分のこれまでの実績やスキルが活かせる企業であるのか、企業が求める人物像と自分の市場価値が合致しているかを慎重に検討しましょう。
実績やスキルを磨いてから転職する、など中長期的に計画することも年齢によっては重要です。
転職を成功するためにも転職エージェントは積極的に活用することを検討してみてください。