事務への正社員転職は難しい?採用されやすい人の特徴と有利な資格を紹介!
「事務に転職したいけどハードルは高いの?」「事務転職は難しい...?」
事務は比較的人気が高い仕事の一つであり、エントリーする人が多いために転職するのが難しいと考えている人も多いと思います。
実際のところ、事務転職は難しい傾向があるので、実際に転職活動を始める場合にはしっかりと対策をして準備しておく必要があります。
この記事では事務転職が難しい理由や、転職を成功させる秘訣について紹介していきます。
事務転職が難しいと言われる2つの理由
事務職への正社員での転職が難しいと言われている理由は、主に以下の2つです。
- 人気が高くて有効求人倍率が高いため
- 正社員採用が少なく派遣社員や契約社員が多いため
人気が高くて有効求人倍率が高いため
事務職は人気が高く、有効求人倍率も高いので転職が難しいと言われています。
厚生労働省によると、令和4年6月時点での事務職(事務的職業)の有効求人倍率は0.39倍(パートを含む)です。
0.39倍ということは、求職者ひとりに対して求人が0.39件しかないという意味になります。
一方、全職業の有効求人倍率は1.09倍(パートを含む)なので、事務職は倍率が高いことがわかります。
派遣社員や契約社員が多いため
事務職は派遣社員や契約社員が多いので、正社員採用での転職が難しいと言われています。
事務職は経理などの特別な資格やスキルが必要な職種以外は、比較的誰でも働きやすい職種。
そのため、多くの企業では派遣社員や契約社員が活用されています。
正社員採用の事務職はかなり人気が高く、時期やタイミングがよくないと求人が見つかりづらいでしょう。
転職前に知っておくべき事務職の特徴
転職前に知っておくべき事務職の特徴は、以下の3つです。
- 労働時間は比較的少なくワークライフバランスを保てる
- 年収水準は高くない
- 男女比率は女性が多め
労働時間は比較的少なくワークライフバランスを保てる
事務職の労働時間は比較的少なめなので、ワークライフバランスを保てます。
営業職やエンジニアとは異なり、残業も少ない傾向にあるため、基本的に定時で退社しやすいです。
ただし、繁忙期では残業が増える可能性があります。
特に経理事務の場合、企業の決算に関する対応が増える3月から5月や、年末調整がある12月にはかなり忙しくなります。
年収水準は高くない
政府統計の令和3年「賃金構造基本統計調査」によると、事務職(総合事務員)の平均年収(きまって支給する現金支給額)は326万円でした。
すべての職種の平均年収は328.1万円なので、事務職の年収は平均とほぼ同じ水準です。
エンジニアや営業職などは年収が400万円近いケースが多いため、事務職の年収水準は高いとはいえません。
しかし、関連資格を取得することで資格手当をもらったり、自己研鑽を続けて昇進したりできる可能性はあります。
あくまでも平均がそこまで高くないということを理解しておきましょう。
男女比率は女性が多め
事務職として働く人は、女性が多めです。事務職は営業職などに比べて定時退社がしやすく、短時間勤務もしやすいためと考えられます。
特に子育て中の女性にとって事務職は最適な職種といえます。
しかし、事務職へ転職する上で男女比率は関係ありません。
男性でも事務職として働いている人や活躍している人はいます。
事務職の種類
一言に事務職と言っても、実は様々な分野や役割が存在します。
それぞれの職種には、専門的なスキルや知識が必要とされる場合もあります。
以下に、代表的な事務職の種類とその主な仕事内容を解説します。
- 一般事務
- 営業事務
- 労務・人事事務
- 法務事務
- 医療事務
一般事務
一般事務とは、多くの企業や組織における基盤となる事務作業を担当する職種です。
業界や業種を問わず、オフィスワークの中心的役割を果たし、組織の円滑な運営をサポートする存在として位置づけられています。
主な業務は、書類の作成やデータ入力、電話対応、来客応対、書類のファイリングや管理など多岐にわたります。
具体的には、外部の取引先や顧客からの問い合わせに対応したり、社内での会議の資料作成や配布、報告書のまとめなどの業務を日常的に行います。
パソコンを使用した作業が中心で、WordやExcelなどのオフィスソフトを駆使して業務を進めることが一般的です。
また、一般事務は単なるデスクワークだけでなく、郵便物の発送・仕分けや社内の備品管理など、物理的な作業も含まれることもあります。
このような業務を通じて、組織内の情報の流れをスムーズにし、社員や関連する人々とのコミュニケーションを円滑に行う役割も担っています。
一般事務の魅力は、多様な業務を通じて幅広い経験が得られる点にあります。
経験を積むことで、業務効率化の提案や、さらに専門的な事務職へのステップアップも視野に入れられるようになるでしょう。
営業事務
営業事務は、企業の営業部門を裏方からサポートする重要な役割を持つ職種です。
営業員が顧客との商談や契約を円滑に進めるためには、様々な事務作業が欠かせませんが、その多くを営業事務が担当します。
主な業務としては、見積書や注文書、請求書の作成、データの入力や管理、商品の発注手続き、納品のスケジュール調整、顧客からの問い合わせ対応などが挙げられます。
これらの業務を通じて、営業部門の業績を向上させるサポートを行います。
また、営業事務は、営業員と顧客との間のコミュニケーションをスムーズにするためのキーパーソンとも言えます。
例えば、商品の納期や価格に関する詳細情報を顧客から問い合わせられた際、迅速かつ正確に回答することで、顧客満足度を高める役割を果たします。
パソコンスキルは営業事務にとって必須となり、特にExcelや専用の業務ソフトを使ったデータの集計や分析も求められることが多いです。
そのため、事務能力と共に、柔軟な思考やコミュニケーション能力が必要とされます。
営業事務の魅力は、直接の顧客対応を中心としないため、落ち着いて業務に取り組める点や、営業活動の全体像を把握しやすいという点にあります。
経験を積むことで、より高度な業務や管理職への道も開けるでしょう。
労務・人事事務
労務事務・人事事務は、企業の「人」に関わる重要な業務を担当する職種で、組織の中で働く社員一人一人の生活やキャリアを支える役割を果たしています。
労務事務の主な業務は、給与計算、社会保険手続き、勤怠管理など、社員の労働に関連する事務処理を中心に行い、月末や年末は特に忙しくなることが多いのが特徴です。
また、労使関係のトラブルや問題が発生した際の対応も労務事務の役割となります。
一方、人事事務は、採用活動、評価制度の運用、教育・研修の実施、昇進・異動手続きなど、社員の採用から退職までの一連の流れをサポートします。
企業の組織風土や戦略に合わせて、最も適切な人材を確保・育成する役割も担っています。
これらの業務を遂行する上で、高いコミュニケーション能力や、法律や制度に関する知識、そして細やかな気配りが求められます。
特に、個人情報を取り扱う機会が多いため、その取り扱いには慎重さが不可欠です。
労務事務・人事事務の魅力は、組織の核心に関わる業務を担当するため、企業全体の動きや社員の生の声を直接感じることができる点にあります。
また、多岐にわたる業務を通じて、多角的な視点を持つことができるようになるでしょう。
法務事務
法務事務は、企業の法的リスクを管理・軽減する役割を担っています。
日常業務から大規模な取引まで、企業活動はさまざまな法的問題を伴うため、法務事務の役割は非常に重要です。
主な業務は、契約書の作成・審査、法的トラブル時の対応、内部の法律教育、そして企業活動に関する法的助言です。
契約書の内容が適切かどうかをチェックしたり、企業としての立場を保護するための条項を提案したりします。
また、既に法的トラブルが起きた際には、外部の弁護士と連携しながら、企業の最善の利益を追求するための対応を考えます。
企業が新たな事業を進める際や、新しい法律が施行されるときなど、その影響を正確に理解し、企業の経営層や関連部署へ適切な助言を提供するのも法務事務の役目です。
そのため、法律知識だけでなく、ビジネスの視点からの分析能力も必要とされます。
法務事務の魅力は、企業の中核的な業務に深く関与し、多様な問題解決に挑むことができる点にあります。
また、企業の重要な意思決定に関与することで、組織の未来を形作る手助けをすることができるのです。
医療事務
医療事務は、病院やクリニックでの受付や会計業務、医療情報の管理など、医療機関のアドミニストレーション業務を担当する職種です。
一日の業務は、患者さんの受付から始まります。
初診の患者さんにはカルテを作成し、再診の方は既存のカルテを取り出して診察に備えます。
診察が終わった後、診療内容に基づく請求書の作成や保険証の確認、料金の収受を行います。
これらの業務はPCを使用して効率的に行われることが多いため、パソコンスキルが求められます。
さらに、医療事務の中には、診療報酬請求業務を担当する場合もあります。
これは、国や自治体に医療費を請求するための書類を作成する非常に重要な業務です。
誤った請求を行うと、医療機関の収入が減少する可能性があるため、正確性が求められる作業となります。
医療事務は、医師や看護師など、医療従事者と連携しながら業務を進めることが多いです。
そのため、コミュニケーション能力やチームワークが重要となります。
また、患者さんとの接点が多いので、親しみやすく、明るい対応が求められる職種でもあります。
事務転職で採用されやすい人の特徴とは?
事務転職で採用されやすい人の特徴は、以下の3つです。
- 事務職の実務経験がある人
- 20代で年齢が若い人
- 一定以上のPCスキルがある人
事務職の実務経験がある人
企業は即戦力となる人材を求めているため、事務職の実務経験があると採用されやすくなります。
未経験で人材を採用すると、研修コストがかかるほか、活躍するまでに一定以上の時間がかかるもの。
その点、既に実務経験がある人を採用すれば、現場の社員の負担が減るメリットがあります。
事務職として正社員に関わらず、派遣やパートでも実務経験があるなら採用されやすいでしょう。
20代で年齢が若い人
企業はひとりの社員をできるだけ長期間採用したいと考えているため、20代で年齢が若い人は採用されやすい傾向があります。
新しい人材を採用するには、採用コストや教育コストがかかるため、一度採用した人に長く勤務してもらうほうが企業にとってメリットが大きいです。
そこで、30代や40代の人よりも20代の人を採用すれば、将来的にも現場にとって良い影響が出ます。
一定以上のPCスキルがある人
事務職は日常的にPCを利用して作業を行うため、一定以上のPCスキルがある人は事務職として採用されやすいです。
事務職にはPCスキルが必須。ExcelやPowerPoint、Wordなど基本的なオフィス製品を扱えることが最低レベルといえます。
加えて、オフィス製品の代わりにGoogleのソフトを利用する企業もあるため、Googleが提供している以下のようなサービスも一度使ってみるのがおすすめです。
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- Googleドライブ
- Googleスライド
事務への転職を成功させるための秘訣
事務への転職を成功させるにはポイントを抑えて転職活動を進めていくのが重要です。
そこでここからは事務職を目指している人に参考にしてほしい転職活動のポイントについて紹介していきます。
条件を絞りすぎずなるべく多くの求人にエントリーする
事務への転職を成功させるには、条件を絞りすぎずなるべく多くの求人にエントリーするのがおすすめです。
求人検索で条件を絞りすぎると、該当する求人が少なくなります。
また、事務職は人気が高いため、良い求人が掲載されるとすぐに応募が殺到するので、倍率が高くなりやすいのがポイント。
そのため、絶対に譲れない条件以外は、なるべく条件を絞りすぎず求人を探して、幅広くエントリーしてみるのがよいでしょう。
事務職に役立つ資格を取得しておく
事務への転職を成功させるには、事務職に役立つ資格を取得するのがおすすめで、資格を持っているとさらに転職に有利になります。
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- ビジネス文書検定
- 秘書技能検定
- 日商PC検定
- 日商簿記検定
MOSは資格を取得することで、WordやExcelなどを一定以上使いこなせることを証明できます。
日商PC検定は、PCのによるデータ分析や文書作成のスキルがあることを証明可能。
ビジネス文書検定は、ビジネス用語や敬語、マナーなどビジネス文書で必要な一定以上のスキルがあることを証明できます。
秘書技能検定は、ビジネスの現場での言葉遣いや、文書作成方法、一般常識を兼ね備えていることを証明可能です。
これらは、一般事務や総務事務として働きたい人におすすめです。
続いて、日商簿記検定は財務諸表や経営管理の基本的な知識があることを証明できます。
財務・経理などの事務職として働きたい人におすすめです。上記のような資格を持っていると、事務職での転職に役立つので取得を検討しましょう。
派遣やパートからキャリアをスタートする
事務への転職を成功させるには、派遣やパートからキャリアをスタートするのもおすすめです。
正社員採用の事務職求人は、人気が高く転職サイトでも見つけづらいのが特徴。
さらに、倍率が高いので実務経験がない人が応募しても、採用される可能性は低いです。
そこで、派遣社員やパートに働き方を広げると、求人数が一気に増えます。
実務経験がない人は、まずは派遣社員やパートから事務職のキャリアを始めることも検討してみましょう。
志望動機・自己PRを明確にする
事務への転職を成功させるには、明確な志望動機・自己PRを伝えることが重要です。
前述のとおり、事務職は人気が高い職種。他の応募者よりも採用担当者を納得させられるような明確な志望理由を考える必要があります。
「なぜ事務職として働きたいか」「なぜ数多くの企業からこの企業を選んだのか」などをわかりやすいように伝えましょう。
前職から活かせるスキルや経験を伝える
事務への転職を成功させるには、前職から活かせるスキルや経験を伝えましょう。
例えば、自分のスキルや前職での経験談など、自分ならではの言葉で伝えるのがおすすめです。
自分が転職先企業の事務職として働くことで具体的にどのように活躍できるか、自分が採用されることでどんなメリットがあるかをわかりやすく伝えましょう。
志望動機は入念に作成し、面接前にはうまく話せるように練習しておくのが大切です。
事務転職に強い転職サービスを利用する
事務職への転職を成功させるには、事務職の転職に強い転職エージェントを活用しましょう。
転職のプロである転職エージェントは、多くの転職希望者をサポートしてきた実績があります。
求人の提案以外にも応募書類の添削や面接対策まで行ってくれるケースが多く、活用することで選考に有利になります。
転職が初めての人や、転職に慣れていない人は特に、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
事務職への転職の際に有利になるおすすめの資格
以下では、事務職への転職の際に有利になるおすすめの資格を紹介します。
- ITパスポート
- 日商簿記検定試験3級・2級
- ビジネス文書実務検定試験
- 日商PC検定
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト
- 文書情報管理士検定
- 秘書検定
ITパスポート
ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が提供する資格試験で、ITとビジネスの基礎知識を総合的に評価するものです。
単にITの技術的な側面だけでなく、ビジネスの現場でのITの適用や、それに伴うリスク管理の知識も問われる内容となっています。
事務職員がこの資格を取得することにより、多岐にわたるメリットが生まれます。
まず、ITリテラシーが高まることで、日々の業務で頻繁に使用するソフトウェアやシステムの扱いがスムーズになり、業務効率の向上が期待できます。
また、ビジネススキルが強化されることから、ITを活用した業務改善の提案や、新しいプロジェクトのアイディアが豊富に生まれるようになります。
さらに、この資格を持つことで、事務職としてだけでなく、ITを活用した業務やプロジェクトへの参画の機会も増加するため、キャリアアップのサポートにも繋がります。
現代のオフィスワークでは、IT技術の進化とともに、その知識が不可欠となってきています。
ITパスポートは、こうした現代ビジネスにおけるITスキルの基盤となる知識を証明する資格として、事務職員にとって大きな価値を持っています。
日商簿記検定試験3級・2級
日商簿記検定試験は、全国商工会議所連合会が主催する、簿記知識のレベルを評価する試験です。
初級・3級・2級・1級という4つの級に分かれており、基本的に3級以上が就職に有利とされています。
一方、2級は3級よりもさらに上級の内容となっており、実務レベルでの会計処理ができる能力が問われる試験内容となっています。
事務職員がこれらの資格を取得することによるメリットは多岐にわたります。
まず、基本的な経理・会計業務の知識を身につけることができ、実際の業務場面での書類作成や数字の処理がスムーズになります。
特に、中小企業やスタートアップなど、多様な業務を担当する場面が増える企業では、この簿記の知識は非常に役立ちます。
また、経理部門や財務部門への異動や昇進のチャンスが増える可能性も考えられます。
簿記の知識は、経営判断の根拠となるデータを正確に理解・解析するうえで欠かせないため、多岐にわたるビジネスの場面での活用が期待できます。
総じて、日商簿記検定試験3級・2級を取得することは、事務職員のキャリア展望を広げるだけでなく、日々の業務の質を向上させる上でも非常に有益であり、取得を検討する価値があると言えるでしょう。
ビジネス文書実務検定試験
ビジネス文書実務検定試験は、ビジネスシーンでの文書作成能力を証明するための資格試験です。
ビジネスの現場で必要とされる書類の作成や編集、文書の正確な読解能力など、実務に必要なスキルを測るものとして設計されています。
具体的には、報告書や提案書、メールや社内文書の作成技術、そしてビジネス文書の基礎知識など、多岐にわたる内容が試験されます。
事務職員がこの資格を取得するメリットは文書作成のスキルや知識が確実に身につくことで、日常業務におけるレポートや文書の質が向上する点です。
正確でわかりやすい文書は、社内外のコミュニケーションをスムーズにし、ミスや誤解を減少させる効果があります。
また、求人応募の際に、ビジネス文書実務検定の取得をアピールすることで、採用のアドバンテージとなる可能性もあります。
事務職においては、文書作成能力は非常に重要なスキルとされているため、これを証明する資格があることで、他の応募者と差をつけることができるでしょう。
日商PC検定
日商PC検定は、コンピュータを使用した業務能力を測定・認定する資格試験です。
主に、パソコンの基本操作、オフィスソフトウェアの活用能力、情報通信の理解度などが試験されます。
この検定は、日本商工会議所が主催するもので、初心者向けの3級から上級者向けの1級までの各級が存在し、受験者のスキルレベルに合わせて受験することができます。
事務職員が日商PC検定を取得するメリットは、実務能力の確実な向上が期待できる点です。
試験範囲は、エクセルやワードなどのオフィスソフトウェアの実用的な使い方を中心としているため、資格取得を目指す過程での学習が、日常業務の効率化や質の向上に直結します。
また、履歴書や職務経歴書にこの資格を記載することで、採用時のアドバンテージとなります。
特に、事務職を目指す際には、PCスキルは必須とされることが多く、その能力を証明する資格があることは大きな強みとなるでしょう。
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)は、マイクロソフトが提供するOfficeソフトウェアの操作能力を証明する資格です。
具体的には、Word、Excel、PowerPointなど、ビジネスシーンで頻繁に用いられるソフトウェアの知識と技術を試験します。
MOSには、各アプリケーションごとの専門試験が設けられており、使用頻度や得意とするソフトウェアに応じて受験することができます。
事務職員がMOSを取得するメリットとして、高度なオフィスソフトウェアスキルの証明となるという点です。
多くの企業がMicrosoft Officeのソフトウェアを使用して業務を行っており、MOSを取得していることは、そのソフトウェアを効果的に使用できる能力を有していることを示します。
また、履歴書や職務経歴書に記載できるため、内定に有利と言えます。
特に転職や新卒採用の際、MOSの資格を持っていると、他の応募者との差別化が図れ、採用のアドバンテージとなるでしょう。
要するに、MOSは事務職の現場での業務効率向上だけでなく、キャリア形成にも大きなメリットをもたらす資格と言えます。
文書情報管理士検定
文書情報管理士検定は、文書や情報を適切に管理・整理するための知識や技術を証明する資格です。
この検定は、文書の分類、保存、アーカイブ、廃棄といったプロセスに関する理解を評価します。
また、デジタル化が進む現代において、電子文書の管理に関する知識も求められます。
これには、データのセキュリティやプライバシーの保護、バックアップの取り方などの知識が含まれます。
事務職員が文書情報管理士の資格を取得するメリットは、文書情報管理士検定を持っていることで、文書管理に関する専門的な知識や技術を有していることをアピールできる点です。
また、資格取得に必要な知識や技術を活用することで、日々の文書管理業務がスムーズになり、ミスを減少させることもできます。
秘書検定
秘書検定は、秘書としての基本的なスキルや知識を証明する資格で、ビジネスマナーや情報管理、ドキュメント作成の能力が試されます。
また、上司やお客様とのコミュニケーション能力やエチケットも重要視されます。
事務職員がこの資格を取得すると、自身のスキルが証明されるだけでなく、日常の業務がスムーズに進む助けとなります。
さらに、昇進や転職の際のアピールポイントとして、キャリアの強化にも繋がります。
秘書検定は事務職員が自身の業務の質を向上させるための実用的な資格と言えるでしょう。
事務職への転職の際に有利になるスキル・能力
事務職への転職を成功させるためには、多様なスキルと能力が求められます。
以下では、その中でも特に重要とされるスキル・能力に焦点を当てて詳しく紹介します。
- コミュニケーションスキル
- PCスキル
- スケジュール管理能力
- ビジネスマナー
コミュニケーションスキル
事務職では多くの人々とのコミュニケーションが必要になります。
そのため、上司や同僚、さらには取引先や顧客との関係をスムーズに保つための能力が必要です。
具体的には、リスニングスキル(相手の話をしっかりと聴く能力)、フィードバック、そして効果的な質問技術などが挙げられます。
PCスキル
事務職の中心業務の一つがPCを使用した作業です。
そのため、基本的なソフトウェアの操作はもちろん、専門的なソフトウェアを使いこなせると更に評価が高まります。
例えば、高度なExcelの関数やマクロの知識、PowerPointでのプレゼンテーション作成スキルなどは大きなアドバンテージとなるでしょう。
スケジュール管理能力
多忙な事務職においては、業務の優先順位を付け、効率よくタスクを処理するためのスケジュール管理能力が求められます。
これには、時間管理のテクニックや、タスク管理ソフトウェアの利用などが有効です。
ビジネスマナー
事務職では、様々なビジネスシーンでのマナーが求められることが多くあります。
具体的には、電話応対やメールの書き方、会議の進行などが含まれます。
また、接待や外部の取引先とのやり取りにおいても、適切なビジネスマナーを持っていると、企業の信頼性や品位を高めることが可能です。
事務転職におすすめの転職サービス3選
事務転職におすすめの転職サービスは以下の3つです。
- doda
- ワークポート
- マイナビキャリレーション
doda
- 公開求人数
- 235,428件
- サイトのタイプ
- 総合型
- 対応エリア
- 全国
- 運営会社
- パーソルキャリア株式会社
dodaは公開求人数が10万件を超える大手転職サイトで、事務職だけでもかなりの数の求人を保有しています。
自ら求人にエントリーする方法の他に、企業からのスカウト経由で希望条件を登録しておくだけで企業側からアプローチがもらえます。
加えて、dodaでは専門スタッフが応募書類の書き方アドバイスや、面接対策を行ってくれるエージェントサービスもあります。
dodaは手厚いサポートのもと転職活動を進められるので、転職が初めての人にもおすすめです。
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
---|---|
公開求人数 | 約150,000件 |
利用可能地域 | 全国 |
利用料 | 無料 |
\求人数業界No.1/
dodaに申し込む
ワークポート
ワークポート(WORKPORT)は、転職相談実績は50万人を超える転職相談サービスです。
ワークポートのコンサルタントは書類添削や面接対策などの転職に関するあらゆるサポートをしてくれて、ひとりひとりヒアリングをじっくり行った上で最適な提案をしてくれるので、質の高いサポートが期待できます。
現職を続けていて、転職するかどうか悩んでいる人でも相談できるため、これからのキャリア自体に悩んでいる人にもおすすめです。
運営会社 | 株式会社ワークポート |
---|---|
公開求人数 | 約60,000件 |
利用可能地域 | 全国 |
利用料 | 無料 |
\相談スタッフによる丁寧なフォローアップ/
ワークポートに申し込む
マイナビキャリレーション
マイナビキャリレーションは、大手転職サービスを提供するマイナビが運営する無期雇用派遣サービスです。
無期雇用派遣サービスは、月給制かつ昇給制度・賞与もあるので、一般的な契約社員や登録型派遣よりも待遇が良いのがポイント。
さらに、研修制度としてビジネスマナー研修やオフィスワーク研修などもあるので、これからキャリアをスタートさせる人にもおすすめです。
運営会社 | 株式会社マイナビワークス |
---|---|
公開求人数 | 非公開 |
利用可能地域 | 全国 |
利用料 | 無料 |
事務職への転職が難しいと感じている人によくある質問
以下では、事務職への転職が難しいと感じている人によくある質問を紹介します。
- 事務職に採用されやすい人の特徴は?
- 40代未経験から正社員事務職への転職は難しい?
- 転職しやすい事務職の種類は?
- 事務職に転職するためには資格は必須?
事務職に採用されやすい人の特徴は?
事務職に採用されやすい人は、基本的なPCスキルを持ち、コミュニケーション能力が高いことが特徴です。
また、組織的に業務を遂行できる能力や、細かい作業に対する耐性も重視されます。
柔軟な対応力やチームワークを重視する企業も多い傾向にあります。
40代未経験から正社員事務職への転職は難しい?
40代未経験から事務職への転職は一定のハードルがありますが、不可能ではありません。
これまでのキャリアや経験を活かすポジションにつける企業を探すことや、新しいスキルの獲得が重要です。
転職しやすい事務職の種類は?
一般的に、大量募集を行っている一般事務や営業事務、コールセンターなどのカスタマーサポート関連の職種は転職しやすいとされています。
また、専門性が求められない事務職も転職の際のハードルが低い傾向にあります。
事務職に転職するためには資格は必須?
事務職に転職するために資格が必須というわけではありません。
ただし、資格を持っておくことで採用の際のアドバンテージとなることは確かです。
特に、PC関連の資格やビジネスマナー、簿記などの資格は、事務職を希望する多くの企業で高く評価されます。
事務という仕事を理解して転職を成功させよう!
今回は事務への転職は難しいかについて、採用されやすい人の特徴と正社員を目指す秘訣を含めご紹介しました。
事務職は定時退社がしやすく、比較的安定して働きやすい仕事です。
そのため、人気が高く、有効求人倍率も高いので正社員での転職が難しめ。実務経験がない人がいきなり正社員で転職するのはかなり困難と言えます。
まずは派遣やパートで実務経験を積んだり、資格を取得したりするのがおすすめです。
ぜひこの記事を参考に事務職としてのキャリアを検討してみてください。