医療事務の転職に有利な資格は?合格率・難易度も徹底解説!
「医療事務の仕事は資格がないとできない」考えている人も多いですよね。
確かに、医療事務に関する資格は数多く存在します。
しかし、実際は資格を何も持っていなくても医療事務として働く事は可能です。
なぜ、医療事務に関する資格が数多く存在するのでしょうか。
医療事務の資格を取得することで得られるメリットは3つあります。
- 未経験でも転職に有利になる
- 資格によっては収入面で優遇される
- スキルアップ・キャリアアップにつながる
上記の3つが、多くの人が医療事務の資格を取る理由です。
今回は、医療事務に関係する資格を徹底解説していきます。
医療事務に転職したい方などにはとても有益な情報なので、ぜひ最後まで見てください。
未経験から医療事務への転職|必要なスキルや転職のポイントを解説
転職に有利になる医療事務の資格
まず初めに紹介するのは、転職に有利になる医療事務の資格です。
新卒で医療事務に入るよりも、転職で医療事務として働く際にはスキルが必要です。
ですから、医療事務に転職を考えている人は積極的に資格を取りに行くようにしましょう。
ここでは、医療事務に転職する際に有利になる資格を3つ紹介します。
3つそれぞれ全く異なる資格なので、自分に合っているものがどれなのか考えてみてください。
1. 医療事務技能審査試験を持っていると転職で有利になる
1つ目に紹介するのは、医療事務技能審査試験です。
医療事務技能審査試験は、医療事務に関する試験の中でも最も受験者が多く、認知度が高い試験です。
医療事務技能審査試験に合格すると「メディカルクラーク」と言う称号を得ることができます。
メディカルクラークは、診療報酬請求事務や窓口業務などの医療事務全般に関する知識を持っていることを証明することができます。
医療事務技能審査試験は、学科と実技Ⅰ、実技Ⅱに分かれています。
学科では、医療保険制度や高齢者医療制度等といった制度や法令に関する知識が問われます。
実技Ⅰでは、患者さんからのクレームや質問、院内におけるコミニケーションに関する問題が出題されます。
実技Ⅱでは、主にレセプトの点検試験を行います。
医療事務技能審査試験の概要については以下の通りです。
難易度 | ★★★☆☆ |
---|---|
主催・運営 | 一般財団法人 日本医療教育財団 |
受験料 | 7,500円 |
受験資格 | 特になし |
実施時期 | 年12回 |
試験時間 | 学科 60分、実技I 50分、実技II 70分 |
合格率 | 67.2% |
合格基準 | 学科試験および実技試験I・II、すべての得点率が70%に達した時点で合格となる(3科目すべてを受験したうえで、得点率70%に達した科目は、6ヶ月間に限り受験免除) |
2. 医療情報実務能力検定試験は未経験におすすめの試験
医療情報実務能力検定試験は、医療報酬請求事務を行うために必要な能力を持っていることを証明することができます。
医療情報実務能力検定試験は2級と1級があり、合格すると「医療事務実務士」の資格が付与されます。
この試験は、医療事務未経験の方におすすめな試験となっています。
なぜなら、この試験は比較的取得しやすく、実用的だからです。
医療情報の能力検定試験の概要に関しては以下の通りです。
難易度 | 2級:★★★☆☆、1級:★★★★☆ |
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主催・運営 | 特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会 |
受験料 | 2級:7,700円、1級:8,700円 |
受験資格 | 2級:特になし、1級:2級合格者(2級との併願受験可能) |
実施時期 | 年4回(3月、7月、9月、12月) |
試験時間 | 情報なし |
合格率 | 2級:61.7%、1級:54.2% |
合格基準 | 実施回ごとの受験者の偏差値55以上、または正答率80%を合格基準として学科、実技ともに判定 |
3. 医事コンピュータ技能検定試験はこれから必須な資格
次に紹介するのは、医事コンピューター技能検定試験です。
医事コンピューター技能検定試験は、一般的な医療事務の知識やスキルに加えて、レセプションで使用するコンピューターの使用方法に関してITスキルを問う試験です。
最近では、ほとんどの医療機関でレセプト業務はコンピュータを使って行われています。
それに加えて、会計業務や連絡などもコンピュータを使用して行われています。
医事コンピューター技能検定試験は、現代の医療現場においてはすぐに役立つとても実践的な試験です。
現在では、年間6000人以上が受験する大規模な試験となっています。
これから医療事務として働きたい人は、医事コンピューター技能検定試験をぜひ受験してみてください。
医事コンピューター技能検定試験では、知識問題に加えて、実際にコンピュータを使用してカルテや伝票、レセプト等の作成を行います。
医事コンピューター技能検定試験の概要は以下の通りです。
難易度 | ★★☆☆☆ |
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主催・運営 | 一般社団法人 医療秘書教育全国協議会 |
受験料 | 3級:6,400円、2級:7,500円、準1級:8,600円、2・3級併願:13,900円、準1・2級併願:16,100円 |
受験資格 | 特になし |
実施時期 | 年2回(6月、11月) |
試験時間 | 情報なし |
合格率 | 3級:78.4%、2級: 70.7%、準1級:72.4% |
合格基準 | 各セクションで正答率60%以上 |
比較的取得しやすい転職で有利になる医療事務の資格
ここでは、比較的取得しやすい医療事務の資格を2つ紹介します。
多くの医療事務の資格の場合、合格難易度が低かったり、受験回数が少なかったりします。
しかし、医療事務の資格の中にはあなたが思っているより取得しやすい資格もあるので安心してください。
1. 医療事務検定試験は医療事務になるなら持っておくべき資格
1つ目に紹介するのは、医療事務検定試験です。
医療事務検定試験は、医療報酬に関する計算や医療保険制度に関する基本的な知識が問われる試験です。
何といっても、この試験の魅力は合格率にあります。
未経験の場合でも合格率は約90%です。
またこの試験は、毎月1回実施されているので比較的スケジュールを合わせやすいですよね。
医療事務検定試験に合格すると、履歴書に「日本医療事務協会主催 医療事務検定試験 合格」と書くことができます。
医療事務検定試験は、医療業界の中でも比較的認知度が高い試験なので、まだ取得していない人は積極的に取得すると良いでしょう。
医療事務検定試験の概要に関しては以下の通りです。
難易度 | ★★☆☆☆ |
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主催・運営 | 日本医療事務協会 |
受験料 | 7,560円 |
受験資格 | 一定以上の医療事務に関する知識を有する人(受験可否に影響はないが、知識レベルを把握するための課題の提出が必要) |
実施時期 | 毎月第4日曜日 |
試験時間 | 120分 |
合格率 | 88.4% |
合格基準 | 情報なし |
2. レセプト点検業務検定試験は最も重要な基礎の資格
間違いなく、医療事務の最も重要な仕事の1つであるのが、レセプト点検です。
名前の通り、レセプト点検業務検定試験は、レセプト点検に特化した試験です。
レセプト点検業務検定試験は、国の職業訓練なども実施されているほど信頼性の高い試験です。
レセプト点検業務検定試験に合格するためには、傷病名と治療行為、薬の整合性をチェックするなどの実践的なスキルが必要です。
しかし、受験時には資料の申し込みが可能なので暗記する必要はありません。
レセプト点検業務検定試験に合格すると、「日本医療事務協会主催 レセプト点検業務技能検定試験 合格」と記載することができます。
この資格も、先程の資格と同じように合格率は非常に高く約85%です。
ぜひ、レセプト点検業務検定試験をまだ取得していない方は積極的に受験するようにしましょう。
注意点としては、個人受験の場合は認定講座の受講が必要となる点です。
レセプト点検業務検定試験の概要に関しては以下の通りです。
難易度 | ★★☆☆☆ |
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主催・運営 | 日本医療事務協会 |
受験料 | 6,480円 |
受験資格 | 日本医療事務協会が認定するレセプト講座の修了者、もしくは受験申請のあった高校・専門学校・短期大学・大学など |
実施時期 | 年12回 |
試験時間 | 90分 |
合格率 | 84.6% |
合格基準 | 情報なし |
取得するのは難しいが医療事務への転職で役立つ資格
ここでは、取得するのは難しいが医療事務で確実に役に立つ資格について紹介します。
ここで紹介する資格は、今まで紹介した資格の合格難易度よりもかなり高いです。
ですから、ここで紹介する資格所持していると医療機関からも評価されたり、給料が上がったりするなどメリットはとても多いです。
しかし、当然難しい試験なのである程度の勉強時間を咲かなければ合格することは困難です。
1. 診療報酬請求事務能力認定試験は最も評価される資格
1つ目に紹介するのは、診療報酬請求事務能力検定試験です。
診療報酬請求事務能力検定試験は、医療事務の中でもダントツで取得が難しく、1番評価される試験です。
この資格を持っていると、採用や給与面で他の資格を持っているよりも優遇されるケースが多いです。
未経験でも、医療事務の仕事につきたい人や、転職、スキルアップ、収入アップを目指す人には最適の資格です。
公益財団法人である日本医療保険事務協会が2015年に行った調査によると、専門学校などの92.3%が医療報酬請求事務能力認定試験が評価されていると回答しています。
また、2016年に株式会社フォーサイトが医療機器に行った調査によると、医療報酬請求事務能力試験がダントツで医療事務従事者に取得してほしい資格と回答されました。
ですから、医療報酬請求事務能力試験は持っておけば最強のカードになります。
しかし、医療報酬請求事務能力試験で求められる知識やスキルの水準が高く、医療事務関連の試験においては最高レベルの難易度です。
ですから、しっかりと対策をしてから時間に臨む必要があります。
学科試験では、医療保険制度や公費負担医療制度の概要や医療報酬や薬価基準材料価格基準の基礎知識などの幅広い分野から出題されます。
これに加えて、医療報酬の計算に関する問題や実技試験ではレセプトを実際に作成する必要があります。
医療報酬請求事務能力検定試験の概要に関しては以下の通りです。
難易度 | 医科/歯科:★★★★★ |
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主催・運営 | 公益財団法人 日本医療保険事務協会 |
受験料 | 7,500円 |
受験資格 | 特になし |
実施時期 | 年2回(7月、12月) |
試験時間 | 180分 |
合格率 | 医科:29.9%、歯科:38.3% |
合格基準 | 医科:学科60%/実技80%以上、歯科:学科80%以上/実技88.8%以上 |
2. 医療事務管理士技能認定試験は医療事務全般に関する資格
2つ目に紹介するのは、医療事務管理士技能認定試験です。
医療事務管理士技能認定試験の資格を持っていると、医療報酬請求事務や窓口業務などの医療事務全般のスキルを持っていることを証明してくれます。
この試験に合格すると、「医療事務管理士」と言う資格を得ることができます。
医療事務管理士技能認定試験は、1969年に日本で初めてな医療事務従事者の技能を認定する試験期間として設立された団体であり、信頼度がとても高いのが魅力です。
学科試験では、法規、保険請求事務、医学一般の3分野から幅広く取材されます。
医療保険制度や公費負担医療制度についての知識や、医療報酬の計算や臓器や西暦の、傷病等についての知識が求められます。
医療事務管理士技能認定試験も、難易度が高いですが、先ほど紹介した医療報酬請求事務能力試験に比べると合格率は高いので十分に突破は可能です。
また、IBT方式の試験を採用しているのも医療事務管理士技能認定試験の大きなメリットです。
この方式の試験は、インターネット環境さえあればどこからでも時間仕事ができるので、仕事が忙しい人や会場に行くのがめんどくさい人には良いですよね。
医療事務管理士技能認定試験の概要に関しては以下の通りです。
難易度 | 医科:★★★★☆、歯科:★★★☆☆ |
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主催・運営 | 株式会社技能認定振興協会 |
受験料 | 7,500円 |
受験資格 | 特になし |
実施時期 | 年6回(奇数月の第4土曜日) |
試験時間 | 学科 60分、実技180分 |
合格率 | 医科:57.5%、歯科:71.5% |
合格基準 | 学科:70%以上、実技:点検・作成の各問題で50%以上、また3問の合計が70%以上 |
医療事務の資格は自分に合ったものを取得することが大切
いかがでしたか?
今回は、医療事務へ転職する際に有利になるスキルを紹介しました。
それぞれ、難易度や資格の内容は大きく異なりますが、全て実用的な資格です。
最初にも言いましたが、医療事務は資格が無くてもできる仕事です。
しかし、自分に合った資格を持っている事で得られるメリットは相当大きいので、ぜひ医療事務に転職を考えている人は積極手にに資格を取るようにして転職を成功させてください!