【大卒】初任給の平均額はいくら?手取りや額面ごとの違いを詳しく解説

【大卒】初任給の平均額はいくら?手取りや額面ごとの違いを詳しく解説
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新卒もらう初任給の平均が、どれくらいなのか気になる人も多いでしょう。

初任給の平均は、働く地域や、業界などによって異なります。また、控除が差し引かれた給与の手取りも企業や収入によって変わります。

しかし、どのような控除があって、初任給がどれくらいの手取りになるのかはある程度知っておきたいですよね。

そこで今回は、大卒の初任給平均額について、手取りや額面ごとの違いを詳しく解説します。

大卒の初任給平均額はおおよそ20万円が相場

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると、大卒の初任給平均額は21万2千円となっています。

毎月同じ給与をもらい、ボーナスを考慮せずに考えると、年収は254万4千円です。

注意点として、給与の支払いは月末締め翌月末払いの企業が多いため、入社して初月は給与がもらえないことがあります。

入社してから翌月末までに必要な資金は、貯金しておくようにしましょう。

給料の満額をもらえるわけではないので注意しておこう

給与は求人に記載されていた金額を、そのまま満額受け取れるわけではありません。

会社員の給与からは、税金や保険料が差し引かれます。実際に、初任給で差し引かれるものは、以下のとおりです。

  • 所得税:個人の給与に対して規定の金額が引かれる
  • 雇用保険料:給与の0.3%が引かれる

上記は初任給から引かれるもので、それ以降は「健康保険料」や「厚生年金保険料」などの控除がさらに増えていきます。

額面と手取り給与の違いとは?

額面と手取り給与の違いは、以下のとおりです。

  • 額面:会社から自分に支払われる金額
  • 手取り給与:自分が受け取れる金額

額面から税金などが、天引きされることは「控除」と呼ばれます。

よって、「額面=総支給金額」から「控除の合計」が引かれた金額が「手取り給与」となります。

額面の総支給額に含まれるもの

額面の総支給額に含まれるものは、以下のとおりです。

  • 基本給
  • 通勤手当
  • 時間外手当(残業代)

上記の他にも企業によって、「家族手当」や「住宅手当」「役職手当」などが支給されることもあります。

受け取った手当は、すべて給与明細に記載されているので、確認するようにしましょう。

額面の総支給額から控除されるもの

会社員での額面の総支給額から控除されるものは、以下のとおりです。

  1. 健康保険料
  2. 厚生年金保険料
  3. 雇用保険料:企業の事業内容に応じた行金
  4. 所得税
  5. 住民税

「健康保険料」は、健康保険に加入するための料金です。医療サービスが原則3割負担になり、高額になった際は、軽減措置を受け取れます。

また、怪我や病気で働けなくなった場合、手当金を受け取れます。保険料は、加入する保険組合ごとの料金です。

「厚生年金保険料」は、会社員が一般的に加入する年金保険です。

一定期間、保険料を納めることで、65歳になると老後年金を受け取ることができます。保険料は、収入に応じた料金で企業と社員が半分ずつ負担します。

「雇用保険料」は、雇用保険に加入するための料金です。

一定期間の加入で、失業時に手当を受け取れるようになります。保険料は、収入と企業の事業内容によって異なります。

「所得税」は、所得のある人が納める税金です。毎月の給与から概算払いとなりますが、年末調整で払いすぎた金額は還付されます。

所得が多いほど、税金が大きくなるのが特徴です。

「住民税」は、1月1日時点で住んでいる都道府県、市区町村に支払う税金です。年間の課税所得に応じた金額を支払います。

企業規模・都道府県によって初任給も異なる?

大卒の初任給は、企業規模や地域によって異なります。ここでは、以下のように初任給を比べていきます。

  • 企業規模別の初任給平均
  • 都道府県別の初任給平均

上記それぞれの詳細について、次項からご説明していきます。

企業規模別の初任給平均

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると、企業規模別の初任給平均は以下のようになっています。

  • 大企業:21万3,100円
  • 中企業:20万8,600円
  • 小企業:20万3,900円

※常用労働者1,000人以上を大企業、100〜999人を中企業、10〜99人を小企業

上記のように、月額の給与としては大企業と小企業でも1万円程度の差です。

しかし、年収にしてみると12万円程度異なるので、企業規模で収入の差はあるといえます。

引用:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)

都道府県別の初任給平均

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると、都道府県別の初任給平均は以下のとおりです。

北海道 19万9,000円 埼玉県 21万400円
青森県 19万200円 千葉県 21万1,700円
岩手県 19万3,200円 東京都 22万500円
宮城県 20万7000円 神奈川県 21万800円
秋田県 19万100円 新潟県 19万9,600円
山形県 19万2,600円 富山県 20万4,200円
福島県 20万700円 石川県 20万700円
茨城県 20万2,700円 福井県 20万1,900円
栃木県 20万6,500円 山梨県 19万9,100円
群馬県 20万4,800円 長野県 20万円
岐阜県 19万9,200円 京都府 20万6,600円
静岡県 20万5,800円 大阪府 21万100円
愛知県 21万100円 兵庫県 20万2,600円
三重県 20万6,100円 奈良県 20万3,500円
滋賀県 20万7,900円 和歌山県 19万3,500円
鳥取県 19万1,200円 香川県 20万300円
岡山県 20万6,300円 愛媛県 19万3,100円
広島県 20万6,200円 高知県 19万3,700円
山口県 19万8,300円 福岡県 20万3,700円
徳島県 19万3,700円 佐賀県 19万1,600円
長崎県 19万5,400円 大分県 19万1,400円
熊本県 19万7,000円 宮崎県 18万8,000円
鹿児島県 19万1,800円 沖縄県 17万5,000円

上記で初任給平均が最も高いのは、東京都の22万500円です。

一方、初任給が最も低いのは沖縄県で17万5,000円です。初任給の差は最大4万5,000円になり、年収でいうと54万円にもなります。

このように企業規模よりも、働く地域で初任給は大きく変わってきます。

引用:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)

平均年収が高い傾向がある業界や職種

平均年収が高い傾向がある業界や職種は、以下の4つです。

  • IT関連業界
  • 広告業界
  • コンサルティング業界
  • 公務員系

上記それぞれの詳細について、次項からご説明していきます。

IT関連業界

IT関連業界は、近年特に平均年収が高い業界の1つです。IT関連業界でも職種によって年収は異なりますが、特にエンジニア職種は高い傾向にあります。

将来的にも更にIT系職種は需要が高くなることが予想されており、平均年収が年々上がっていくことにも期待できるでしょう。

広告業界

広告業界も、平均年収が高い業界の1つです。

大手や中小に限らず、インターネット広告代理店は年収水準が特に高くなります。

また、年齢が上がるにつれてかなり高い年収も期待できますが、業界的に競争が激しい点も理解しておくとよいでしょう。

コンサルティング業界

コンサルティング業界も、平均年収が高い業界の1つです。

業界の中でも、特に外資系コンサルティング企業の年収が高いでしょう。コンサルティング業界の特徴として、プロジェクト単位で業務が続いていく点が挙げられます。

よって、忙しい時期と、そうでない時期の差が激しい傾向があります。

公務員系

公務員は「国家公務員」と「地方公務員」に区別されますが、どちらも年収が高い職種の1つです。

特徴として、年功序列の傾向が強いため、若いうちは給料が低くなります。

ただ、勤務している期間が長ければ長いほど、誰でも給料が上がる制度になっているため、年収が上げやすい点もあるでしょう。

また、担当する職務によっても、多少年収は異なります。

初任給の相場を理解し自分にあった企業を選ぼう

今回は、大卒の初任給平均額について、手取りや額面ごとの違いを詳しく解説しました。

初任給は、採用時に提示された金額を満額もらえるわけではないので、注意が必要です。

また、給与から差し引かれる控除も、勤務する企業や収入によって変わるので、理解しておきましょう。