転職して年収をあげる6つの秘訣!年収がアップする人の特徴と後悔しないための注意点
令和3年に国税庁が発表した「令和2年分民間給与実態統計調査結果」によると、給与所得者の平均給与は「433万円」でした。
これを高いととるか低いととるかは個人の見解次第ですが、「もう少し給料が良かったら」「年収を上げるにはどうしたらいいの?」と、年収について悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
年収を上げる方法はいくつかありますが、1番成功率が高い方法が「転職」です。
出世や昇給は成果を出すまでに時間がかかりますし、会社の業績が悪ければ頑張っても給料は上がりません。
そこで今回は、以下の3つをメインテーマにしてご紹介します。
- 転職して年収を上げる方法
- 年収が上がる人の共通点
- 転職で失敗・後悔しないためのポイント
何も考えずに転職すると、年収アップに失敗してしまう可能性があります。
後悔・失敗しないポイントを抑え、きちんと理解した上で転職活動をスタートさせましょう。
参考:国税庁 「令和2年分民間給与実態統計調査」
年代ごとの平均年収とは?
先述した通り、給与所得者の平均年収は433万円です。
ここではさらに詳しく、年代ごとの平均年収をご紹介しましょう。
人材サービス大手の「doda」が調査した、2020年9月〜2021年8月までの1年間の平均年収データは以下の通りです。
平均年収 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代〜 |
---|---|---|---|---|
全体 | 341万円 | 437万円 | 502万円 | 613万円 |
男性 | 363万円 | 474万円 | 563万円 | 664万円 |
女性 | 317万円 | 378万円 | 402万円 | 435万円 |
同じ年代の人と比べて、あなたの年収はいかがでしょうか?
前年度の比較すると20代・30代はマイナス7万円、40代はマイナス8万円、50代以上は変わらずという結果でした。
新型コロナウイルスの影響で業績が落ちた企業も多いためか、20代〜40代の平均年収はここ数年で大幅に下がっていることが分かります。
年収をあげる転職の秘訣
日本全体の平均年収は減少傾向にあります。
出来るだけ早く年収を上げるためには、転職して年収アップを目指すのがベストな方法です。
ここでは、転職で年収を上げるための6つのポイントをご紹介していきます。
- これまでの経歴や経験を活かせる仕事へ転職する
- 知名度が高い・規模が大きい企業に転職する
- 仕事に活かせる資格を取得して転職する
- インセンティブをもらえる企業に転職する
- 20代のうちにキャリアアップにつながる転職をしておく
- 転職エージェントに待遇面の交渉をしてもらう
これまでの経歴や経験を活かせる仕事へ転職する
企業が中途採用を行う目的は、「他社での経験や知識を活かし自社で活躍してもらうこと」です。
つまり「即戦力」を活かした転職をすれば、これまでの経験が高く評価され、転職で年収アップを実現できる可能性が高くなります。
また、専門性の高いスキルがあり成長性も期待されれば、管理職やマネージャーポジションでの採用も視野に入れてもらえるでしょう。
そうなると想定以上の年収を提示してもらえる可能性も高まり、前職を超える年収アップが実現できます。
ただし転職先を選ぶ際には、「年功序列」の評価制度を取り入れている企業には注意してください。
プロパー至上主義の会社の場合、新卒か中途入社かによって会社の評価が異なる傾向があります。
正当な評価を希望するなら、役員や管理職の経歴などをみてから転職先を判断しましょう。
知名度が高い・規模が大きい企業に転職する
即戦力を活かした転職ができたとしても、転職先の業績が悪ければ給与やボーナスが上がることはありません。
年収アップ転職を狙うなら、一流企業や上場企業などを視野に入れることが重要です。
日本の年収ランキングをみると、上位にランクインされているのは誰もが知っている有名企業ばかり。
社員数も1,000人以上の規模がほとんどで、「知名度の高さ」と「年収の高さ」はイコールだとも言えます。
なかでも総合商社やコンサルティング業界、金融業界などの平均年収は群を抜いていて、20代でも年収1,000万円以上を稼いでいる人がたくさんいます。
年収が高い業界は採用ハードルも高いのがネックですが、大量採用するタイミングや、業績拡大で人手が足りていない時期を狙えば、転職を成功させられる確率が大幅にアップするでしょう。
仕事に活かせる資格を取得して転職する
仕事に役立つ資格を取得して転職するのも、年収アップに繋がりやすい方法です。
しかし公認会計士や弁護士など、合格のハードルが高くお金もかかる資格は、現実的ではありませんよね。
資格を選ぶ際には、「なりたい職業」を考えてから稼げる資格をみつけるといいでしょう。
具体的には、日商簿記や宅地建物取引士、社会保険労務士、登録販売者などがおすすめです。
資格を取得することで、企業に専門知識があることをアピールできますし、年収アップを実現できる可能性も高まります。
資格取得には時間もお金もかかるので、自分に合った資格を慎重に選んでから勉強に励みましょう。
インセンティブをもらえる企業に転職する
営業職や販売職には、成功報酬として給与以外に支給される「インセンティブ」「歩合給」などがあります。
制度の内容は、「契約1件につき○○万円」「売上の○%」など、業界や企業によって異なりますが、年収アップに繋がりやすい方法の1つです。
企業はインセンティブ制度や歩合制を導入することで、社員のモチベーションを高め、更なる業績アップを狙います。
インセンティブ制度のある企業に転職するメリットは、社歴や学歴に関係なく成果が正当に評価されることです。
「結果は出しているのに高卒だから出世できない」
「自分は頑張っているのに上司からの評価が低く給与が上がらない」
このような悩みがある方は、インセンティブ制度を導入している企業へ転職すると年収を上げられるかもしれません。
ただし給料が安定しないというデメリットもあるため、結果を出し続けることができるかを判断してから決めるようにしましょう。
20代のうちにキャリアアップにつながる転職をしておく
20代のうちにキャリアアップ転職を実現できるかで、生涯年収に大きな差がひらきます。
「年収は上がらないけど大企業だから」「転職活動そのものが面倒だから」という理由で現状のままでいると、何年経っても年収は上がらないでしょう。
あなたの周りにも、大企業からベンチャーへ、中小企業から一流企業への転職を成功させて、年収アップを実現した友人や同僚がいませんか?
「このままではマズイ」と実感しているのであれば、1日でも早く行動に移しましょう。
転職は40代よりも30代、30代よりも20代が有利と言われています。
転職を成功させる自信がない人は、次の章で解説している「転職エージェントを利用する」のがおすすめです。
転職エージェントに待遇面の交渉をしてもらう
「遠慮」や「謙虚」が美徳といわれる日本では、年収の交渉がしづらい傾向があります。
「お金の話がしづらい」「年収交渉をしたら内定に響くのでは?」など、不安に思う人は少なくないでしょう。
しかし近年では、日本においても給与の交渉が少しづつ浸透しているようです。
かといって、一体どの段階で年収交渉をしたらいいのか、どのくらいの年収を提示するべきか、一人で考えるのはむずかしいですよね。
そんな方におすすめしたいのが、転職エージェントを活用する方法です。
転職エージェントは企業と深いつながりもありますし、これまでの成果や将来性を提示して客観的な年収交渉をしてくれます。
また交渉を切り出すタイミングも心得ているので、転職したあとマイナスイメージにつながる心配もありません。
本記事の後半では、「年収を上げたい人におすすめの転職エージェント」もご紹介していますので、最後までお付き合いください。
転職して年収があがる人に共通している特徴
転職したからといって、誰でも年収があるとは限りません。
転職で年収が上がる人もいれば、変わらない人、下がってしまう人もいます。
ここでは、年収が上がる人に共通している5つの特徴をまとめました。
あなたにも共通する点があるか、ぜひチェックしてみてください。
キャリアプランが明確な人
キャリアプランとは、自分の働き方や仕事について明確な理想像を描き、具体的な目標を立てて計画を実行することです。
「5年後はどうなっていたいですか?」「10年後は何をしていると思いますか?」と質問されたとき、あなたは明確な答えを話せますか?
実は、将来に向けたキャリアプランを明確に描いている人は多くありません。
ほとんどの人が、キャリアプランを大切だと感じながらも、日々の仕事に追われて時間が取れないのが現状でしょう。
しかし転職を成功させるためには、自分のキャリアと向き合い主体的に動くことが大切です。
転職を成功させた上に年収アップまで実現できる人は、自分の将来を会社任せにせず、将来のために個人でキャリアの選択を行なっています。
面接の場で自分のキャリアプランを伝え、内定をもらうには、企業研究や業界研究が必要不可欠です。
企業の特徴や今後の事業方針を把握し、5年後、10年後の自分をアピールできるように準備しておきましょう。
即戦力として活躍できる経歴やスキルがある人
中途採用において、企業が求職者に求めるものは「即戦力」です。
転職してすぐに活躍できるだけでなく、自社の売上拡大にも貢献してくれると判断されれば、前職よりも高い給与が見込めるでしょう。
しかし異業種からの転職といった未経験採用では、即戦力として活躍できないのはもちろんのこと、一人前になるために時間やお金がかかります。
すると企業側は、前職よりも高い年収を払いたくないと思うでしょう。
年収を上げるために転職をするなら、即戦力が活かせる職種や業界を選ぶか、自分の経験やスキルと企業の求めるものがマッチする求人を選ぶことが大切です。
ポータプルスキルが身についている人
年収アップ転職を成功させる人は、業界や分野を問わずに活かせる「ポータブルスキル」を持っています。
ポータブルスキルとは、業種や職種が変わっても持ち運びできるスキルのことで、「思考力」「課題解決力」「コミュニケーション力」「交渉力」などがあげられます。
転職が当たり前になってきた昨今では、以前にも増してポータブルスキルが重要視されるようになりました。
ポータブルスキルが備わっていれば、企業の求める条件と年齢や経験が異なっていても「将来的に活躍できる可能性がある」と判断されるようになるでしょう。
問題解決能力が高い人
問題解決能力が高い人も、転職によって年収を上げているケースが多いです。
当たり前のように行なっている日々の業務の中で、課題を発見し問題を解決できる能力に長けている人は多くありません。
ほとんどの人がルーティーンのように業務をこなし、自分の仕事やマニュアルに疑問を持たないでしょう。
また問題に気付いたとしても、そのことを上司に報告し改善するのが面倒と考える人も多いです。
そのため問題を発見し解決する能力がある人は、企業に重宝されるため年収が高くなります。
問題解決力を鍛えるには、「問題を認識する力」「解決策を考える力」「解決策を実行する力」が備わっていなくてはいけません。
日頃から考える習慣が身についている人は「問題解決力が高い」と判断され、会社や上司からも高く評価してもらえるでしょう。
転職回数が多くない人
転職回数が多い人は、転職するごとに年収が下がっていく傾向があります。
とくに転職回数が4回以上の場合、企業が求める「即戦力」や「スキル」があったとしても、採用される可能性が低くなってしまうようです。
一方で、転職によって年収を上げる人は、転職回数が多くありません。
具体的な数字でいうと、20代であれば0〜1回、30代なら2回までの転職回数が理想的でしょう。
転職回数が多い人が採用で不利になる理由は、以下の通りです。
- 入社しても長続きしないと判断される
- 保守的な企業は転職回数で足切りを行うこともある
- 3年未満の在籍期間では経験が不十分だと判断される
以上のことから、年収アップ転職を成功させるためには、1つの企業で最低でも3年以上の経験を積んでいることが重要だと考えられます。
年収をあげたい人必見!転職で後悔・失敗しないための秘訣
本章では、年収を上げたい人が転職活動で注意すべきポイントについて解説します。
年収アップばかりを優先してしまうと、ほかの大切なことを見落としてしまい、転職に失敗してしまう可能性が高まります。
ここで紹介する3つの秘訣を理解し、転職活動に役立ててください。
自分の市場価値を理解する
「今よりも年収を上げたい」「今の評価に納得がいかない」と考えている人は、自分の市場価値を性格に把握できているでしょうか?
もっと高く評価されていいケースもありますが、その逆もないとは言い切れません。
転職で年収を上げるためには、今の職場での評価が正当なのかを把握することからはじめましょう。
市場価値が高いかどうかは、人材の「需要」と「供給」のバランスで決まります。
価値を知るのに転職活動は非常に有効な手段ですが、準備が大変で時間もかかることから面倒と感じる人も多いでしょう。
そんな方におススメするのは、転職エージェントに登録して「転職のプロ」に相談してみることです。
キャリアコンサルタントはあらゆる業界の転職市場やニーズを把握しており、「今どんな人材が市場で求められているか」をしっかり把握しています。
またスカウト型の転職サイトに登録して、どんな企業からオファーが届くかを試してみるのも良いかもしれませんね。
手軽に試したい方は、求人サイトなどが運営している「年収査定」や「キャリア診断」も参考にしてみるといいでしょう。
目先の年収アップだけを重視しない
提示された年収だけに注目して、職場の雰囲気や仕事内容、事業方針などを視野に入れず転職先を決めてしまう人がいます。
これでは、仕事のモチベーションの低下や職場に馴染めないなど、入社したあとに問題が生じてしまう可能性があります。
納得のいく年収で転職できたとしても、仕事で成果を出せなければ、その後の年収が平行線だったり減少してしまったりするでしょう。
年収を上げることは大切ですが、「目先の年収だけ」を基準に転職先を決めてしまうと、転職を失敗してしまう可能性が高いです。
むしろ入社時の年収が一時的に下がったとしても、自分の本当にやりたいことを優先すれば、その後の年収アップに期待ができます。
闇雲に退職するのはNG
「このまま会社にいても年収が上がらない」「もっと高い年収を稼げる会社があるはずだ!」と決めつけ、計画もなしに仕事を辞めてしまうのは危険です。
次の転職先がすぐに見つかればいいですが、思うように転職活動が進まない場合は生活に支障をきたしてしまうかもしれません。
計画なしに退職を実行してしまうと、以下のようなリスクが生じてしまいます。
- 内定がもらえず妥協して転職先を決める
- ブランク期間が長いとマイナスイメージになる
- 生活費が足りなくなりアルバイトをはじめる
転職をする場合は慎重に、転職先が決まってから退職するように気を付けましょう。
年収をあげたい人が利用すべきおすすめの転職サイト
世の中にはたくさんの転職サイトがありますが、ここでは「年収アップに強い転職サイト3選」をご紹介したいと思います。
多くの利用者が転職で年収アップを成功させていますので、ぜひあなたの転職にも活用してみてください。
ビズリーチ
スカウト型の「ビズリーチ」は、ハイクラス向けの高収入求人が集まる会員制の転職サイトです。
自身のレジュメを登録しておくだけで、2,900人以上の優秀なヘッドハンターや人事担当者からスカウトを受けることができます。
「即戦力」を重視したオファーが活発なので、これまでの経験やスキルを活かした転職がしたい方におすすめです。
ビズリーチに掲載されている案件は年収800万円以上が大半を占めるため、年収を上げたい20代〜40代の求職者に幅広く利用されています。
内定後の年収交渉も日常的に行われているため、ヘッドハンターから客観的な意見やアドバイスがもらえるでしょう。
リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)はハイクラス・エグゼクティブ向けの転職を支援する転職支援サービスです。
年収800万〜2,000万円の求人が多いのが強みで、サポートしてほしいコンサルタントを自分で指名することができます。
匿名でのレジュメを公開しておくとヘッドハンターからのスカウトを受け取れるため、「自分の市場価値」や「企業が求めているスキル」を生で感じることができるでしょう。
自分からアクションを起こす必要がないため、「いい求人があれば転職を検討したい」や「正当な市場価値を知りたい」という方にもおすすめできます。
しかしエージェントのメリットである「面接対策」や「応募書類の添削」については、一般的な転職サイトと比べると物足りなく感じるでしょう。
手厚い転職サポートも希望する方は、リクルートダイレクトスカウトと合わせて、ほかの転職サイトにも登録することをおすすめします。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、大手外資系やグローバル転職のサポートに強い転職サイトです。
30〜50代をターゲットにしたハイキャリア層向けで、JACリクルートメントで転職を成功させた約70%が35歳以上というデータがあります。
海外11カ国に拠点を置き、アジア最大級のネットワークを持っているのが強みで、高年収の海外求人も豊富に扱っているのが特徴です。
JACには各業界・職種のスペシャリストが800名ほど在籍しており、企業や求人ごとに最適なコンサルタントが担当してくれます。
利用者の口コミをみると、『年収アップの交渉をしてくれた』『他社よりも高年収の求人が多い』など、年収にまつわる喜びの声も豊富にありました。
外資系企業へのエントリーに必須な「英文でのレジュメ作成」や「面接対策」などにも長けているので、手厚いサポートを希望する方に最適でしょう。
年収をあげたい人は転職エージェントを活用しよう!
年収をあげる転職の秘訣や、年収アップ転職を失敗しないためのポイントについてご紹介しました。
年収アップ転職を成功させるには、これまでの経験を活かして「即戦力採用」を狙うのがベストな方法です。
しかし目先のお金だけを基準に転職先を選んでしまうと、転職に失敗してしまう可能性も・・・。
年収アップと理想の転職を同時に叶えるには、高年収の求人を豊富に扱い、専門性の高い転職サポートに特化した転職サイトを活用することをおすすめします。
まずは自分の市場価値を知り、これまで培ってきた「強み」や「スキル」をアピールして、今よりも高い年収での転職を成功させましょう。