中小企業の面接対策!志望動機と自己PRのポイント
転職活動をしている方は、面接対策にも力を入れて励んでいると思います。
しかし大企業と中小企業の面接の違いを理解しないまま、面接を受けようとしていませんか?
中小企業の面接を突破するには、中小企業ならではの面接対策が必要です。
ここでは、中小企業の面接の特徴や面接官がみているポイント、質問事項と回答方法などを詳しく解説しています。
これから中小企業の面接を控えている方は、ぜひ参考にして下さい。
中小企業の面接の特徴
選考の段階は大きく3つに分かれていて、まずは履歴書や職務経歴書による書類選考、次に人事担当者や配属先の上司による一次面接、最後に社長や役員による最終面接が行われます。
企業の規模により、社長と直属の上司との1次面接のみという会社もあります。
また人事部がなかったり、採用担当者がいなかったりということもあるので、上司ひとりで採用を決定する会社も意外と多いです。
では、それぞれの段階で採用担当者がどんなところに注目しているかを解説しましょう。
書類選考
職務経歴書では以下のポイントを重視してチェックされています。
- 志望動機と自己PRで入社への熱意や意欲を確認
- 自社が求めている経験やスキルを持っているか
- 専門性や強みは何か
- 前職での実績
- 転職理由に矛盾はないか
経験はより具体的に、自己アピールは体験したことをもとに書くことが大切です。
採用担当者がイメージしやすい文章を書くことで、「会ってみたい」と思わせることができます。
現場担当者・人事担当者
書類選考に通過できたら面接へと進みますが、現場担当者と人事担当者で見ているところは違います。
現場担当者は、実際に業務についたら最後までやり遂げてくれそうか、会社や部署のカラーに馴染んでくれそうかを判断します。
ここでは入社への意欲と自己アピールをしっかり行っておくことが大切です。
人事担当者の面接は現場担当者と違い、「ふるいにかける面接」をしています。
志望動機と退職理由が矛盾していないか、簡単に辞めないか、求めているスキルや経験があるかをチェックしています。
例えば、前職を辞めた理由が「残業が多かった」という理由の場合、「当社も残業が発生しますが大丈夫ですか?」という質問に「大丈夫です!」と答えても説得力がありません。
人事担当者は、「なんで退社したのか、他に理由があるのでは?」と考え、お見送りになる可能性が高いです。
役員面接
役員面接では、それほど突っ込んだ質問をされることはありません。
人事と現場の担当者がOKを出している時点で、採用はほぼ確定しています。
会社の代表者として「どんな人物か一応確認しておこう」くらいのレベルだと思っておいて大丈夫でしょう。
しかし手を抜いてはいけません。
入社への熱意や、入社したらどう活躍したいかをアピールして、確実に内定がもらえるよう準備しておくことが大切です。
中小企業の面接で見られていること
中小企業と大企業とでは、面接でチェックされているところが異なります。
大企業の面接ではマニュアルや評価制度が導入されていますが、中小企業には評価制度がないことの方が多いです。
中小企業は学歴や職歴よりも人間性を重視する傾向にあるので、気をつけるべきポイントを意識しておきましょう。
コミュニケーション能力
中小企業では仕事がマニュアル化されていないことが多いので、上司の指示を自分でしっかりと噛み砕き対応できる、高いコミュニケーション能力が求められます。
コミュニケーション能力を、「誰とでも仲良く話せること」「すぐに打ち解けられる社交性があること」と勘違いしている人もいるようです。
コミュニケーション能力というのは、相手が伝えたいこと、聞きたいことに対して、明確に受け答えできることを指します。
例えば面接で、「当社を志望した理由を教えて下さい」という質問に対して、「私が〇〇業界を志望した理由は…」と質問と違う回答をしてしまう人は、コミュニケーション能力が低いと判断されてしまいます。
前職での実績と経験
大企業と中小企業では仕事の規模が違うため、実績を話すときは数字を用いて具体的に答えるといいでしょう。
例えば
「昨年は〇〇のプロジェクトのメンバーとして従事し、システム開発に携わってきました。私の担当は生産管理システムと販売管理システムです。」
と言っても、面接官はイメージが湧きません。
相手が理解できるように実績を伝えるには、
「入社して3年目に、10名ほどの〇〇プロジェクトのメンバーとして従事しました。システム開発に携わっており、担当したのは設計からプログラミングまでです。1年間に渡る、社内でも比較的大きなプロジェクトでしたので、メンバーの認識がズレないよう毎日の進捗管理を徹底して行いました。」
という風に、人数や期間などに具体的な数字を入れることでイメージが湧きやすくなります。
すると、「自分の仕事を客観視する冷静さや、業務全体の流れを意識しながら仕事を進める力がある」と判断してもらえます。
転職理由・退職理由
退職理由や転職理由を話すときのポイントは3つです。
- ネガティブな要素をポジティブに変換する
- 志望動機との整合性
- 真剣な表情でハキハキと話す
退職したということは、少なからず前職に不満があったと推測できます。
「残業が多かった」「給料が安かった」などネガティブな理由はそのまま話すのではなく、「仕事量が多く毎日が深夜の帰宅で、専門的なスキルを深める時間がなかった」「自分の成果を評価してもらえる職場で働きたいと思った」など言い回しを考え発言しましょう。
また小さい声で節目がちになってしまうと、「退職した本音は他にあるのかもしれない」と深読みされてしまうかもしれません。
ネガティブなことでもハキハキと伝えることで、プラスの印象を与えることができます。
中小企業の面接でよくある質問と回答
次に、中小企業の面接でよく質問される内容と、質問に対する回答について解説します。
志望動機を教えてください
志望動機は面接で真っ先に聞かれる代表的な質問です。志望動機を聞くことで、「どのくらい頑張る意思があるのか」「入社したい真剣度はどのくらいか」を確認しています。
志望動機を答えるときは、「御社でなくてダメなんです!」というようなニュアンスで回答するのがベストです。企業研究をしっかりと行い、その企業の魅力や強み、将来のキャリアプランを伝えましょう。
他にはどんな会社を受けていますか?
転職活動においては複数社を同時進行で進めている人が多いと思います。
面接官もそのことは理解していますし、ここで「他は受けていません」と嘘をつく必要はありません。
面接官がこの質問をする理由には、
- 志望度の高さを確認するため
- 応募企業に一貫性があるか
- 内定を出すスケジュールを決めるため
などが主な理由です。
1. 志望度の高さを確認するため
内定を出しても辞退される可能性があるのかを確認しています。
仮に第二志望の会社だったとしても、「御社が第一志望です」と伝えるようにしましょう。
2. 応募企業に一貫性があるか
応募している業界がバラバラ、職種がバラバラだったりすると、「受かればどこでもいいの?」「ビジョンに一貫性がない」と判断されます。
「御社のように〇〇に特化した業界をメインに応募しています」と回答すると面接官も納得できます。
3. 内定を出すスケジュールを決めるため
他社に内定をもらっている場合や内定待ちの場合、「できるだけ早く内定を出して引き留めておきたい」というのが面接官の本音です。
ここでは正直に話して構いません。
「御社から内定を頂けたら、他の会社はお断りするつもりです」と伝えておきましょう。
その転職ちょっと待った!中小企業へ転職して後悔しないための心得
自己PRをしてください
面接官は履歴書や職務経歴書を通してしか、あなたという存在を知りません。
どこの大学を出てどこに入社して、どんな仕事をしてきたかということ以外に、「入社した場合に自社で活躍できる人材か」というのを知りたいのです。
このときに、企業が求める人材と、あなたの実績や強みが一致していることがポイントになります。
前職での経験を洗い出し、応募企業で活かせそうなスキルを厳選してアピールして下さい。
未経験の分野へチャレンジする場合は、これまでの成功体験を述べてから、目標達成までのプロセスを具体的に説明するようにしましょう。
応募職種に応用できることを説明することで、面接官も納得してくれるはずです。
退職(転職)理由を教えてください
前述した通り、退職理由は少なからずネガティブな要素が含まれているので、ポジティブに変換して答えることが大切です。
「頑張りを評価してもらえなかった」「入社前に聞いていた仕事内容と違っていた」などはただの不平不満に聞こえてしまいます。
「前職では〇〇という面がありモチベーションが上がらないこともありました。
御社は〇〇を重視しているということでしたので、これまでの経験を活かして貢献していきたいと思っています」と前向きに変換して答えましょう。
なぜ大手企業じゃなくて弊社を受けたのですか?
あなたが大手出身者の場合、「どうして大手でなく知名度の低い中小企業を志望したのか?」という質問を受けることがあります。
この質問を通して伝えるべきことは、「この会社じゃないとダメな理由」です。
「他の会社ではなく、どうしても御社に入りたい!」という理由を述べることで、入社意欲を確認するのが目的です。
回答する際には、その企業にしかない商品やサービス、企業方針をもとに考える必要があります。
そのためには深い企業研究が欠かせません。
会社のホームページから読み取れることや、周りからの評判、業界の将来性などをしっかりとリサーチしてから面接に挑みましょう。
回答する際には、「御社が売り出している〇〇という商品に興味があり調べさせていただいたところ、私が大学時代から研究してきた〇〇が活かせる思い志望しました」というような、具体的な理由を用意しておくことが大切です。
こんな中小企業に転職するのは要注意!入社前にチェックすべき7項目とは?
弊社が大企業になったら辞めちゃうの?
面接官の中には、「中小企業だから応募したの?」と考えている人もいます。
大企業の組織体制がイヤで中小企業に転職する人が多いからです。
そこで、大企業になっても働いてくれるのかという意思確認を取る場合があります。
このような質問には、「もちろん辞めることはありませんし、大企業に成長できるよう尽力させていただきたいです」と回答するのがベターです。
部署を超えた業務になっても大丈夫?
中小企業では人数に制限があるため、一人の社員が多岐にわたって業務をこなすシーンが多くあります。
男性であっても来客応対を任せられることもありますし、欠員の代わりに、自分の担当じゃないことまで手伝わなくてはなりません。
採用担当者は、あなたが業務範囲外のことまで責任を持ってやってくれるのかを聞くためにこの質問をします。
回答では、「きちんとした指示があれば対応できます」と回答するのが正解です。
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