コールセンターの業務で資格は必要?おすすめの資格と必須スキルを紹介!
顧客からの問い合わせやクレームなどに対応するコールセンターの仕事。
未経験からでも始められる仕事なので、フリーターかた転職する人や他職種から転職しようとしている人に人気の高い職種です。
未経験から始められるものの「資格は取得しておいた方が良いのか?」「資格を取得すればコールセンターの業務に活かせるのか?」など疑問を持つ人もいるでしょう。
そこでこの記事では、コールセンターの仕事に資格が必要なのか・どのような資格が役に立つにのか紹介していきます。
コールセンターでは資格は重要ではない
まず結論から言うとコールセンターの業務において、資格は必ずしも重要ではありません。
資格は一般的に取得しておくことによって、転職に役立ったり業務に活かせたりしますが、なぜコールセンターでは必要ないのでしょうか?
必要ない理由は大きく2つの理由があるためです。
- 社内のカリキュラムが確率されてるため
- 基本的に未経験から始める人が多いため
社内のカリキュラムが確率されてるため
コールセンターは基本的に顧客からの問い合わせに対して、状況のヒアリングやクレーム対応を行ないます。
対応方法や説明内容は全てカリキュラムがあり、そのカリキュラム通りに対応をするため、特別+αの要素が必要ではないのです。
資格はあくまでも+α的な役割であることが多いため、コールセンターでは必要ではありません。
基本的に未経験から始める人が多いため
コールセンターは経験者だけではなく、未経験者も多く採用しており、実際にコールセンターで働いている人は未経者が多いです。
コールセンターが未経験者を採用しているのは、未経験からでも始められる研修があるため。
知識やスキルが無い人でも研修を受けることによって、仕事に必要なスキルを得られるため、資格が必要とされていないのです。
コールセンターは未経験でも転職可能|求められるスキルや転職するメリットを解説
コールセンターの業務に役立つ資格(電話対応編)
そんな資格が必要ではないコールセンターですが、資格を取得しておけば業務に役立たせることもできます。
また、転職する前にコールセンターの業務に活かせる資格を取得しておくことにより、スタート時点で有利になるのでいち早く業務を始められます。
コールセンターの業務である電話対応に活かせる資格は下記の3つです。
- コンタクトセンター検定試験
- CSスペシャリスト検定
- 電話応対技能検定(もしもし検定)
コンタクトセンター検定試験
コンタクトセンター検定(通称:コン検)は、顧客殿とのやり取りをする従業員を対象とした、2010年にスタートした資格です。
- エントリ―
- オペレーター
- スーパーバイザー
- オペレーションマネジメント
- コンタクトセンターアーキテクチャ
上記、3つのレベルに別れており、自分のスキルに合わせて受験できます。
顧客対応する際に求められるスキル・立ち振る舞いなどを学べるため、日々顧客と向きあうコールセンターにぴったりです。
エントリ―資格の試験概要は以下の通りです。
問題数 | 50問 |
---|---|
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 50分 |
試験形式 | コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式 |
試験会場 | 全国の実施試験会場(4~5か所)より選択 |
受験料 | 一般価格: 3,850円 (3,500円+消費税10%) 会員価格: 3,465円 (3,150円+消費税10%)※一般価格より10%OFF |
合格基準 | スコア500以上 |
CSスペシャリスト検定
CSスペシャリスト検定はCS(Customer Satisfaction)の理論や実践技術を習得でき、測定までできる日本で唯一の民間資格です。
ベーシック・プロフェッショナル・スペシャリストの3つのコースに分けられており、それぞれのコースによって、顧客とのコミュニケーション能力を身につけることができます。
例えばベーシックレベルでは、顧客の満足度を理論的に分析でき、具体的な顧客対応の創意工夫を考えて行動することができるスキルが身につきます。
このベーシックレベルで身に付くスキルは、コールセンターに必要不可欠な能力ばかりなので、即戦力として活躍できます。
電話応対技能検定(もしもし検定)
電話応対技能検定(通称:もしもし検定)は、ビジネスレベルの電話対応スキル・日本語の知識などが身につく電話応対のエキスパートを目指す検定試験です。
まさにコールセンターにぴったりの資格。
資格分は1~4級と指導者級に分かれ、講座を受講後に検定試験の流れです。
気軽に取得できる点や合格率が70%前後と高い点など、比較的取得しやすい資格でもあります。
コールセンターの業務に役立つ資格(PCスキル編)
コールセンターでは顧客との電話対応以外にPCを使用して行う業務もあるため、一定以上のPC操作をアピールできる資格を取得しておくのも効果的です。
一定以上のPC操作があることを証明できる資格を3つ紹介していきます。
- マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS検定)
- P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)
- 日商PC検定
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS検定)
マイクロソフトオフィススペシャリスト(通称:MOS検定)は、Word・Excel・PowerPointなどのオフィスソフトを一定以上利用できることを証明できる検定です。
これらのオフィスソフトはコールセンターで働いていく中で必ず利用するソフトなので、あらかじめスキルや知識が身についていればかなり有利になります。
なお、検定のレベルはスペシャリストレベル・エキスパートレベルの2つに分けられています。
【MOS検定のレベル】
試験科目 | スペシャリストレベル(一般) | エキスパートレベル(上級) |
---|---|---|
Word(ワード) 文書作成ソフト |
文字サイズやフォントの変更、表の作成・編集、作成した文書の印刷など、Wordでの基本的な編集機能を理解している方 | スタイル機能や目次・索引作成などの長文機能、他のアプリケーションからのデータ取り込みなど、Wordでの高度な機能を理解している方 |
Excel(エクセル) 表計算ソフト |
数式や基本的な関数の作成、セルの書式設定、グラフ作成など、Excelでの基本的な操作を理解している方 | ピボットテーブルなどのデータ分析、条件付き書式や入力規則の設定、マクロの作成・編集など、Excelでの高度な機能を理解している方 |
【受験方法】
受験方法 | 全国一斉試験 | 随時試験 |
---|---|---|
試験実施日時 | 毎月1~2回 | 各試験会場が設定 |
試験会場 | 全国の一斉試験実施会場から選択 | 全国の随時試験実施会場から選択 |
申し込み方法 | 試験日の約1~1.5ヶ月前から申し込み開始 ※オンラインまたは郵送で申し込み可能 |
試験会場ごとに申し込み方法、期間が異なる |
P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)
ICTプロフィシエンシー検定試験(通称:P検)は、総合的なPCスキルやICT活用術を身につけられる資格試験です。
特定分野のソフトウェアや職種・業種だけでなく、一般的なビジネスシーンにおける汎用性の高い資格なので、コールセンターはもちろんPCを利用する全ての職種で役立ちます。
試験は、5級・4級・3級・準2級・2級・1級と分かれており、初心者はもちろん、ある程度のスキルがある人でもレベルに合わせて受験できます。
【P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)の試験概要】
受験資格 | 受験資格なし ※1級を受験する場合は2級を合格しているのが条件 |
---|---|
受験料 | 高校生以下:【5級】無料、【4級】1,500円、【3級】2,000円、【準2級】2,500円、【2級】4,100円 社会人・大学生:【5級】無料、【4級】3,000円、【3級】5,100円、【準2級】5,100円、【2級】6,100円、【1級】10,000円 |
申込方法 | 全国のPASS認定校から試験会場を選び、試験会場へ直接電話またはメールにて申し込み |
試験方法 | 【5級】選択式テスト 【4級】タイピングテスト、選択式テスト・その他、実技テスト 【3級】タイピングテスト、選択式テスト・その他、実技テスト 【準2級】タイピングテスト、選択式テスト・その他、実技テスト【2級】選択式テスト・その他、実技テスト、複合成果物作成型実技テスト 【1級】選択式テスト・その他、論述テスト |
日商PC検定
日商PC検定は日本商工会議所及び各地商工会議所が実施している、WordやExcelなどのPC操作スキルを身につけられる検定資格です。
文書活用・データ活用・プレゼン資料作成など、ビジネスレベルで求められる一通りの知識・スキルを習得できます。
そんな日商PC検定は1級・2級・3級・ベーシックの4段階に分けられます。
【日商PC検定の試験概要】
試験科目 | 文書作成 データ活用 プレゼン資料作成 |
---|---|
試験時間 | 3級:知識問題(15分)、実技問題(30分) 2級:知識問題(15分)、実技問題(40分) 1級:知識問題(30分)、実技問題(60分) |
合格率(平成28年度のデータ) | 1級: 33.3% 2級: 68.0% 3級: 81.2% ベーシック: 82.2% |
受験料 | 1級:10,480円 2級:7,330円 3級:81.2% ベーシック: 4,200円 |
コールセンターで求められるスキル
ここからはコールセンターに求められている3つのスキルを紹介していきます。
- ビジネスレベルのPC操作スキル
- 電話対応能力
- ストレスへの適応力
ビジネスレベルのPC操作スキル
コールセンター、電話中にはパソコンを使用して顧客情報を入力したり、パソコンを利用する事務的な作業も発生します。
時には電話をかけながら情報を入力しなければならないため、ビジネスレベルのPCスキルが必要です。
中でも必要なのは、素早く情報を打ち込むタイピング能力です。
ミスなく正確に必要な情報のみを打ち込まなければ、顧客情報を管理できず、クレームや社内でミスにつながってしまいます。
また、WordやExcel、スプレッドシートなどの基本的な操作スキルも必要です。
入社後の研修でPCスキルを学べる場もありますが、スムーズに仕事を始めたいのであれば、入社前にある程度自分で予習しておいても良いでしょう。
電話対応能力
コールセンターのメイン業務ともいえる電話対応能力は最低限必須なスキルです。
敬語やその場に適した言葉を選べる判断力・適度な声の大きさで話せるかなど、基本的な会話能力は身につけておきましょう。
また、顧客によって悩みや問い合わせ内容が異なるので、顧客がどのような悩みや不安を抱えているのかを察知するヒアリング力も大切です。
電話対応スキルによって、昇給が左右されることもあるので必ず身につけておきましょう。
ストレスへの適応力
コールセンターはストレスの多い仕事でもあるため、ストレスへの適応力が大切です。
毎日のように顧客からクレームを言われたり、理不尽な要求に対応したりと面倒な業務が非常に多いです。
そのため、実際に働き始めてから後悔しないためにも、自分にストレス耐性が付いているかあらかじめ見極めておきましょう。
コールセンターはストレスがやばい?原因と対処法を知って退職のリスクを軽減しよう!
コールセンターの業務に資格は必須ではない!
コールセンターの業務で資格は必ずしも必要な要素ではありません。
資格を取得することに躍起になってしまい、転職のスタートが遅れたり、日々の業務に支障が出てしまうと本末転倒です。
そのため、資格を取得する場合はその資格をどのシーンで活かしたいのか、どの様な目的で資格を取得するのか明確にしておきましょう。